嵐莉菜「人生が変わった1年」を経て見据える2023年【独占オフショット多数】
2022年12月31日 11:00
母がドイツと日本のダブル、父が本国籍を取得しているイラン・イラク・ロシアのミックスという両親のもと、日本で生まれ育った5カ国のマルチルーツをもつ18歳の嵐莉菜にとって、2022年は忘れられない1年になったはずだ。
嵐にとって銀幕デビュー作となった「マイスモールランド」は、映像制作者集団「分福」に所属する気鋭の若手・川和田恵真監督の商業映画デビュー作。在日クルド人の少女が、在留資格を失ったことをきっかけに自身の居場所に葛藤する姿を描いた社会派ドラマで、第72回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門に出品されると、アムネスティ国際映画賞スペシャルメンションが贈られた。嵐は今作での演技が評価され、第45回山路ふみ子映画賞の新人女優賞、第47回報知映画賞の新人賞を受賞している。
初めて尽くしの1年を、「本当に初めての経験ばかりでした。雑誌の表紙、初主演映画の公開や、国際映画祭の参加、CM出演、新人賞の受賞など、今まで経験したことのなかった色々な新しいことに挑戦することができた年でした」と振り返る。そして、演技については「本当に初めてだったので右も左もわからず、お芝居で苦戦した時もありましたが、たくさんの方々に支えていただき、お芝居の素晴らしさを教えていただきました。自分の人生が変わった1年になったと実感しています」と胸中を明かす。
同作のプロモーション時期にインタビューを敢行した際、演じることに興味を持てたとはにかみながら話していた姿が印象に残る。サーリャという役を生き切ったことで得た収穫は計り知れないものになったようだ。
「お芝居の基本をはじめ、クルドの文化、そして彼女の生き方や考え方まで、たくさんのことを学ぶことができました。他の誰かを演じる楽しさだけでなく、演じることで、初めて知る学びがあったり、知らなかった世界に出合い、自分自身の視野を広げることができたように感じます。たくさんの方々とひとつの作品をつくりあげる達成感、そして公開後の観客の皆さんの反応など演じた後もすごく楽しくて、本当に感動することばかりでした」
新人賞受賞は想像もしていなかったようで、「まさか受賞するとは思っていなかったので、最初に聞いた時、本当に驚きました。すごく嬉しかったのですが、全く実感が湧かなかったです」と述懐。しばらくは誰にも伝えていなかったそうだが、「情報解禁されてようやく実感が湧き、その際には最初に家族に伝えました!」。
今作でサーリャの家族(父、妹、弟)を演じたアラシ・カーフィザデー、リリ・カーフィザデー、リオン・カーフィザデーは、嵐にとって実の家族。劇中とは裏腹に、日本語を流暢に話すという父親のアラシ・カーフィザデーさんは受賞に関してどのような反応を示したのだろうか。
「とても喜んでいました! 父はずっと『マジ?』って言って驚いていました(笑)。そのくらい、私自身も家族も、まさか受賞するとは思っていなかったんです」
デビュー作で多くの映画ファンに知られるところとなったわけだが、今後は俳優として、表現者としてどのような意識を持っているのだろうか。
「出合う作品、役を通して、たくさん吸収し視野を広げていくと同時に、自分が学んだこと、新田に知ったことなどを見てくださる方々に伝えることができるような俳優になりたいです。今回の『マイスモールランド』のようなアイデンティティや多様性、社会性をテーマに扱う作品や、逆に、アニメやコミックの実写化などの非現実的な作品も機会をいただけたら挑戦していきたいです」
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