“最強の魔女”アガサを演じたキャスリン・ハーン 今後の展開は「予想を裏切りますが、私に言わせれば完璧」
2024年10月11日 14:00
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の人気ドラマ「ワンダヴィジョン」から誕生したスピンオフ作品「アガサ・オール・アロング」が、ディズニープラスで配信中だ。「ワンダヴィジョン」に登場したアガサは、当初は好奇心旺盛な隣人として描かれたが、実は数百年の歴史を持つ強力な魔女であり、物語の隠れた敵であることが明かされた。その衝撃的な展開と、アガサを演じたキャスリン・ハーンの圧倒的な演技力が相まって、瞬く間にファンの心を掴んだ。
舞台、テレビ、映画と幅広い分野で活躍するマルチな才能を持つハーンだが、アガサ役での怪演は特に際立っている。今回、映画.comは主演のハーンを直撃。魅惑的な魔女アガサの新たな物語について語ってもらった。(取材・文/小西未来)
とてもワクワクしています。私自身はソーシャルメディアをやっていませんが、昨日ちょっとだけInstagramをのぞいてみたんです。それで、幅広い層の人々に届いていることが分かりました。熱心なMCUファンだけでなく、MCUをあまりよく知らない新しいファン層も作品に共感してくれている。これには私たちみんなが興奮しています。40代以上の女性たちやクィアの少年が登場するこの作品は、ある意味でとても前衛的だと思うんです。MCUという枠組みのなかでこのような作品を作るなんて、まるで完全犯罪を企てているようなもので(笑)」
そうですね。ほとんどの特殊効果が実際に現場で行われたもので、CGはあまり使われていません。これがいい感じにアナログ感を出しています。ミニチュアや素晴らしいセットが実際に現場にあるのは、とても素晴らしいもので、そのおかげで視聴者も新鮮に感じられるんだと思います。
予想もしていなかったです。数百年も生きている魔女アガサは、コミックでもあまり知られていないキャラクターで、私も聞いたことがありませんでした。だから、2年前の夏、ルイス・デスポジート(マーベル副社長)から電話があって、「自分のマーベル作品をやってみない?」と言われたときは本当に驚きました。「ノーサンキュー」と冗談で答えたくらいで(笑)。
しかも、「ワンダヴィジョン」の企画・制作総指揮を務めたジャック・シェイファーが脚本を執筆してくれることになって。ときどき、アガサを演じていると、アガサの目を通して世界を見ているような気がするんです。私たちは気が合うんです。今回は、アガサが底辺の状態から始められること、彼女が力を取り戻していく過程や彼女のなかに隠されたものを披露できるのは、役者として本当にスリリングでやりがいのある挑戦です。
実際、魔女を演じるのが大好きです。これまで演じたなかで最も楽しい役だとつくづく実感しています。そんな風に感じるということは、自分もどこかおかしいのかもしれませんが(笑)。
魔女という存在は、女性や、あるいは疎外されていると感じる人々にとって、特別なものだと思います。社会で疎外されていると感じている人たちには、自分の変わった部分を受け入れ、居心地の良い場所を提供する「カヴン」(注:中世ヨーロッパの魔女裁判の時代に魔女たちが行っていたとされる秘密の集会のこと)が必要なんです。カヴンは時代とともに意味が変わって、強い絆で結ばれた人たちのことを表しますよね。仲間や自分を理解してくれる人たちと一緒にいると、ありのままの自分でいられて安全だと感じ、一緒にいると無敵になれるような感覚になって。
同時に、魔女には男性を脅かすような側面もあります。男性に依存せず、森のなかでひとりで暮らすことができる女性ですから。しかも、自分の感情を率直に表現し、遠慮せずに思ったことをはっきりと口に出す。だからこそ、男性は魔女を脅威とみなしていた。
そうした面も、女性が魅力を感じる点だと思います。声を上げること、自分の本質を貫くこと、そしてカヴンという強力なグループの一員になることに。
とても満足のいくものです。視聴者のみなさんが予想している方向にはいきません。どこか別の場所です。予想を裏切りますが、私に言わせれば完璧です。そして、スケールが大きく、ファニーで、セクシーで、深みもあります。曖昧な答えですみません(笑)。
あります! ハロウィンはいつも子どもたちと一緒に玄関先に座って、子どもたちが来るのを待ってるんです。今年は「アガサ・オール・アロング」のなかの衣装を着た子どもが来るかどうか楽しみです。
今回のドラマは14歳以上が対象なので、少し年齢層が高く、より洗練されています。大人の仮装も期待したいですね。
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