フレッド・フィリップス : ウィキペディア(Wikipedia)

ブレット・マーベリック・フィリップスBrett Maverick Phillips, 1994年5月30日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州ピネラス郡出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。MLBのニューヨーク・ヤンキース傘下所属。

元プロ野球選手(内野手)で野球指導者のトレイ・ヒルマンは義父にあたる「新MLB珍獣図鑑 FILE22 ブレット・フィリップス」『隔月刊スラッガー』2021年1月号 日本スポーツ企画出版社 66頁。

経歴

プロ入りとアストロズ傘下時代

のMLBドラフト6巡目(全体189位)でヒューストン・アストロズから指名され、プロ入り。契約後、傘下のルーキー級ガルフ・コーストリーグ・アストロズでプロデビュー。54試合に出場して打率.251、13打点、7盗塁を記録した。

はアパラチアンリーグのルーキー級とA級でプレーし、2球団合計で41試合に出場して打率.242、12打点、5盗塁を記録した。

はA級クアッドシティーズとA+級ランカスター・ジェットホークスでプレーし、2球団合計で130試合に出場して打率.310、17本塁打、68打点、23盗塁を記録した。

はA+級ランカスターとAA級コーパスクリスティ・フックスでプレーした。

ブルワーズ時代

2015年7月30日にカルロス・ゴメス、マイク・ファイヤーズとのトレードで、ドミンゴ・サンタナ、ジョシュ・ヘイダー、エイドリアン・ハウザーと共にミルウォーキー・ブルワーズへ移籍した。移籍後は傘下のAA級ビロクシ・シャッカーズでプレーし、移籍前を含めた3球団合計で120試合に出場して打率.309、16本塁打、77打点、17盗塁を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、に所属した。さらに11月に開催の第1回WBSCプレミア12アメリカ合衆国代表に選出された。

はAA級ビロクシでプレーし、124試合に出場して打率.229、16本塁打、62打点、12盗塁を記録した。オフには2年連続でアリゾナ・フォールリーグに参加し、に所属した。11月18日にはルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りした。

は開幕からAAA級コロラドスプリングス・スカイソックスでプレーし、6月5日にメジャー初昇格を果たしたhttps://mobile.twitter.com/milb/status/871797763578761217。同日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦にて「8番・中堅手」で先発出場してメジャーデビューし、この試合で初安打も放った。この年メジャーでは37試合に出場して打率.276、4本塁打、12打点、5盗塁を記録した。また、中堅の守備中での送球で104.0mph(約167.3km/h)を計測したが、これはスタットキャスト導入後では2017年の最速かつ史上2位の速さだったhttps://www.mlb.com/video/statcast-phillips-104-mph-toss/c-1831327783「知って得する⁉︎ STATCASTトリビア」『隔月刊スラッガー』2017年12月号増刊 日本スポーツ企画出版社 51頁。

ロイヤルズ時代

7月27日にマイク・ムスタカスとのトレードで、ホルヘ・ロペスと共にカンザスシティ・ロイヤルズへ移籍した。

レイズ時代

8月27日にルーシャス・フォックスとのトレードで、タンパベイ・レイズへ移籍した。シーズン打率.196、ポストシーズンでも守備固めでの出場が大半だったが、ロサンゼルス・ドジャースとのワールドシリーズ第4戦では逆転サヨナラ打を放ち、脚光を浴びた。

5月10日のロサンゼルス・エンゼルス戦では試合終盤で登板し、本来とは反対の左打席に入ったアンソニー・レンドンに本塁打を浴びてしまい、8月1日にホセ・シリの加入に伴いDFAとなった。

