カール・ラーナー : ウィキペディア(Wikipedia)

カール・ラーナー(、1904年3月5日 - 1984年3月30日)は、ドイツ出身のカトリック教会の司祭、イエズス会員、20世紀を代表する神学者の一人。宗教的包括主義を唱えた。

経歴

1904年、フライブルクで生まれた。1922年、イエズス会入会。第2バチカン公会議においてイヴ・コンガールらと共に主導的な役割を果たした。

1932年、司祭叙階。1984年3月30日、オーストリアのインスブルックで死去した。

受賞

  • 1973年:ジークムント・フロイト賞を受賞。

思想ならびに業績

カトリック信仰を現代的な感覚で理解し、つねに人間という視点を保持しながら解釈したことで知られる。また、「無名のキリスト者」という概念を用いて、他宗教信者への神の救いの可能性を示唆し、他宗教信者への一定の理解を示した。

著作

邦訳出版された著書
  • 『現代に生きるキリスト教』小林珍雄訳、エンデルレ書店(ヘルデル文庫) 1965
  • 『第二バチカン公会議:あらたな事始め』小林珍雄訳、エンデルレ書店 1966
  • 『教会聖職の真義について』小林珍雄訳、エンデルレ書店 1967
  • 『この世界を愛する信仰』小林珍雄訳、エンデルレ書店 ヘルデル文庫 1967
  • 『第二バチカン公会議公文書解説』共著、小林珍雄訳、エンデルレ書店 1967
  • 『カトリック司祭の独身制について』粕谷甲一訳 中央出版社 1968
  • 『ラーナー/』(現代キリスト教思想叢書 13)武藤一雄・片柳栄一訳、白水社 1974
「自由としての恩寵(抄)」ラーナー著
  • 『人間の未来と神学』稲垣良典訳、中央出版社(サンパウロ社) 1975
  • 『キリスト教とは何か:現代カトリック神学基礎論』百瀬文晃訳、エンデルレ書店 1981
  • 『めざめて祈れ』初見まり子訳、中央出版社 1982
  • 『あなたの兄弟とは誰か』宮沢みどり訳、中央出版社(サンパウロ社) 1985

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