「YOASOBI」NY単独公演をレポート! ファン6000人が「UNDEAD」「アイドル」「夜に駆ける」に熱狂
2024年8月16日 18:00
世界的に注目を集める日本の音楽ユニット「YOASOBI」が8月6日(現地時間)、90年以上の歴史を誇るアメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで単独ライブ公演を行った。
今年の4月には「Coachella Valley Music and Arts Festival」、8月には「Lollapalooza」と全米を代表する大型フェスへの出演を果たしてきた「YOASOBI」。ラジオシティ・ミュージックホール公演は嵐のような豪雨に見舞われながらも、約6000人のファンが集った。本記事では、その模様を詳細にレポートしていく。(取材・文/細木信宏 Nobuhiro Hosoki)
午後8時から行われた公演では、現地在住の日本人観客だけでなく、「【推しの子】」のTシャツを着たアジア系アメリカ人や白人のファンの姿も。アニメとのつながりやソーシャルメディアでの宣伝効果もあり、「YOASOBI」の人気がアメリカ国内で本格的に上昇していることがうかがえた。
ホールでは「夜遊」とデザインされたTシャツ&タオルなどのグッズも販売。購入者が長蛇の列をなしていた。
「YOASOBI」は、2019年のデビュー以来、本格的な成長を経て、正真正銘の“日本のアイコン”となった。フェスへの出演、数々のコラボレーションや受賞など、これまでの5年間でバイラル的に成功を収めたものの、今回の公演が初めてのニューヨークでのパフォーマンスとなった。チケットはソールドアウト、劇場は満席――ファンが、彼らの渡米を待ち望んでいたのは明らかだった。
赤い照明をバックに、1曲目として披露したのは「UNDEAD」。アニメ「『物語』シリーズ オフ&モンスターシーズン」の主題歌として起用されているアップビートで熱狂的な楽曲だ。「YOASOBI」の登場に、ファンは総立ちで歓迎。バンドもアグレッシブな演奏でボルテージを高めると、次々に「祝福」「セブンティーン」などを繰り出していく。スローでソフトな「優しい彗星」に至るまで、各楽曲は、演奏とシンクロしたレーザー、鮮やかなLEDディスプレイ、背景のアニメーションで彩られていった。
ライブの途中、コンポーザーのAyaseが「I Wrote a Letter(僕は手紙を書いた)」と発言し、手紙をファンの前で読み上げた。
さらに「日本語がわかる人もいるかもしれないので、日本語でも良いですか?」と観客に尋ねたAyase。「100年近い歴史のあるこのステージで、こうやってワンマンをやることができて、ソールドアウトすることができて、本当に嬉しいです。Thank you, ありがとう!」と頭を下げ、再び英語で言葉を紡いだ。
満を持して披露されたのは、アニメ「【推しの子】」主題歌の「アイドル」。レーザー、フォッグ、ストロボ、3Dメガネを駆使したショーと、ikuraの変幻自在なボーカルが観客を魅了し、場内のボルテージは最高潮に。ikuraと共に“熱唱”する者もいたほどだ。
ボーカルのikuraは、ニューヨークでの体験を振り返った。
そうして「群青」を披露してから「HEART BEAT」へ。その後、演奏が終わると「YOASOBI」はファンに感謝を告げて、ステージを去った。しかし“代表曲”が披露されていない――ファンの“アンコール”を受けて、再びステージに登場すると「夜に駆ける」を披露。圧巻のパフォーマンスで会場を揺らした「YOASOBI」。演奏が終わっても、拍手は鳴り止まないままだった――。
1. UNDEAD/2. 祝福/3. セブンティーン/4. ハルジオン/5. 好きだ/6. たぶん/7. Biri-Biri/8. ミスター/9. もしも命が描けたら/10. 優しい彗星/11. ツバメ/12. アイドル/13. 勇者/14. 怪物/15. 群青/16. HEART BEAT/En. 夜に駆ける
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執筆者紹介
細木信宏 (ほそき・のぶひろ)
アメリカで映画を学ぶことを決意し渡米。フィルムスクールを卒業した後、テレビ東京ニューヨーク支社の番組「モーニングサテライト」のアシスタントとして働く。だが映画への想いが諦めきれず、アメリカ国内のプレス枠で現地の人々と共に15年間取材をしながら、日本の映画サイトに記事を寄稿している。またアメリカの友人とともに、英語の映画サイト「Cinema Daily US」を立ち上げた。
Website:https://ameblo.jp/nobuhosoki/