謝珠栄 : ウィキペディア(Wikipedia)

謝 珠栄(しゃ たまえ、6月24日)は、元宝塚歌劇団男役で演出・振付家。大阪府吹田市出身。

略歴

  • 追手門学院高等学校卒業後『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.546、1971年に宝塚音楽学校を卒業。57期生として宝塚歌劇団に入団。当時の芸名は隼あみり(はやぶさ あみり)だった。花組公演『花は散る散る/ジョイ!』で初舞台を踏む。宝塚入団時の成績は首席監修:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡り続けて(人物編)』 阪急コミュニケーションズ 2014年4月1日 82-83頁。ISBN 9784484146010。1972年3月2日、花組に配属される。ダンスの得意な男役として活躍。
  • 1975年8月12日付で、『ベルサイユのばら』を最後に宝塚を退団。ニューヨークに留学しダンスや舞台芸術を学ぶ。
  • 1978年、東京キッドブラザースのミュージカル『冬のシンガポール』で振付家・謝珠栄としてデビューする。同時期、劇団四季のダンス講師としても活躍。また野田秀樹主宰の劇団夢の遊眠社の全作品を振り付けしている。
  • 1985年、TSダンスファンデーションを設立。同時にオリジナル作品の発表を始める。
  • 1992年、南青山少女歌劇団『夏・遠い願いを抱いて〜夢を信じて〜』で初演出。
  • 2000年、TSダンスファンデーションを解散。
  • 2001年、TSミュージカルファンデーションを設立。舞台制作に専念する事となる。
  • 2003年、NHK朝の連続テレビ小説『てるてる家族』のミュージカル部分の振付を手がける。
  • 演出家としても活躍。宝塚歌劇(特に柴田侑宏作品)の演出・振付なども手がける。
  • 父は在日華僑(客家)の元リーダーであり在日華僑演出家、謝珠栄女史の新作「客家」アキ公演が決定しました - 台湾新聞BLOG(2012年3月22日)、自らのルーツを元にした作品も発表している謝珠栄-今週のこの人 - チケットぴあ。日本統治時代の台湾・桃園市で生まれた父親の謝坤蘭は16歳で日本へ留学し、立命館大学、東京大学経済研究所を経て、銀行や葬儀会社を立ち上げ、関西華僑界の成功者だった『タイワニーズ』野嶋剛、小学館、2018、p204。
  • 2016年、多摩美術大学教授、梅花女子大学客員教授並びに芸術監督に就任。2018年には多摩美術大学客員教授に就任。後進の育成にも尽力している。

作・演出・振付作品

宝塚歌劇

  • スピリチュアル・シンフォニー『MAHOROBA』-遥か彼方YAMATO-(2007年 月組 宝塚大劇場、東京宝塚劇場 主演:瀬奈じゅん)
  • 幻想歌舞録『眩曜の谷~舞い降りた新星~』(2020年 星組 宝塚大劇場、東京宝塚劇場 主演:礼真琴
  • ミュージカル・ロマンティコ『ELPIDIO』~希望という名の男~(2022年 月組 KAAT神奈川芸術劇場、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 主演:鳳月杏)
  • ミュージカル浪漫『Lilac(ライラック)の夢路』-ドロイゼン家の誇り-(2023年 雪組 宝塚大劇場、東京宝塚劇場 主演:彩風咲奈)

