北乃きい“暴君”と同化した三上博史は「鬼だと思っていました」
2017年4月29日 05:00
[映画.com ニュース] 堂場瞬一氏による小説シリーズ“メディア三部作”の完結編「社長室の冬」を原作とする「連続ドラマW 社長室の冬 巨大新聞社を獲る男」の会見が4月28日、東京・WOWOW本社で行われ、主演の三上博史、共演の北乃きい、現役総理大臣役として出演しているアナウンサーの福澤朗が出席した。
同作では、伝統ある巨大新聞社が外資系企業へ“身売り”を画策するというストーリーが展開される。発行部数減や広告収入の低迷から巨大新聞社・日本新報は、米ネットショッピング会社AMCの日本法人社長・青井聡太(三上博史)に“身売り”を申し出る。青井は元日本新報の記者であり、まるで暴君のように過激な要求を繰り返していく。第1話のラストで青井が日本新報に突きつける驚きの要求も相まって、福澤は「メディアで働く人間としてはゾッとする話」と絶賛していた。
「連続ドラマW」枠への出演は「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」以来約2年ぶりとなる三上は、まさに“暴君”ともいえるキャラクターを演じるべく「自分を消していく作業」に徹したという。「自分はキャラをつくるというアプローチはできないんですよ。だから自分の美学、趣味趣向を捨てていきました。とにかく青井という男の下僕になる。僕が彼に全てを捧げているイメージで取り組みました」と役づくりのこだわりを明かしていた。
また青井の人物像については「青井のような立場の人間はパフォーマンスに長けた“タヌキ”のような人が多い。でも、彼に関してはパフォーマンスを排除して、本能のまま発言している」と説明した三上。すると福澤は「ある意味自分の正義を貫いている人」だと評して「前世が猛きん類だったんじゃないかと思えるような姿に戦慄した」と語っていた。
日本テレビの朝の情報番組「ZIP!」卒業後、ドラマ初出演となった北乃は、キャラクターと見事に同化してみせた三上を「いつも鬼だと思っていました」と言い表す一方、「三上さんはアットホームな現場にしてくださる方」とニッコリ。「シリアスな物語なんですが、撮影現場では三上さんはいつも笑顔でいてくださって。とても距離感が近くて、皆ファミリーみたいな感じでした。短い期間の撮影だったんですけど、今は寂しいです」と振り返っていた。
「連続ドラマW 社長室の冬 巨大新聞社を獲る男」(全5話)は、4月30日からWOWOWで毎週日曜午後10時放送。第1話のみ無料放送。
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