ジャック・ドレイパー : ウィキペディア(Wikipedia)

ジャック・アレクサンダー・ドレイパーJack Alexander Draper, 2001年12月22日 - )は、イギリスロンドン出身のプロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス3勝を挙げている。ATPランキング自己最高位はシングルス6位、ダブルス247位。

選手経歴

ジュニア時代

父親はイングランドのテニス協会の元最高経営責任者であるロジャーと母親は元英国ジュニアテニスチャンピオンのニッキーの元でロンドンのサットンで生まれ、近くのサリー州アシュテッドで育った。4歳から11歳までコブハムのストーク・ダバノンにあるパークサイド・スクールに通い、ジャスティン・シェリングの指導を受けた後、コブハムのリード・スクールに2年間通っていた。

2018年 ウィンブルドンジュニア準優勝

2018年ウィンブルドン選手権男子シングルスジュニアでは決勝で曾俊欣に1-6, 7-6(2), 4-6で敗れ、準優勝となった。同年にプロ転向をする。

2021年 ツアー参戦

マイアミ・オープンではワイルドカードを貰い、ATPツアー本戦に初参戦を果たす。1回戦でのミハイル・ククシュキン戦では第1セット5-7で終了した時点で熱中症による体調不調でコートに倒れ込み、棄権を余儀なくされた。年間最終ランキングは265位。

2022年 トップ50入り

10月24日には世界ランキング45位を更新した。迎えたネクストジェネレーション・ATPファイナルズでは第3シードとして初参戦。グループステージで第2シードのロレンツォ・ムゼッティを4-1, 4-0, 4-3のストレートで下してベスト4進出。決勝トーナメントでは第4シードのブランドン・ナカシマに3-4, 4-1, 2-4, 3-4で敗れた。年間最終ランキングは42位。

2023年 ツアー初の決勝進出

11月、ソフィア・オープンではツアー初の決勝進出。決勝ではアドリアン・マナリノに6-7(6), 6-2, 3-6で敗れ、準優勝となった。年間最終ランキングは61位。

2024年 全米ベスト4 ツアー初優勝

1月、年始のアデレード国際では決勝進出。決勝でイジー・レヘチカに6-4, 4-6, 3-6の逆転で敗れ、準優勝を飾った。全豪オープンでは2回戦で第14シードのトミー・ポールに2-6, 6-3, 3-6, 5-7で敗れた。

6月、シュトゥットガルト・オープンでは決勝でマッテオ・ベレッティーニを3-6, 7-6(5), 6-4の逆転で下して、ツアー初優勝を果たした。翌週のクイーンズ・クラブ選手権では2回戦でカルロス・アルカラスを7-6(3), 6-3のストレートで勝利した。

7月、ウィンブルドン選手権では第28シードもして出場するも、2回戦では同胞の先輩であるキャメロン・ノリーに6-7(3), 4-6, 6-7(6)のストレートで敗退。

8月、ナショナル・バンク・オープンではジョーダン・トンプソンに5-7, 2-6のストレートで初戦敗退。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは2回戦でステファノス・チチパスを3-6, 6-4, 7-5、3回戦ではフェリックス・オジェ=アリアシムを5-7, 6-4, 6-4で破り、ベスト8進出。準々決勝ではホルガ・ルーネに4-6, 2-6のストレートで敗れた。

9月、全米オープンでは第25シードとして出場して、4回戦でトマーシュ・マハーチを6-3, 6-1, 6-2のストレートで下し、グランドスラム初のベスト8進出を果たした。さらに準々決勝では第10シードのアレックス・デミノーを6-3, 7-5, 6-2のストレートで破り、イギリス人男子としてアンディ・マレー以来12年ぶりとなるベスト4進出となる快挙となった。ジャパン・オープンでは2回戦でホベルト・ホルカシュを6-4, 6-4のストレートで破り、ベスト8進出。準々決勝でのウゴ・アンベール戦では腹部の負傷により途中棄権した。