演出・振付作品

宝塚歌劇

  • ミュージカル・プレイ『黒い瞳』(1998年 - 1999年 月組 宝塚大劇場、TAKARAZUKA1000days劇場 主演:真琴つばさ / 2011年 雪組 全国ツアー 主演:音月桂 / 2019年 宙組 博多座 主演:真風涼帆)脚本は柴田侑宏
  • ミュージカル・プレイ『激情-ホセとカルメン-』(1999年 宙組 宝塚大劇場、TAKARAZUKA1000days劇場 主演:姿月あさと / 2010年 星組 全国ツアー 主演:柚希礼音 / 2016年 月組 全国ツアー 主演:珠城りょう / 2023年 花組 全国ツアー 主演:永久輝せあ)
  • ミュージカル・プレイ『凱旋門』(2000年・2001年 雪組 宝塚大劇場、TAKARAZUKA1000days劇場・博多座 / 2018年 雪組 宝塚大劇場、東京宝塚劇場 主演:轟悠)
  • ミュージカル・ロマン『ガラスの風景』(2002年 - 2003年 星組 宝塚大劇場、東京宝塚劇場 主演:香寿たつき
  • ミュージカル・プレイ『黒豹の如く』(2015年 星組 宝塚大劇場、東京宝塚劇場 主演:柚希礼音)
  • ミュージカル・ロマンス『ヴェネチアの紋章』(2021年 雪組 全国ツアー 主演:彩風咲奈)

東宝

  • シェルブールの雨傘(1983年)
  • エニシング・ゴーズ(1996年)

TSオリジナルミュージカル

  • 「YESTERDAY IS … HERE」 (1994年) 脚本:正塚晴彦
  • 「YESTERDAY IS … HERE」再演 (1995年)
  • 「忘れモノ 探しモノ」 (1997年) 脚本:佐藤万里、出演:大森博、平澤智、福麻むつ美、他
  • 「忘れモノ 探しモノ」再演 (1999年) 出演:大森博、平澤智、田中利花、他
  • 「天翔ける風に」 (2001年) 原作:野田秀樹、出演:香寿たつき立川三貴、福井貴一、畠中洋、平澤智、他
  • 「Dawn 〜ドーン・夜明け〜」 (2001年) 出演:姿月あさと、平澤智、石原慎一、他
  • 「フォーチュン クッキー」 (2002年) 出演:鈴木綜馬、日向薫、畠中洋湖月わたる、他
  • 「天翔ける風に」再演(2003年) 出演:香寿たつき、山崎銀之丞戸井勝海今拓哉、他
  • 「砂の戦士たち」 (2003年) 原案:謝珠栄、出演:石川禅駒田一坂元健児、平澤智、吉野圭吾、伊央里直加、他
  • 「タン・ビエットの唄」 (2004年) 脚本:大谷美智浩、出演:愛華みれ土居裕子、畠中洋、他
  • 「タック」 (2005年) 出演:坂元健児、堀内敬子、立樹遥、駒田一、他
  • 「風を結んで」 (2005年) 脚本:大谷美智浩、出演:鈴木綜馬、畠中洋、今拓哉、坂元健児、風花舞、絵麻緒ゆう、他
  • 「Miss Saikon ミス再婚」 (2006年) 脚本:永元絵里子、出演:香寿たつき、安崎求、平澤智、パク・トンハ、成瀬こうき、新納慎也
  • 「AKURO 悪路」 (2006年) 脚本:大谷美智浩、 出演:坂元健児、吉野圭吾、駒田一、今拓哉、平澤智、彩輝なお、他
  • 「タン・ビエットの唄」再演 (2008年) 出演:安寿ミラ、土居裕子、畠中洋、吉野圭吾、他
  • 「Calli〜炎の女カルメン」 (2008年) 脚本:小手伸也、出演:朝海ひかる、雨宮良、今拓哉、戸井勝海、他
  • 「AKURO 悪路」再演 (2008年) 出演:坂元健児、吉野圭吾、神田沙也加、駒田一、今拓哉、平澤智、他
  • 「天翔ける風に」再々演 (2009年) 出演:香寿たつき、山崎銀之丞、戸井勝海、今拓哉、他
  • 「GARANTIDO」(2009年) 脚本:大谷美智浩、 出演:坂元健児、吉野圭吾、岸祐二、畠中洋、伊礼彼方良知真次、他
  • 「タン・ビエットの唄」再々演 (2010年) 出演:安寿ミラ、土居裕子、畠中洋、吉野圭吾、他
  • 「Diana 月の女神ディアナ」 (2010年) 脚本:篠原久美子、出演:姿月あさと、湖月わたる、今拓哉、平澤智、水谷あつし、他
  • 「眠れぬ雪獅子」 (2011年) 脚本:大谷美智浩、出演:東山義久、伊礼彼方、小西遼生、今井清隆、保坂知寿、他
  • 「風を結んで」再演 (2011年) 出演:中川晃教、藤岡正明、小西遼生、大澄賢也菊地美香、山崎銀之丞、他、
  • 「客家-千古光芒の民」 (2012年) 脚本:斎藤栄作、出演:水夏希、吉野圭吾、坂元健児、伊礼彼方、他
  • 「天翔ける風に」再再々演(2013年) 出演:朝海ひかる、石井一孝、浜畑賢吉彩乃かなみ、伊東弘美、岸祐二、吉野圭吾、他
  • 「ちぬの誓い」 (2014年) 脚本:木内宏昌、出演:東山義久、相葉裕樹、良知真次、藤岡正明、他
  • 「familia 〜4月25日誕生の日〜」 (2014年) 脚本:斎藤栄作、出演:大空祐飛、岸祐二、柳下大、坂元健児、福井貴一、他
  • 「GARANTIDO」再演 (2015年) 脚本:大谷美智浩、出演:柳下大、荒木宏文マルシア、他
  • 「天翔ける風に」再再再々演(2023年) 出演:珠城りょう、屋良朝幸、今拓哉、東山義久、原嘉孝、加藤梨里香、駒田一剣幸、他

