安齋肇とみうらじゅんが説く変態の定義は「天才と紙一重」「安定しないこと」
2016年11月30日 22:16
[映画.com ニュース]みうらじゅんが企画・原作、イラストレーターの安齋肇が初監督を務めた映画「変態だ」の公開と、同作に関わる楽曲を収録した音楽全集の発売を記念し11月30日、みうら、安齋監督、主演を務めたシンガーソングライターの前野健太が、東京・渋谷の渋谷マウントレーニアホールで「変態だ祭」を開催。イベント前に報道陣の取材に応じた。
映画は、特別な才能もない平凡な男を主人公に描く青春ロックポルノムービー。大学時代のバンド活動をきっかけにミュージシャンになり、妻子とのささやかな生活を送る男(前野)は、その一方で、学生時代から続いている薫子との愛人関係を断ち切れずにいた。そんなある日、地方の雪山でのライブ公演で妻と愛人がはち合わせたことから、平穏な日常が思いがけない方向へ転がっていく。
中途半端なロッカーである主人公が、振り切った“一人前の変態”になれるのかを追う今作。安齋監督は、「変態って、ときどき天才って聞こえる。変態と天才は紙一重だと思っているんです。天才も変態も元々の才能。それを見つけるということを上手く描けたらと追っかけていった」と語った。一方のみうらは、“変態”を「バランスを欠いたもの」と表現し、「安定しないということが変態、イコールロック。できる限りバランスを崩すように努力して(原作を)書きました」と振り返った。
また、安齋監督は作品の内容を知る前に監督を引き受けたといい、「内容を見て怖気づくようなことはまったくなかったです。今までみうらじゅんが書いてきた青春自伝的なもののなかではかなり特殊。フィクションの世界に本気で踏み込んできた感じがしたので、新しいことを始めるんだなという高揚感がありました」と述懐。「(撮影で)後ろ向きなことはひとつも感じず、楽しかったです。毎回起こることが新鮮で」と、初監督作品に満足感をにじませた。
一方の前野は、役をオファーされた際の心境を「もじもじしていたけれど、心の奥底ではやるんだろうなと思っていました」と明かす。「葛藤はあったけど、やるやらないではなく、どう(役に)折り合いをつけていくのか。格好良くするのか。断るのはあり得ない。新宿区民ですから(笑)」と、近くに住むみうらとの“ご近所付き合い”を気にする様子を見せ、報道陣の笑いを誘っていた。
「変態だ」は、12月10日から東京・新宿ピカデリーほかで全国で順次公開。R18+(18歳未満入場不可)指定。
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