オリオールズ時代

2022年8月2日に金銭トレードで、ボルチモア・オリオールズへ移籍した。20日にDFAとなり、22日にマイナー契約となった。

エンゼルス時代

1月9日にオースティン・ウォーレンと入れ替わる形で、ロサンゼルス・エンゼルスと単年契約を結んだ。年俸は120万ドル。同時にレンドンと再会することとなった。5月6日のテキサス・レンジャーズ戦では外野手として出場していたが、9回2死から登板。この時点でチームは0-8と大量失点しており、投手がいなくなったための措置であった。最初の打者に右前打を浴び、続く打者には押し出し四球を与えたものの、3人目の打者をセンターフライに抑えた。球速は74mph(約119km/h)前後で、球種は全てスライダーだった。5月20日にDFAとなり、5月24日にマイナー契約を結び直してAAA級ソルトレイク・ビーズに送られた。9月6日に再昇格する。これにより、2018年7月27日のトレード相手でもあるムスタカスと共にプレーすることになった。オフの10月16日に40人名簿から外され、AAA級ソルトレイクに送られたが、同日中にDFAとなった。

ホワイトソックス傘下時代

1月8日にシカゴ・ホワイトソックスとマイナーリーグ契約を結び、同日中にAAA級シャーロット・ナイツへ配属された。5月4日にFAとなった。

ヤンキース傘下時代

2024年7月30日にニューヨーク・ヤンキースと投手としてマイナー契約を結んだ。8月1日にA-級タンパ・ターポンズへ配属された。

選手としての特徴

選球眼に優れた一番打者タイプであり、パワーは無いが外野の間を抜く長打は多い「ミルウォーキー・ブルワーズ」『2017MLB選手名鑑全30球団コンプリートガイド』 日本スポーツ企画出版社 99頁。中堅守備はケビン・キアマイアー級と評するスカウトもいた「2016プロスペクト・ランキングトップ100」『月刊スラッガー』2016年5・6月合併号 日本スポーツ企画出版社 70頁。通算打率は2022年シーズン終了次点で2割に満たず、打撃の確実性を上げることが課題である。

主に外野手としてプレーしているが、投手としてのメジャー登板経験も4度あり、97マイルの速球を投げることができるため、自身を二刀流選手と自称し「オレはアメリカン・オオタニだ」と豪語しているエンゼルス、自称二刀流・フィリップスを1年1.6億円で獲得「アメリカン・オオタニだ」 | Full-count

詳細情報

年度別打撃成績

MIL37988792430439125010921340.276.351.448.799
15242224010640000200111.182.250.273.523
KC3612311213214223571101901501.188.252.313.565
'18計511471341525432411111011101612.187.252.306.558
3079657920217630221000231.138.247.262.508
18343187011122310030080.226.294.387.681
TB1725202301183300050070.150.320.400.720
'20計35595110100222056100800150.196.305.392.697
11929225350519313105441432233021133.202.297.415.712
752081842127405461470411603850.147.225.250.475
BAL817171220041000000090.118.118.235.353
'22計832252012229605501570411603940.144.217.249.466
MLB:6年35590079111314924928275933659687273406.188.273.348.621
  • 2022年度シーズン終了時

年度別投手成績

2021TB100000000----71.020200001119.004.00
2022300000000----224.0932000008818.002.75
2023LAA100000000----30.110100000000.006.00
MLB:3年500000000----325.11235000019915.193.19
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績

投手守備
年度球団投手(P)
試合刺殺補殺失策併殺守備率
2021TB101001.000
MLB101001.000
外野守備
年度球団左翼(LF)中堅(CF)右翼(RF)
試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率
2017MIL40000----2647411.981960001.000
2018220001.000580001.000710001.000
KC120001.00023623011.0009190001.000
'18計340001.00028703011.00016200001.000
2019320001.00023501001.000361011.000
2020440001.00011181001.00040000.---
TB310001.000440001.0009100001.000
'20計750001.00015221001.00013100001.000
20211980001.00052121020.9844684321.978
MLB36190001.000144310932.99187126422.985
  • 2021年度シーズン終了時

背番号

  • 33(2017年 - 2018年途中)
  • 14(2018年途中 - 2020年)
  • 35(2021年 - 2022年途中)
  • 66(2022年 - 同年終了)
  • 8(2023年)

代表歴

  • 2015 WBSCプレミア12 アメリカ合衆国代表

関連項目

  • メジャーリーグベースボールの選手一覧 P

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/10/10 13:07 UTC (変更履歴
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