博多座

「黒い瞳」

その他

  • ブロードウェイミュージカル「シーソー」
  • ブロードウェイミュージカル「リトル・ミー」
  • ブロードウェイミュージカル「レイディ・イン・ザ・ダーク」
  • ブロードウェイミュージカル「ヴィクターヴィクトリア」
  • ミュージカル「姫ちゃんのリボン」
  • 大地真央グランドショー「Many moons ago I・II」
  • 大竹しのぶコンサート「BUBU」
  • 「冷蔵庫の上の人生」
  • 「平清盛生誕900年記念公演 ONESTEP2018清盛の夢」

振付作品

宝塚歌劇

  • ファンシー・ゲーム
  • ザ・ビッグ・アップル
  • クレッシェンド!
  • サン・オリエント・サン
  • ジョリー・シャポー
  • アルカディアよ永遠に
  • ラブ・コネクション
  • オペラ・トロピカル
  • うたかたの恋
  • ハッピーエンド物語
  • プラスワン
  • ハート・ジャック
  • ヒート・ウエーブ
  • ザ・スイング
  • アンド・ナウ!
  • ヒーローズ
  • ラ・ノスタルジー
  • ショー・アップ・ショー -ビート・ラプソディー-
  • 蒼いくちづけ
  • 炎のボレロ
  • キス・ミー・ケイト
  • フォーエバー!タカラヅカ
  • ロマノフの宝石
  • レッド・ホット・ラブ
  • ル・ポアゾン 愛の媚薬
  • BLUFF
  • ナルシス・ノアール
  • 夢・フラグランス
  • ワンナイト・ミラージュ
  • フラワードラムソング
  • パパラギ
  • ブラック・ジャック 危険な賭け
  • 火の鳥
  • LAST DANCE
  • ミリオン・ドリームズ
  • ハードボイルド・エッグ
  • 二人だけの戦場
  • 二人だけが悪 -男には秘密があった そして女には…-
  • La Jeunesse!
  • プレスティージュ
  • レ・シェルバン
  • シトラスの風
  • ザ・ショー・ストッパー
  • ガラスの風景
  • バビロン -浮遊する摩天楼-
  • タカラヅカ・グローリー!
  • ASIAN WINDS! - アジアの風 -
  • ネオ・ダンディズム! - 男の美学 -
  • ネオ・ダンディズム!II
  • 宝塚幻想曲
  • るろうに剣心
  • ロマンス!! (Romance)
  • 眩耀(げんよう)の谷 -舞い降りた新星-
  • ELPIDIO
  • Lilac(ライラック)の夢路 -ドロイゼン家の誇り-

