ウィリス・オブライエン : ウィキペディア(Wikipedia)
ウィリス・オブライエン(Willis O'Brien、1886年3月2日 - 1962年11月8日)は、アメリカの特殊効果クリエイターで、世界的なストップモーション・アニメーションの先駆者。ウィリス・H・オブライエン(Willis H O'Brien)とも表記される。
生涯
カリフォルニア州生まれ。サンフランシスコの日刊新聞に漫画を描いていた時期もある。ニュース映画のカメラマン助手を経て、SFXの道に進む。
恐竜に興味を持ったきっかけは、博物館で復元された骨格を見たことと、アーサー・コナン・ドイルのSF小説『失われた世界』(1912年)を読んだことから。その後、初めての線画アニメである『恐竜ガーティ』(1914年)に影響され、自主製作で映像作品を撮り始める。その結果、ストップモーション・アニメを独自に開発した。代表作のひとつである『ロスト・ワールド』は、7年がかりで製作している。
『ロスト・ワールド』、『キング・コング』など「映画界の古典」といえる作品の特殊効果マンとして知られ、これらを観た数多くの少年達をクリエイターの道へと誘った。しかし、技術の流失を恐れ、弟子は取らない主義だった。唯一の例外がレイ・ハリーハウゼンであり、彼は著名なクリエイターとなったため、オブライエンは彼の師匠としても名を知られている。
全盛期の華々しい活躍に比べ、晩年は家庭や仕事に恵まれず、不遇の中で亡くなった。
代表作品
- 『ロスト・ワールド』(1925年) - 無声映画
- 『キング・コング』(1933年)
- 『コングの復讐』(1933年)
- 『猿人ジョー・ヤング』(1949年) - アカデミー特殊視覚効果賞を受賞。
- 『原始怪獣ドラゴドン』(1956年) - オブライエンの原案を使用しているが、実際の製作には関わっていない。
- 『黒い蠍』(1957年)
- 『海獣ビヒモス』(1959年)
- 『失われた世界』(1960年) - 『ロスト・ワールド』のリメイク。ただし、実際にはL・B・アボットらが担当。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2021/08/07 13:20 UTC (変更履歴)
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