今夏要注目“ブレイキン”ってどんなスポーツ? ルール&歴史を解説【映画「ザ・ブレイキン」は9月13日公開】
2024年8月7日 18:00
パリオリンピック2024の新競技にも選ばれ、日本人選手の活躍も期待されている“ブレイキン”を題材とした映画「ザ・ブレイキン」。本記事では、同競技のルールと歴史を徹底解説。これを知っていれば、映画だけでなく、パリオリンピック2024での“リアル競技”も楽しめるはずだ(パリオリンピックのブレイキンは、女子が8月9日、男子が8月10日に競技が行われる)。
まずはブレイキンの歴史について。1970年代にニューヨークのサウスブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人やラテンアメリカ人の若者たちによって発展したストリートダンスのスタイル。ギャングが抗争をまとめるために武器の代わりにブレイクダンスを用い、発展していったと言われている。
そして間奏ばかりを流す音楽を「Break Beats」、「Break Beats」で踊るダンスを「ブレイキン」、踊る人を「Break Boy(B-Boy)」、または「Break Girl(B-Girl)」と称している。
続いて、ブレイキンのルールだ。ブレイキンと言えば、逆立ちの状態で手だけで支えて回ったり、頭で回ったりするような“回転技”が特徴。だが、トリックはそれだけではない。トリックの種類は4種類。それぞれを組み合わせて1回のムーブ(パフォーマンス)を構成していく。ブレイカー(ダンサー)は4つの基礎の動きを習得すると、次に自分なりの改良を加えて、自分の個性を表現したダンスに仕上げていく。
ブレイキンの対戦は「バトル」と呼ばれ、それぞれの技を交互に披露し、チーム戦、個人戦がある。チーム戦だとしても、1人が技を決めている時は、ほかのブレイカーは邪魔をしないように離れている。ここでは音楽を流すDJの役割も重要。ブレイカーはどんな曲が流れるかはバトルが始まるまで知らされていない。その場で音楽に合わせ、即興で踊っていく。
最後に勝敗を決める審査。大会によって審査方法は多少異なりますが、基本的には「技術性」「多様性」「完成度」「独創性」「音楽性」という5つの基準で審査され、ジャッジメントがそれぞれに点数をつける。ジャッジメントがつけた点数が高い方が勝利となる。
映画「ザ・ブレイキン」は、世界トップクラスのブレイカーが集まり、身体の限界値を超える動きやストリートカルチャーの“本物”を追求した世界観を作り上げている。事故をきっかけに不仲になった兄弟が、反目し合いながらも、“ブレイキン”イギリス代表に。幾度もの危機を乗り越えながらチームを世界のトップに導こうと奮闘していくさまを描き出す。
なお、主演はカラム・シンとケルビン・クラーク。2人はともに、世界チャンピオン経験者。シンは数多くの大会で優勝経験があり、tiktokのフォロワー数も約23万人と世界的に有名なブレイカーだ。一方、クラークは、ダンスグループに所属し世界ツアーを行っており、イギリスでも数々のタイトルを獲得したトップクラスのブレイカーとして知られている。
「ザ・ブレイキン」は、9月13日より新宿ピカデリーほか全国ロードショー(2週間限定)。
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