美少女ピアニストがバッハの名曲をジャズアレンジすると?「天使にショパンの歌声を」本編映像
2017年1月13日 15:00
[映画.com ニュース] 「翼をください」「天国の青い蝶」で知られるレア・プール監督がメガホンをとり、第18回カナダ・ケベック映画賞(2016)で作品賞を含む最多6部門に輝いた「天使にショパンの歌声を」の新たな本編映像が、公開された。2012年に“カナダを代表する未来の音楽家30人”に選ばれた新進気鋭のピアニストで、本作で女優として長編映画デビューを飾ったライサンダー・メナードが、見事な腕前を披露している。
近代化が進む1960年代のカナダ・ケベックを舞台に、小さな音楽学校の教師と生徒たちが、閉校の危機を救おうと立ち上がる姿をドラマチックに描く。フレデリック・ショパン、フランツ・リスト、ボルフガング・アマデウス・モーツァルト、ルートビヒ・バン・ベートーベン、アントニオ・ビバルディ、クロード・ドビュッシー、ヨハン・ゼバスティアン・バッハらによる名曲の数々が登場する。
校長のめいであるアリス(メナード)は、家庭の事情で音楽学校に転入するものの孤独を内に抱え、問題行動を起こして教師を困惑させる。公開された映像では、転入早々ピアノを前にしたアリスが、課題曲であるバッハの「平均律クラヴィーア曲集」をジャズアレンジで演奏し、自慢のテクニックを見せ付ける。渡された楽譜を演奏前に閉じ、いたずらな笑みを浮かべて演奏に没頭する姿からは、アリスの反発心と音楽への深い愛情がにじみ出ている。
堂々とした演奏と演技で存在感を放つメナードは「私にとっては、ピアノを演奏することと、演じることは強く関係しているの」と分析する。「5歳でピアノを始めて、6歳からコンクールで競うようになった。8歳から15歳まで、演劇と音楽どっちもやっていて、それから音楽を続けることを選んだの。でも、私にとってどっちの分野もかなりの努力が必要だった。この映画では、演じることとピアノを演奏することを一緒にできてうれしかった。何ていうか、ちょうどよかったって思うわ」。
メナードの“初陣”を見届けたプール監督は、公開されたシーンについて「ライサンダー(・メナード)はクラシックが専門だったので、ジャズの演奏は難しかったのではと思います。でも本人は、意気揚々と『やりたい! やりたい!』と言ってチャレンジしてくれました」と振り返っている。
「天使にショパンの歌声を」は、1月14日から全国公開。