“中華圏のアカデミー賞”金馬獎で2冠「石門」25年2月公開 望まぬ妊娠に直面した20歳の女性を描く
2024年12月9日 09:00

“中華圏のアカデミー賞”と称される台北金馬獎(第60回)で日本資本の映画として初めて最優秀作品賞を受賞し、最優秀編集賞との2冠に輝いた映画「石門」(読み:せきもん)が、2025年2月28日から日本公開されることが決定。あわせて、日本版ポスターも披露された。
本作は、金馬獎を始め、ベネチア国際映画祭ベニス・デイズ部門、トロント国際映画祭、ニューヨーク映画祭、BFIロンドン国際映画祭など世界の映画祭で上映され、いち早く鑑賞した海外の批評家からの激賞が続出。米レビューサイト「ロッテントマト」では、批評家が94%、一般観客は驚異の100%の高評価を獲得している(12月3日時点)。
2019年、中国湖南省の長沙市。単発の仕事で日々お金を稼ぎながら、フライトアテンダントになるための勉強をしている20歳のリン。郊外で診療所を営んでいる両親は、死産の責任を求めて賠償金を迫られていた。ある日リンは、自分が妊娠1カ月であることを知る。子どもを持つことも中絶することも望まなかったリンは、両親を助けるため賠償金の代わりにこの子どもを提供することを思いつくのだが…。
監督は中国湖南省出身のホアン・ジーと東京出身の大塚竜治。中国と日本を拠点に活動する夫妻は、女性の性に関する問題をテーマに映画を共同製作してきた。封建的な湖南省の農村で出稼ぎをする両親と離れて抑圧された生活を送る14歳の少女を描き、ロッテルダム映画祭タイガー・アワードを受賞した「卵と石」、学校で没収されたスマホを売ったことで見知らぬ男たちと知り合うことになる16歳の少女を追った「フーリッシュ・バード」(ベルリン国際映画祭ジェネレーション14+スペシャルメンション賞)を発表している。
最新作「石門」は、望まぬ妊娠に直面した20歳のリン(ヤオ・ホングイ)を主人公に、女性の前にある様々な壁を静かに見つめる作品だ。ホアン・ジー監督が“石門”とは「女性を取り巻く環境に存在する、打ち破りたくてもなかなか突破して先に進めない壁」 だと語るとおり、重々しい“石”の“門”を開く一条の光を求める映画となっている。
全編を固定位置から狙った撮影は、本作の特徴のひとつ。撮影を担当した大塚は「人物だけを切り取るのではなく、社会の中に彼女が立っているという構図でこの物語を伝えたかった」と語っている。また、妊娠期間と同じ10カ月をかけて撮影することで、主人公が10カ月という期間の中で変化していく様が映し出されている。
また「卵と石」「フーリッシュ・バード」に続き、ヤオ・ホングイが主人公リンを演じている。両監督は、女性の“性”に関する問題を、彼女の成長に合わせて別のストーリーとして描いているのだ。
関連ニュース




是枝裕和監督が「本当に大好きな作品」と絶賛 中国と朝鮮半島、国境の街で出会った男女3人の青春「国境ナイトクルージング」10月18日公開
2024年7月23日 14:00


映画.com注目特集をチェック

“最高&最幸”の一作!
【過去最高の評価!最も泣いた!】ありがとう、そして…さようなら!? 結末は絶対に観て…!
提供:キノフィルムズ

“ハリポタファン”に熱烈に推したい
【夢のような空間がここにある】GWにぜひ堪能してほしい特別な体験【忖度なし正直レビュー】
提供:ワーナー ブラザース スタジオ ジャパン

たべっ子どうぶつ THE MOVIE
【裏切りすんごい】キッズ向けとナメてたら…全然“甘くなかった”!!嘘やろ、こんな…ええんか…?
提供:クロックワークス、TBSテレビ

地上波では絶対ムリな超過激作
【超暴力的・コンプラガン無視!】狂キャラが常軌を逸した大暴れ!!【敵の事務所にロケットランチャー】
提供:DMM TV

マインクラフト ザ・ムービー
【予想の5倍面白かった】そして、この映画で人生がレベルアップする【息つく間もない“楽しさ”連続】
提供:ワーナー・ブラザース映画

サメ!ゾンビ!ガメラ!
【狂った名作・怪作が無料大量放送】人類終了のお知らせ! ありがとう“GWの夜”が決まった
提供:BS12

なんだこの強烈に面白そうな映画は!?!?
【尋常じゃなく面白そうな6つの魅力】予告だけで「めちゃくちゃ良さそう」が湧き上がる…観なければ!
提供:ディズニー