「イメージフォーラム・フェスティバル 2022」東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション受賞作決定
2022年9月26日 18:00

1987年からスタートし、今年で36回目の開催を迎えた映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル 2022」のプログラム、東アジア・エクスペリメンタル・コンペティションの受賞作品が発表。大賞は磯部真也監督の「ユーモレスク」となった。
同部門は、日本、中国、香港、台湾、韓国の東アジア地域を対象とした公募部門であり、同地域出身または在住の作家による2020年以降に制作された作品を対象とするもの。今年は過去最大の461作品の応募があり、審査を経て24のノミネート作品を決定。9月23日の授賞式で入賞6作品と観客賞が発表された。
「ユーモレスク」(46分/2022年/日本)は、ホームムービー的手法で母子の生活を四季に亘って描く物語。最終審査員から「作中に示される父の不在と、カメラを通じて仄めかされる父である撮影者とその子どもである被写体という対照が、喪失と親密さというアンビバレントな感情を想起させ、希望、不安、といった過去、現在、未来への間(あわい)へ私たちを包み込む、見事な美しい映画の冒険」と評されている。
そのほか、日本の初期の実験映画を牽引し、既成の概念にとらわれることなく作品を作り続けた寺山修司の挑戦的な精神を新世代に継承していきたいという趣旨が込められた寺山修司賞には「メルティング・アイスクリーム」(ホン・ジンフォン/70分/2021年/韓国)。オリジナリティにあふれた、新しい表現にチャレンジする新人映像作家に対して授与されるSHIBUYA SKY賞に「I'm Late」(冠木佐和子/8分/2021年/日本)、優秀賞に「終わりの時と祖先の軌跡」(エドウィン・ロー・ユンティン/34分/2022年/香港)、「亡霊の堆積」(エラ・ライデル/70分/2021年/台湾)、「銀幕」(チャイ・チャイベイ/14分/2022年/中国)が選ばれた。
「イメージフォーラム・フェスティバル 2022」は京都会場、名古屋会場へ巡回する。会場は10月7日~13日京都みなみ会館、11月23日~26日愛知芸術文化センター。上映プログラムは公式HP(http://www.imageforumfestival.com/2022)で告知される。
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