フェリーニ「ボイス・オブ・ムーン」へのオマージュ「声優夫婦の甘くない生活」新ビジュアル公開
2020年10月27日 14:00

ソ連からイスラエルに移民してきたスター声優夫婦の第2の人生を描いたイスラエルのヒューマンドラマ「声優夫婦の甘くない生活」。生誕100周年を迎えたイタリアの名匠フェデリコ・フェリーニにオマージュを捧げている本作の新ビジュアルと場面写真が公開された。
旧ソ連圏から移民したエフゲニー・ルーマン監督が自身の体験をもとに、海を渡ったロシア系ユダヤ人のリアルな姿、“洋画の吹き替え声優夫婦”というオリジナルの設定を映画愛たっぷりに描き出す。ビジュアルは、1990年に日本公開されたフェリーニの「ボイス・オブ・ムーン」のデザインをイメージしたもので、月に見立てた黄色い映画フィルムのリールが印象的に使われている。
「ボイス・オブ・ムーン」は、名優ロベルト・ベニーニが主演した、フェリーニ監督最後の長編映画。”月の声”を求める無垢な主人公と周囲の人々が繰り広げるお祭り騒ぎを、詩的でファンタジックな映像で綴っている。「声優夫婦の甘くない生活」では、フェリーニを敬愛する主人公のヴィクトルがイスラエルでも上映しようと奮闘する。
1990年、ソ連からイスラエルへ移民したヴィクトルとラヤ。2人はソ連に届くハリウッドやヨーロッパ映画の吹き替えで活躍した声優夫婦だった。第2の人生を謳歌するつもりで移民をしたものの、イスラエルでは声優の需要がないという現実に直面してしまう。生活のためにラヤは夫に内緒でテレフォンセックスの仕事に就き、思わぬ才能を発揮し、一方のヴィクトルは、違法な海賊版レンタルビデオ店で再び声優の職を得る。なんとか生活を軌道に乗せはじめた2人だったが、妻の秘密が発覚したことにより、お互いが長年気付かないふりをしてきた夫婦の本当の声が噴出し始める。
「声優夫婦の甘くない生活」は、12月18日から東京のヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
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