10月、エルステ・バンク・オープンでは錦織圭やロレンツォ・ムゼッティらを下して、決勝進出。決勝ではカレン・ハチャノフを6-4, 7-5のストレートで破り、ATPツアー・500シリーズ初制覇及びツアー2勝目を挙げた。年間最終ランキングは15位。

2025年 マスターズ初優勝 世界7位

1月、全豪オープンでは第15シードとして出場。1回戦ではを4-6, 6-3, 3-6, 6-3, 6-2、2回戦ではタナシ・コキナキスを6-7(3), 6-3, 3-6, 7-5, 6-3、3回戦ではを6-4, 2-6, 5-7, 7-6(5), 7-6(8)のフルセットの熱戦の末にそれぞれ下して、大会初の4回戦進出。4回戦では第3シードカルロス・アルカラス戦で5-7, 1-6の第3セット終了時点で途中棄権することとなった。

2月、カタール・エクソンモービル・オープンでは準々決勝でマッテオ・ベレッティーニを4-6, 6-4, 6-3、準決勝でイジー・レヘチカを3-6, 7-6(2), 6-3の逆転で勝利し、決勝進出。決勝ではアンドレイ・ルブレフに5-7, 7-5, 1-6で敗れ、ATPツアー・500シリーズ準優勝となった。

3月、好調さは続き、BNPパリバ・オープンでは第13シードとして出場し、2回戦でジョアン・フォンセカを6-4, 6-0、3回戦でジェンソン・ブルックスビーを7-5, 6-4、4回戦でテイラー・フリッツを7-5, 6-4で下し、ベスト8進出。準々決勝ではベン・シェルトンを6-4, 7-5で破り、ここまでストレートでシード勢を下してATPマスターズ1000初のベスト4進出を果たした。準決勝ではカルロス・アルカラスを6-1, 0-6, 6-4で勝利し、マスターズ初の決勝進出をする。決勝ではホルガ・ルーネを6-2, 6-2のストレートの快勝で破り、優勝。「ATPマスターズ1000」初制覇を達成した。大会後には世界ランキング7位となり、トップ10入りを果たした。

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 6回 (3勝3敗)

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大会グレード
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (1–0)
ATPツアー500 (1–1)
ATPツアー250 (1–2)

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サーフェス別タイトル
ハード (2–3)
クレー (0–0)
芝 (1–0)

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結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2023年11月12日 BUL ソフィア ハード (室内) FRA アドリアン・マナリノ 6-7(6-8), 6-2, 3-6
準優勝 2. 2024年1月13日 AUS アデレード ハード CZE イジー・レヘチカ 6-4, 4-6, 3-6
優勝 1. 2024年6月16日 GER シュトゥットガルト ITA マッテオ・ベレッティーニ 3-6, 7-6(7-5), 6-4
優勝 2. 2024年10月27日 AUT ウィーン ハード (室内) RUS カレン・ハチャノフ 6-4, 7-5
準優勝 3. 2025年2月22日 QAT ドーハ ハード RUS アンドレイ・ルブレフ 5-7, 7-5, 1-6
優勝 3. 2025年3月17日 USA インディアンウェルズ ハード DEN ホルガ・ルーネ 6-2, 6-2

成績

グランドスラム

大会 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 通算成績
全豪オープン A A A A A 1R 2R 4R 4–3
全仏オープン A A A A A 1R 1R 0–2
ウィンブルドン Q1 Q1 NH 1R 2R A 2R 2–3
全米オープン A A A A 3R 4R SF 10–3

大会最高成績

大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズW 2025
マイアミ2R 2022, 2024
モンテカルロ3R 2025
マドリード2R 2022, 2024
ローマ2R 2024
カナダQF 2022
シンシナティQF 2024
上海 A 出場なし
パリ2R 2022
オリンピック2R 2024
デビスカップQF 2023
Next Gen ATPファイナルズ SF 2022

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2025/04/10 12:09 UTC (変更履歴
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