岩浪美和 : ウィキペディア(Wikipedia)
岩浪 美和(いわなみ よしかず、5月19日 - )は、日本の音響監督。神奈川県横浜市出身。
概要・経歴・人物
横浜名画座のそばで生まれ育ち、通っていた銭湯から大量に招待券をもらい、映画を浴びるように観る日々を送る。
学生時代に自主映画の制作などを通じて映画や演劇に興味を持ち、専門学校で音響芸術科を学ぶも、単位が足りず卒業延期になってしまう。卒業証明のためのレポートを提出した際、学校にプロセンスタジオを紹介され、同社で働き始める。ミキシング・エンジニアとして『ニュースステーション』のコーナーVTRをはじめ、吹き替えやドキュメンタリー、アダルトビデオに至るまでジャンルを問わず担当した。6年間勤めた後、副業で映像演出の仕事を始めたのをきっかけに、子供向け番組の制作スタッフからアニメ音響の仕事のオファーをもらう。山田悦司のアシスタントをしながら音響監督としてのキャリアをスタートさせ、本格的なデビュー作となった『ダッシュ!四駆郎』では山田の厚意により、対外的な信用を得るために「山田悦司演出グループ」と名義を借り受ける。岩浪は名目上の弟子としてくれた山田を恩人と敬っている。
2000年代まではウィーヴ(旧:イオン)企画作品やディオメディア(旧:スタジオバルセロナ)元請作品の多くに参加した。また、音響効果技師の小山恭正、ミキサー兼音響監督の山口貴之と組むことが多い。担当作品の音響制作業務は主にHALF H・P STUDIO、マジックカプセル、グロービジョンが受託している。
参加作品(特に子供向けアニメや少年向けアニメ)に声優のアドリブやパロディBGMが多用されることでも知られる。特にトランスフォーマーシリーズのアニメ作品には『ビーストウォーズ』から『プライム』、『サイバーバース』まで国内・海外作品を問わず多くの作品に関わっており、海外作品の吹き替えでは原語版にはないアドリブを挿入するなど、コミカルな脚色を数多く加えた演出となっている。
2006年の『ワンワンセレプー それゆけ!徹之進』には岩浪を基にしたモブキャラクターが登場した(声はあてていない)。同作以降はいわゆる子供向けアニメには長らく参加していなかったが、2010年の『トランスフォーマー アニメイテッド』と『ジュエルペット てぃんくる☆』で復帰した。
自身が担当した作品を上映する映画館での音響効果調整や、突貫で臨時映画館として仕立て上げた上映会のプロデュースに自ら携わる事もある岩浪美和音響監督に聞く、劇場だからできたSAOの「迫力ある音」の秘密 週刊アスキー 2017年7月14日、同20日閲覧。。
また、イマーシブサウンドでの制作に積極的であり、2017年公開の『BLAME!』で国内アニメとしては初めてドルビーアトモスを導入して以降、その後も劇場版アニメの一部でドルビーアトモスを採用している(『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話・第2話・第3話』、『ニンジャバットマン』、『』(吹替版)、『HELLO WORLD』、『シドニアの騎士 あいつむぐほし』、『劇場版ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア』)。また、『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』では、実写を含めた邦画作品で初となるを採用した。
参加作品(音響監督)
- ※ 特記のない限り全て音響監督としての参加
テレビアニメ
OVA
劇場アニメ
Webアニメ
映画
Vシネマ
吹き替え
※ 特記のない限り全てビデオ及びDVD版。特記のない限り全て演出としての参加。
CDドラマ
ラジオドラマ
特記のない限り全て演出としての参加。
ゲーム
その他
参加作品(監督、脚本・脚色)
テレビアニメ(監督、脚本・脚色)
劇場アニメ(監督、脚本・脚色)
映画(監督、脚本・脚色)
Vシネマ(監督、脚本・脚色)
参考文献
注釈
出典
外部リンク
- 岩浪美和 音響監督プロフィール(グループ・タックによるインタビュー)
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2025/06/10 20:18 UTC (変更履歴)
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