日米2人の監督がオウム真理教のその後を追ったドキュメンタリー、北米公開が決定
2024年2月16日 18:00
2023年のサンダンス映画祭でワールドプレミアされ、話題を呼んだオウム真理教に関するドキュメンタリー「AUM: THE CULT AT THE END OF THE WORLD(原題)」の北米公開が決まった。グリニッジ・エンターテインメントが北米配給権を獲得し、今年の夏に劇場と配信プラットフォームにて公開される。同作は、1995年の地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の真実に迫る長編ドキュメンタリーで、アメリカ人のベン・ブラウンと日本人の柳本千晶が共同で監督を務めている。
13名の死者と数千人の負傷者を出した地下鉄サリン事件は、全世界を震撼させた。しかし最も驚くべきことは、この事件がとあるカルト教団の仕業で、その教団は日本社会の様々な層に既に浸透していたということだった。この映画は、アメリカ人ジャーナリストのデビッド・E・キャプランとイギリス人ジャーナリストでピュリッツァー賞受賞者でもあるアンドリュー・マーシャルの著書「The Cult At The End Of The World」をベースに、3年以上をかけて日本各地を取材し、製作されている。
本編では、教団の教祖である麻原彰晃(本名:松本智津夫)の視覚障害を患っていた幼少期から、ヨガのインストラクターを経て「オウム真理教」を立ち上げるまでが紹介される。布教活動のため、テレビを巧妙に活用する広報活動や、政党を結成して選挙に打って出るなどの特異な手法についても詳細に記録されている。一連の出来事はアメリカ人の視点から描かれているが、日本人が今見ても新鮮な驚きを感じられる内容だ。
とりわけ、日本人にとって印象的なのは上祐史浩の姿だろう。当時、「ああ言えば上祐」などと言われ、教団の広報担当として毎日のようにテレビのワイドショーやニュース番組に出演していた上祐の現在を捉えたシークエンスの数々は、懐かしくもあり、不気味でもある。本作で、英語を流ちょうに話す上祐の語りは終始落ち着いた雰囲気ながら、得体の知れない雰囲気も醸し出す。
ブラウンと柳本の両監督は、北米での公開について「非常に光栄で、喜ばしく思っています。この映画の舞台となるのは、主に80年代から90年代の日本です。しかし同時に、物語の本質にあるものは、時代や国の境を超越して共鳴するものだと信じています」と語っている。
「AUM: THE CULT AT THE END OF THE WORLD」は今夏後半から、劇場と配信プラットフォームで全米公開される。日本での公開は未定だ。
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