チベット映画の先駆者ペマ・ツェテン監督、死去 「羊飼いと風船」「タルロ」などを発表
2023年5月8日 20:00
1969年、中国青海省海南チベット族自治州貴徳県生まれ。91年、西北民族学院に入学し、在学中に小説家デビュー。「誘惑」「死の色」「タルロ」など、チベット語と中国語で出版され、国内外で数々の文学賞を受賞した。02年には北京電影学院に入学(学院初のチベット族出身の学生だった)。文学部で映画脚本と監督学を学び映画製作をスタートさせ、故郷の人々の生活に深く迫り、リアルで綿密な描写によって、チベットの“今”を浮き彫りにする作品を次々と発表してきた。
05年には“チベット出身の監督がチベットを舞台にした長編映画”として初めて製作された「静かなるマニ石」(長編デビュー作)を発表。09年に発表した「ティメー・クンデンを探して」は、第12回上海国際映画祭コンペティション部門の審査員特別賞を受賞。15年の「タルロ」、18年の「轢き殺された羊」を経て、19年に「羊飼いと風船」を発表。3作連続でベネチア国際映画祭オリゾンティ部門に入選しており、「轢き殺された羊」では脚本賞に輝いている。
近年は、チベット出身の新人監督の育成に注力し、多くのチベット映画をプロデュース。プロデューサーとして参加した「一人と四人」は、第35回東京国際映画祭でワールドプレミアされ、高い評価を受けた。その後、第16回アジアン・フィルム・アワードでは、新人監督賞、撮影賞も受賞。なお、同作の監督であるジグメ・ティンレーは、ペマ監督の息子でもある。
そのほか、第16回大阪アジアン映画祭コンペティション部門に入選した「君のための歌」(ドゥッカル・ツェラン監督)では、ジャ・ジャンクーとともにエグゼクティブ・プロデューサーを務めていた。
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