村上虹郎×芋生悠「ソワレ」 “時代から取りこぼされた人々”を見つめる外山文治監督が描く日本社会の不寛容

2020年8月20日 15:00

豊原功補は初のプロデュース映画への熱い思いを語る
豊原功補は初のプロデュース映画への熱い思いを語る

[映画.com ニュース] 豊原功補小泉今日子外山文治監督らが立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の初プロデュース作品「ソワレ」の記者会見が8月19日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で行われた。ダブル主演の村上虹郎芋生悠をはじめ、メガホンをとった外山監督、プロデューサーを務めた豊原が参加した。

役者を目指して上京するも結果が出ず、オレオレ詐欺に加担して食い扶持を稼いでいる岩松翔太(村上)。ある夏の日、故郷・和歌山の海辺にある高齢者施設で演劇を教えることになり、そこで働く山下タカラ(芋生)と出会う。数日後、翔太は刑務所帰りの父親から激しい暴行を受けるタカラを目撃。咄嗟に止めに入るが、翔太をかばおうとしたタカラの手は、気付くと血に染まっていた――。やがて、ふたりの“かけおち”とも呼べる、先の見えない逃避行が始まった。

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会場に集まった記者から、その演技に絶賛のコメントが寄せられた村上&芋生。キャスティングの理由を問われた外山監督は、「芋生さんは、可憐で儚い魅力を持ちつつも、生命力に溢れた力強さがある。この映画にはどうしても彼女が必要でした」と強い信頼関係を垣間見せる。村上についても、「彼が10代の時に一度短編でご一緒していますが、面白い表現者だなと思っていました。現代の若者の葛藤や閉塞感を表現するには、彼が最適だと思ったんです」と明かす。

この日、場内最前列で登壇者を見守っていた豊原は、本作で初の映画プロデュースに挑戦。「このプロダクションが始動してから、何よりも映画の独自性と自由度を無くすべきではない、という思いを胸に進めてきました」と振り返る。俳優とプロデューサー業の両立に関して質問が及ぶと、「海外では、ジョディ・フォスタークリント・イーストウッドしかり、俳優と制作業を手掛けている方々はたくさんいます。我々も存分にやっていきたいと思います」と力強く意気込んだ。

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さらに、映画の中で描かれた「日本社会の不寛容」というテーマや、今後の社会の在り方について、質問が投げかけられた。外山監督は「傷つくために生まれたんじゃない」という翔太のセリフを紹介し、「僕がこの映画で伝えたかったことが集約されている言葉です。僕自身、社会の不寛容さを感じてもいますが、僕はこれまでにもずっと、時代から取りこぼされてきた人々をテーマに作品を撮り続けてきました」と述懐。「こうして映画を撮り続けることで、少しでも多くの人にそういった人々がいるんだということを知ってもらえたらと思います」と訴える。村上は、「映画の中で翔太が抱えている問題や葛藤は、少なからず自分も感じていることではあります。その中で大事だと思ったのは、とにかく『勉強』すること、そして、愛をもって自分に厳しくしてくれる人を見つけることだと思うんです」と意見を述べた。

ソワレ」は、8月28日から全国公開。

(映画.com速報)

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