桜田ひより「この夏の星を見る」は「背中をたくさん押してくれる作品」 3都市同時に完成披露試写会開催
2025年6月23日 19:00

桜田ひより主演の青春映画「この夏の星を見る」の3都市同時完成披露試写会が6月22日に開催され、映画の舞台となった東京、茨城、長崎の3都市を結んで舞台挨拶が行われた。主演の桜田をはじめフレッシュなキャスト陣が出席した。
本作は、2020年に新型コロナウイルスが蔓延したコロナ禍を背景に、登校や部活動が次々と制限され、さらに緊急事態宣言に直面し、大人以上に複雑な思いを抱えていた中高生たちの青春を、東京都渋谷区、茨城県土浦市、長崎県五島市を舞台に描く。昨年9月からそれぞれの町で撮影し、そこに息づくキャラクターを桜田をはじめ水沢林太郎、河村花、増井湖々、安達木乃、中野有紗、早瀬憩、和田庵、蒼井旬、黒川想矢、星乃あんな、萩原護、秋谷郁甫らネクストブレイクが期待されるキャストたちが演じている。
原作は、直木賞作家・辻村深月氏の同名小説(KADOKAWA刊)。コロナ禍という未曽有の事態のなか、悲しさ、もどかしさ、優しさ、温かさといった人々の思いを描き出し、幅広い世代からの支持を集めた。部活動を制限された中高生たちは、リモート会議を駆使して同時に天体観測をする競技「スターキャッチコンテスト」に挑む。茨城、東京、長崎五島の中高生が始めたこの活動はやがて全国に広がり、ある奇跡をもたらす。

東京会場のティ・ジョイPRINCE品川には、主演の桜田、映画の東京パートに出演した黒川、星乃、本作が長編劇場デビュー作となった山元環監督が登壇。桜田は、「ついにこの日が来たかということでワクワクしているのと、わたしたちが去年の夏に力を合わせて最高の作品を作りあげたのでこれからもっと盛り上げていけたら思います」と作品への自信と公開に向けた意気込みを語った。
黒川は「映画を観て、すごく勇気をもらうことができました。本編の中で望遠鏡を覗いて、星を探す“スターキャッチ”のシーンが、僕にとってはそれが祈っているようにも見えたんです。星にピントを合わせる姿が、先の見えない挑戦に思えましたし、そういうものにも挑戦した方がいいんだなという勇気を、この映画からもらいました」とコメント。星乃も「今まではコロナというと、つらかった、しんどかったというイメージしかありませんでしたが、映画を観た後は、こういう時期もあって良かったなと思えました」と続いた。


劇中の物語は、黒川演じる安藤真宙が、桜田が扮した溪本亜紗にかけた電話から加速していくが、撮影現場では黒川、星乃は桜田と顔を合わすことがなかったそう。黒川が「これまでに桜田さんとは2回お会いしたことがあって、初めて会ったのが日本アカデミー賞の授賞式の会場でした。僕にとっては雲の上の存在です」と語ると、桜田は「地上の人間です」と笑ってみせた。
続けて黒川が「2回目は(クランクイン前に行われた)星についての勉強会でした。その時に色々とお話ができたから、撮影はリモートだったんですけど、想像しながら演じることができたと思います」と撮影の裏話を明かすと、桜田も「撮影の前に、『オンラインスターキャッチコンテスト』のシーンの説明をするシーンの本読みをしたことも生かされたと思います。(撮影中に交流がなかったからこそ)その時の熱量を基準として、演技ができたという感覚がありました」と応じた。

これを聞いた山元監督は「東京は東京で撮りきって、茨城、五島もそれぞれ撮りきっているから、キャストの皆さんはお芝居の現場では会っていない。皆が繋がっているという想像をしながらの芝居で大変だったと思っていましたが、クランクイン前の本読みに意味があったなと、今のお話を聞いて感じました」としみじみと語った。



ここで、劇中のオンラインで繋がり、皆で星を観測する「オンラインスターキャッチコンテスト」に挑む、という物語に合わせて、東京、茨城と長崎の会場を中継で結び、水沢、中野らが各地から参加。茨城の水沢は「高校生の皆さんがすごくまっすぐな感想を述べてくださって、『映像に惹き込まれた。感動しました』と言ってくれました」と感激の面持ちを浮かべた。
最後は桜田が、「当時、学生だった皆さんを含め、その姿を見守ってきた親や先生など、どの世代の方々にも刺さる作品になったんじゃないかなと思います。人は誰しも生きていれば、乗り越えないといけない壁、試練、目的地までたどりつけないこともありますが、コロナによってそれが改めて浮き彫りになった。でも、たった一言のアイデア、たったひとつの思考で、こんなにも運命は変わって、目的地に辿り着けるんだと、この映画は証明してくれると思います。皆さんの背中をたくさんたくさん押してくれる作品になりました。皆さん公開まで盛り上げていただけますとありがたいです」とファンにメッセージを送り、イベントを締めくくった。
「この夏の星を見る」は、7月4日に全国公開。
(C)2025「この夏の星を見る」製作委員会
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

日本よ、これが本物の“悪”だ
【拷問、殺人、裏切り、粛清】超刺激的な“史上最大ヒット作”、観たらすごかった…!
提供:JCOM株式会社

何だこのむちゃくちゃ“刺さる”映画は!?
【尋常でなく期待してる】“命より大事な誰か”のためなら、自分の限界を超えられる。
提供:ディズニー

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【個人的に“過去最高”】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた注目作、実際に観てきた
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映