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「エメット・ティル殺害事件」を劇映画化した感動作 ウーピー・ゴールドバーグ、「007」シリーズ製作陣による「ティル」12月15日公開

2023年8月23日 12:10

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アフリカ系アメリカ人による公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった実話がベース
アフリカ系アメリカ人による公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった実話がベース
(C)2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.

1955年8月28日にアメリカ合衆国ミシシッピ州マネーで実際に起き、公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった「エメット・ティル殺害事件」をもとに、初めて劇映画化された「Till」が、邦題「ティル」として12月15日から日本公開される。このほどポスター、場面写真7点が披露された。

製作に黒人俳優として世界的な人気を誇るウーピー・ゴールドバーグ、「007」シリーズのスタッフらが名を連ねる本作は、公開されるやいなや、各国の映画祭で賞賛の嵐が巻き起こり、主要60映画祭21部門受賞86部門ノミネートで賞レースを席巻した。なかでも、主人公メイミー・ティルを演じたダニエル・デッドワイラーは、ゴッサム・インディペンデント映画賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー、サテライト賞など数々の映画賞で女優賞を総なめに。映画祭のみならず、映画批評サイトRotten Tomatoesで批評家96パーセント、観客97パーセントの高スコアをたたき出した話題作だ。

1955年、イリノイ州シカゴ。夫が戦死して以来、空軍で唯一の黒人女性職員として働くメイミー・ティルダニエル・デッドワイラー)は、一人息子で14歳のエメット:愛称ボボ(ジェイリン・ホール)と平穏な日々を送っていた。しかし、エメットが初めて生まれ故郷を離れ、ミシシッピ州マネーの親戚宅を訪れた際に悲劇は起こる。エメットが飲食雑貨店で白人女性キャロリン(ヘイリー・ベネット)に向けて口笛を吹いたことが白人の怒りを買い、1955年8月28日、彼は白人集団にさらわれ、壮絶なリンチを受けた末に殺されて川に投げ捨てられる。息子の変わり果てた姿と対面したメイミーは、この陰惨な事件を世に知らしめるため、常識では考えられないある大胆な行動を起こす。そんな彼女の姿は多くの黒人たちに勇気を与え、一大センセーションとなって社会を動かす原動力となっていく。

1955年8月28日にアメリカ合衆国ミシシッピ州マネーで実際に起きた「エメット・ティル殺害事件」は、アフリカ系アメリカ人による公民権運動を大きく前進させるきっかけとなったことで知られている。そして21世紀に入り、2020年のジョージ・フロイド殺害事件を契機に、BLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動がアメリカ国内のみならず、SNSを通じて日本を含む全世界に拡大したことは記憶に新しい。黒人をはじめ著名人、セレブ、Z世代にいたるまで実に多くの人々が声を上げた大規模なこの抗議運動のうねりは、2022年3月、人種差別に基づくリンチを連邦法の憎悪犯罪(ヘイトクライム)とする「エメット・ティル反リンチ法」成立へと繋がっていく。

12月15日からTOHOシネマズシャンテほか全国公開。

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