映画「宝島」遂に封切り! 妻夫木聡、全国キャラバンは「ひとつひとつの場所で家族が増えていくような感覚があった」
2025年9月19日 21:27

第160回直木賞を受賞した真藤順丈氏の小説を映画化した「宝島」の初日舞台挨拶が9月19日、東京・新宿バルト9で行われ、主演の妻夫木聡のほか、共演の広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、栄莉弥、 光路、大友啓史監督が来場した。
アメリカ統治下の沖縄を舞台に、自由を求めて駆け抜けた若者たちの葛藤と青春を描いた本作。構想6年、撮影期間106日、沖縄ロケ43カ所、エキストラ延べ5000人、総製作費25億円、2度の延期を乗り越え、ついに完成――そんな「宝島」がいよいよ初日を迎えたということについて、妻夫木は「この映画の企画が立ち上がったのは2019年。6年越しでこの日を迎えることができました。それも皆さんの思いのおかげだと思います」と晴れやかな顔で挨拶した。

映画公開前のプロモーションでは、宣伝アンバサダーに就任した妻夫木が、大友監督とともに全国27都市をめぐる全国キャラバンを敢行。ステージ上には、その全国27都市の観客から寄せられたメッセージをボードに多数掲示。その熱い思いのこもったメッセージを見た妻夫木は「やっぱり感慨深いですね」としみじみ。自身が訪れた都市をあらためて見返し、「ひとつひとつの場所でだんだん家族が増えていくような感覚がありました」としみじみ。

さらに「この映画は6年越しでようやく皆さんに観ていただけることになった。やはり映画は観ていただいて初めて完成するものだと思っておりますし、この映画に至っては観ていただいた後もどんどん、皆さんによって成長させてもらってる感覚があります」と感慨深い様子で語った。
大友監督も「尺もそうですが、規模も含めて、自分たちがやれるギリギリの挑戦を全部ぶち込んで。成立するかしないかという局面に何度も陥りながらたどり着いた映画。テーマとしても、沖縄を描くということも含めてスタンスと覚悟が問われますし、そういうのをみんなで乗り越えてここまで来れた」とその熱い思いを語る。「やはりいつもの映画の初日とは違った思いがあります。今日集まっていただいた皆さん、一人一人の顔と名前を覚えて帰りたいぐらいの気持ち」と感謝の思いを述べた。


一方の広瀬は沖縄の全国キャラバンに参加した時をこう振り返る。
さらに窪田も「映画を通してかもしれないですが、こうして人と人が直接お会いできるということの重さ、大切さを感じられるし、上映後の皆さん、おひとりおひとりの目がキラキラされていて。その目を見ると、この仕事をやっててよかったなとすごく思えるし、映画というフィルターを通して皆さんと繋がれていること。それは今もそうですけど、実感できることがたくさんありました」と語った。

本作に参加したエキストラは延べ5000人。「映画はスタッフ以外にも関わってくださって協力してくださる方がたくさんいるんです」と明かした大友監督は、かつて辺野古にあった特殊飲食店街という、当時のアメリカ人が飲みに行っていた飲み屋街を再現したシーンの撮影について振り返る。


舞台挨拶もいよいよ終盤。最後のコメントを求められた妻夫木は「この映画を観てくださって、もし何か皆さんの心に少しでも変化があったり、もしこの映画の力によって世界の、誰かの人生が変えられる力が1%でもあるのだとしたら、僕はやはりその力を信じたいなと思っています。映画の力ってすごいなと僕も今回思わされたし、たかが映画。されど映画なんだなと思っています」と語る。
そして「今回、キャラバンでいろんなところを回らせてもらったんですけど、映画の宣伝って本当に、映画に栄養を与えてるような、そういう気持ちになっています。この『宝島』という映画は、僕たちにとって子どものような存在で。これからこの『宝島』を育ててもらうのは、皆さんだと思っていますので。どうか立派な大人になるよう、これからもどうぞ可愛がってもらえたら」と呼びかけると、会場は大きな拍手に包まれた。
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