劇団四季

  • はだかの王様
  • 王子と踊り子
  • アンデルセン
  • ハンス
  • ユタ
  • ハンスアンデルセン
  • 35ステップス
  • 夢から醒めた夢
  • 王様の秘密

こまつ座

  • 花よりタンゴ
  • きらめく星座
  • たいこどんどん
  • 11ぴきのねこ
  • 國語元年
  • 日本人のへそ
  • 紙屋町さくらホテル
  • 人間合格
  • 兄おとうと

ジャパンアクションクラブ

  • 燃える勇者 (映画) (1981年)
  • ゆかいな海賊大冒険 (1982年・1983年・1984年)
  • コータローまかりとおる! (映画) (1984年)
  • 酔いどれ公爵 (1985年)

東宝

  • スカーレット
  • 風と共に去りぬ
  • カルメン
  • サウンド・オブ・ミュージック
  • から騒ぎ
  • マイ・フェア・レディ
  • ローマの休日
  • 十二夜
  • 野田秀樹の真夏の夜の夢

松竹歌劇

  • 銀河鉄道999 in SKD
  • 銀河鉄道999 透明宮への旅

夢の遊眠社・NODA MAP

  • 少年狩り
  • 走れメロス
  • センダ城の虜
  • 小指の思い出
  • 回転人魚
  • 瓶詰のナポレオン
  • 怪盗乱魔
  • 野獣降臨(のけものきたりて)
  • 彗星の使者
  • 半神
  • 贋作・罪と罰
  • キル
  • TABOO
  • ローリングストーン

東京キッドブラザース

  • 冬のシンガポール
  • 失われた藍の色
  • 街のメロス
  • 一つの同じドア
  • 十月は黄泉の国
  • 十二月の夢
  • 哀しみのキッチン
  • 二月のサーカス
  • SHIRO
  • 冒険ブルックリンまで
  • 青春のアンデルセン

その他

  • 桜田淳子『MISS KISS』「桜田淳子Thanks 40 〜青い鳥たちへ」スペシャルブック 収録曲解説
  • 音楽座『マドモアゼル・モーツァルト』
  • NHK朝の連続テレビ小説『てるてる家族』※ミュージカルシーンの振付
  • フジテレビ ポンキッキ『わっはっはたいそう』振付
  • 愛知万博(愛・地球博) 瀬戸日本館における『群読 叙事詩劇“一粒の種”』
  • 『ティンゲル タンゲル』(演出:串田和美)
  • オンシアター自由劇場『もっと泣いてよフラッパー』
  • 日本製粉株式会社『ニップンのアマニCM』

受賞歴

  • 1988年:月刊ミュージカル・アーチスト部門 第5位(『キス・ミー・ケイト』、『夢から醒めた夢』の振付)
  • 1993年:第43回芸術選奨文部大臣新人賞大衆芸能部門受賞(『あにき』演出・振付)
  • 1995年:第30回菊田一夫演劇賞受賞 (『YESTERDAY IS … HERE』演出・振付)
  • 1999年:第54回文化庁芸術祭演劇部門優秀賞受賞(宝塚歌劇団 宙組『激情』『ザ・レビュー'99』の成果に対し、宝塚歌劇団 宙組として受賞        ※謝は『激情』の演出・振付
  • 2008年:第10回東京芸術劇場ミュージカル月間 優秀賞受賞(『タン・ビエットの唄』演出・振付)
  • 2008年:第43回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞(『タン・ビエットの唄』『Calli』『AKURO』演出・振付)
  • 2008年:第16回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞受賞(『AKURO』の振付)
  • 2013年:第34回松尾芸能賞優秀賞受賞

外部リンク

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