「ウォーキング・デッド」利益配当めぐり、番組プロデューサー5人がAMCを訴える
2022年11月21日 11:00
米ヒットドラマ「ウォーキング・デッド」の制作総指揮を務めたロバート・カークマン、ゲール・アン・ハード、デビッド・アルパート、チャールズ・イグリー、グレン・マザーラの5人が、同番組の製作・放送を行うAMCに計2億ドルの利益配当を求める訴訟を起こした。
「ウォーキング・デッド」をめぐる法廷闘争といえば、企画・制作総指揮を務めながらシーズン2の途中で解雇されたフランク・ダラボン監督と彼が所属するクリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー(CAA)が、利益配当が行われていないとしてAMCを訴えたことが有名だ。
ダラボン監督側の主張によれば、「ウォーキング・デッド」の一部権利について最大で10%の配当を受け取る契約を交わしていたものの、AMCがライセンス料を不当に下げることで配当を受け取れなかったという。AMCは、「マッドメン」や「ブレイキング・バッド」といったヒットドラマを抱えているが、これらが他の制作会社が手がけたドラマであるのに対し、「ウォーキング・デッド」は自社で制作した初の垂直統合ドラマであるため、利害衝突が指摘されていた。
AMCは徹底抗戦を繰り広げていたものの、2021年にダラボン監督と和解。和解金として、ダラボン監督とCAAに2億ドルを支払うことで合意している。
今回、訴えを起こした5人の制作総指揮陣は、ダラボン監督と同様の利益配当を受け取る権利があると主張。一方、AMCは「金目当ての恥知らずな行為」として抗戦する構えを見せている。