ペドロ・コスタが東京都写真美術館で個展開催「総合開館30周年記念 ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」8月28日より
2025年7月7日 14:00
「ヴァンダの部屋」(00)をはじめドキュメンタリーとフィクションの境界を揺るがす独自の映像表現で、現代映画の最前線を切り開いてきたペドロ・コスタ。これまでに発表された数々の作品は、カンヌをはじめとする国際映画祭で高く評価され、日本でもコスタの映画は多くの支持を集めている。近年は、映画だけでなく世界各地で展覧会も開催し、表現の領域を広げており、同展はコスタのこれまでの活動の集大成ともいえる展覧会となる。

展覧会ではコスタの映像表現とその背景にある歴史的・社会的文脈に触れることで、「インナーヴィジョンズ」という主題を考察。ポルトガルで暮らすアフリカ系移民の歴史を照らし出した「ホース・マネー」(14)など、コスタ作品において重要な役割を担う、ヴェントゥーラをはじめとする登場人物たちや、彼らが生きる場所に関わる映像作品に加え、東京都写真美術館のコレクションも紹介する。
タイトルは、1974年、ポルトガルの独裁政権崩壊と植民地解放へとつながるカーネーション革命のさなか、10代だったコスタが深い影響を受けた、スティービー・ワンダーのアルバム「インナーヴィジョンズ(Innervisions)」(1973)と同名であり、音楽を通して社会と個人の関係に迫ろうとしたこのアルバムの精神は、彼の映像制作の方法論とも深く響き合っている。

映画制作を主軸に、美術とは距離をおきながらも、自らの映像作品を展覧会の形で発表してきたコスタは、「映像そのものは同じでも、映画と美術館の展示ではそのつながり方が違う」と語る。展覧会のために、映像作品を制作するのではなく、映画を美術館の空間に持ち込むことで、映画のなかで実現した問題意識を広げ、新たな体験を生み出す試みを実行する。映画においてはひとつの流れとして編集される映像が、本展では断片として空間に分散され、来場者は映像・写真・音が交錯する展示空間を歩きながら、その断片を自身の手で編み直すように体験し、映画とは異なる構成を楽しめる。
会期中には関連上映プログラム、アーティスト・トークやゲストとの対談も行われる予定だ。会期は8月28日~12月7日。上映スケジュールなど詳細は公式HP(https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-5093.html)で告知する。
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