【第77回カンヌ国際映画祭】コンペティション部門終盤、ショーン・ベイカー、ミゲル・ゴメスが人気 コッポラ、クローネンバーグら巨匠勢が振るわず
2024年5月24日 13:00

現在開催中の第77回カンヌ国際映画祭も大詰めを迎え、受賞に向けてのさまざまな下馬評が飛び交っている。スクリーン・インターナショナルで人気が高いのは、ショーン・ベイカーの「Anora」、ミゲル・ゴメスの「Grand Tour」、コラリー・ファルジャの「The Substance」、ジャ・ジャンクーの「Caught by the Tides」。
かたやフランスの業界誌、ル・フィルム・フランセと週刊誌Galaの星取りでは、ジャック・オーディアールのコメディ・ミュージカル「Emilia Perez」がダントツ人気で、その他は上記の監督以外にヨルゴス・ランティモスの「Kind of Kindness」とアンドレア・アーノルドの「Bird」も高評価だ。
もっとも、今年は総合的にコンペティションのレベルが低いと言われている。フランシス・フォード・コッポラ、デビッド・クローネンバーグ、パオロ・ソレンティーノといった巨匠たちの作品があまり振るわなかったのが原因だ。またかなりグロテスクなSFである「The Substance」や、ジル・ルルーシュのアクション・ロマンス「L’Amour Ouf」は、むしろミッドナイト・スクリーニング部門向きで、数年前ならコンペティションには入らなかったであろう、時代の変化を感じさせる。

一方、ダルデンヌ兄弟的なアプローチを見せる、ある視点部門における「Souleymane」や、カンヌ・プレミア部門に選ばれた、女優マリア・シュナイダーの伝記映画「Maria」などは、コンペティションに入ってもおかしくない出来で、選択基準に対する疑問をもたらした。
コンペティションではこの後、今年の期待作の1本であるモハマド・ラスロフ監督のイラン映画「The Seed of the Sacred Fig」が待機している。イラン当局により、国家安全保障関連の罪で禁錮8年とむち打ち刑が確定し、国外に脱出したことが明らかになったラスロフ監督が、カンヌに姿を現すか否かも、関心の的となっている。(佐藤久理子)
関連ニュース

【第77回カンヌ国際映画祭】スタジオジブリに栄誉パルムドール授与、宮崎吾朗監督が登壇 監督週間部門の「化け猫あんずちゃん」、地元の子供たちの歓声に沸く
2024年5月22日 16:00





「ANORA アノーラ」傷つくことをやめたら生きていけないアニーとイゴール、親の支配下でしか生きられないイヴァン、それぞれの心【二村ヒトシコラム】
2025年3月30日 21:00
映画.com注目特集をチェック

アマチュア
【最愛の妻がテロリストに殺された――】殺しの経験ゼロ、しかし“最高の頭脳を持つ男”の復讐が始まる
提供:ディズニー

絶対に絶対に絶対に“超ネタバレ厳禁”
【涙腺崩壊、感情がぐちゃぐちゃで大変】早く話したいから、お願いだから、みんな早く観てほしい。
提供:リトルモア

HERE 時を越えて
【何だこのすごい映画は!?】まるで動かない「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 ラストの多幸感よ…
提供:キノフィルムズ

異常者×異常者×異常者…
【イカれた映画を紹介するぜ!】命令無視の異常者チームが無許可で大暴れ! ぶっ刺さる一作!
提供:KADOKAWA

映画を安く観たい人、絶対にチェックして!
【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI