屋比久知奈「モアナ」からの7年を振り返り涙 新曲「ビヨンド」で観客が息をのむ圧巻の歌唱
2024年10月29日 19:34
「モアナと伝説の海2」のイベントが10月29日、東京・品川インターシティホールで行われ、前作に引き続きモアナ役の日本語吹き替え版声優を務める屋比久知奈が出席。劇中歌「ビヨンド~越えてゆこう~」を堂々と歌い上げた。あわせて、同楽曲のミュージッククリップ(http://youtu.be/4wwMKgcvelU)もお披露目された。
続編の舞台は、前作「モアナと伝説の海」から3年後。海と特別な絆で結ばれたモアナは、全ての海をつなぐ1000 年にひとりの“タウタイ(導く者)”となり、彼方の島にいる人々を探していた。ある日、人間を憎み世界を引き裂いた“嵐の神の伝説”を知ったモアナは、その呪いを解くために、変幻自在な半神半人 の英雄・マウイや新たな仲間とともに、世界を再びひとつにする航海に繰り出す。
「ビヨンド~越えてゆこう~」は、愛する人々のため、二度と戻れないかもしれない危険が待つ航海へ向かうモアナが、「どんな迷いや葛藤も越えてゆこう、自分を信じて進み続けよう」と決意する気持ちを歌う楽曲。モアナが暮らす島の砂浜をイメージした会場で、屋比久が圧倒的な歌声を響かせた。特に、「私はモアナ!」と歌い上げるところは、観客が息をのむ力強さをたたえていた。
歌唱を終えた屋比久は、「すごく緊張したんですが、この楽曲を早く皆様に聞いていただきたいなと思っていました。今日こうして初めて、皆様の前で歌うことができて……この楽曲の魅力を知っていただきたいという気持ちを込めたので、ひとりでも好きな方が増えるといいなと願っています」と、表情をほころばせた。
前作でモアナ役に抜てきされてから、7年が経った。屋比久は、再びモアナを演じることになった思いを「本当に嬉しかったです。私もモアナのファンなので、純粋にモアナとして新しい旅に出られるんだという喜びでいっぱいでした」と振り返る。さらに、16歳から19歳になったモアナの成長が自然に描かれていたといい、「私自身も前作から7年が経っていて、頑張って表現しようと思わなくても、自然と成長した感じが出るんじゃないかなと思って。考え過ぎないように意識して、真っ直ぐにモアナとして向き合おうとしました。緊張はしていましたが、力は抜けていたかなと思います」と、手ごたえを感じている様子だった。
この日はサプライズで、監督のデイブ・デリック・Jr.、共同監督のジェイソン・ハンド、デイナ・ルドゥー・ミラーからのメッセージ動画が披露された。屋比久のレコーディング映像を見た3人からの、「君の情熱と才能には本当に驚かされるよ。モアナを演じてくれてありがとう。聞く人の心を動かす力強い歌声だ」という賛辞に、屋比久は驚きながらも、満面の笑顔を浮かべた。
さらに、サプライズはこれだけに留まらず、屋比久の歌唱レコーディングをサポートした音楽ディレクターの市之瀬洋一からの手紙が読み上げられた。手紙のなかには、「『ビヨンド~越えてゆこう~』のような難易度の高い曲を、まるで自然体のまま、軽やかに歌いこなしているのだ。それもこれも彼女がこの間、歌という表現方法に迷いながら、真摯に取り組んできた成果だろう」と綴られていた。
手紙の内容を聞いた屋比久は、「めちゃくちゃ嬉しいです」と言葉が出ない様子で、目を潤ませる。「7年経ったいまだからこそ、できることがあるのかなと思って、精一杯臨んだので、そう言っていただけてとても嬉しいです。この作品を愛してくださる方々に、モアナというキャラクターがまた愛され続けると良いなと思います」と、声を震わせた。
さらに屋比久は、7年の月日を述懐し「純粋に、何も知らないときに憧れる世界があって。前作だとモアナは海や島の外に出ることに、本当に希望に満ちた、きらきらとした憧れがずっとあって。3年経ったからこそ、守るものが増えて、経験を積んで、プライドや自信もついたからこそ、踏み出すことがもっと怖くなり、(島の人々と)離れることが不安になっていることが現れていて。私もこの7年でいろんな経験をさせていただいたので、その気持ちがすごく分かります。あのとき、ただがむしゃらに頑張ることができていた時から、いろんなことを経験していくなかで、経験や自信や大切なものが増えれば増えるほど、すごく複雑に絡まってくる心情。そこが私は、本作のモアナとリンクしたなと思います」と、しみじみと胸中を明かしていた。
「モアナと伝説の海2」は、12月6日に公開。
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