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日本の入管収容所の実態を“隠し撮り”で記録 ドキュメンタリー映画「牛久」22年2月公開

2022年1月5日 08:00

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厳しい規制を切り抜け、当事者たちの了解を得て“隠し撮り”という手法で実態を映し出す
厳しい規制を切り抜け、当事者たちの了解を得て“隠し撮り”という手法で実態を映し出す
(C)Thomas Ash 2021

日本の入管収容所の実態を映したドキュメンタリー映画「牛久」が、2月26日から公開されることが決定。あわせて、場面写真とビジュアルが披露された。

日本全国には、在留資格のない人、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を“不法滞在者”として強制的に収容している施設が17カ所存在している。そのひとつが茨城県牛久市にある「東日本入国管理センター」。いわゆる“牛久”だ。同施設内には、本作の出演者のように、紛争などにより出身国に帰れず、難民申請をしている人も多くいる。しかし、彼らの声を施設の外に届ける機会はほとんどない。

画像2(C)Thomas Ash 2021

本作は、厳しい規制を切り抜け、当事者たちの了解を得て“隠し撮り”という手法によって、面会室で訴える彼らの証言を記録し続けた。監督を務めたトーマス・アッシュが目の当たりにしたのは、命を守るために祖国を後にした者、家族への思いを馳せる者の姿。“帰れない”という現実を抱えた一人一人の実像だ。

「まるで刑務所のよう」「体じゅう殴られた」。驚きの実情を面会室のアクリル板越しに訴える9人の肉声。長期の強制収容や非人間的な扱いで、精神や肉体を蝕まれ、日本という国への信頼や希望を失ってゆく多くの人々が映し出されている。2021年9月の韓国DMZ映画祭ではアジア部門最優秀賞を受賞。「撮影の制約自体を映画的な形式に用い、観客をその現実に参加せざるをえなくすることで、ドキュメンタリーの力を示した」と評されてる。

牛久」は、2月26日からシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。


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