白倉プロデューサー、「仮面ライダーアマゾンズ」は“大人向け”かつ“原点回帰”的作品!
2016年7月1日 17:30

[映画.com ニュース] 「仮面ライダーアマゾン」を新たな解釈で現代によみがえらせた「仮面ライダーアマゾンズ」のプロデューサーを務める白倉伸一郎が、映画.comのインタビューに応じた。
製薬会社の実験で生まれた人工生命体“アマゾン”同士の激しいバトルや、アマゾン退治を生業にする人間の戦闘集団“駆除班”を絡めた群像ドラマ、アマゾンの生い立ちを追うミステリー要素をちりばめ、従来のシリーズとは一線を画すダークかつシリアスなストーリーが展開される。その“大人向け”の内容はシリーズファンを中心に評判を呼んでおり、第2期の製作も決定している。
白倉氏は、「恐竜戦隊ジュウレンジャー」などのプロデューサーを経て、「仮面ライダーアギト」や「仮面ライダー電王」といった多数の“平成ライダー”作品でチーフプロデューサーを務めてきた。仮面ライダー本来の特長を生かしながら、新たなフィールドとなるAmazonプライム・ビデオに挑戦する可能性を秘めた作品として「(“アマゾン”つながりは)笑いを取りにいっているところもありますが、これほどふさわしいタイトルは他にない」と力を込める。
その理由は、仮面ライダー史において「アマゾン」が“原点回帰作”の位置づけにあることに起因する。「(本来は)変なヒーローだった仮面ライダーが、誰から見ても『格好いいね』となるのを元に引き戻そうとしたのが『仮面ライダーアマゾン』だった。アマゾンの企画書を読んだことがあるのですが、『今の仮面ライダーは初志を忘れて普通になった。だから原点回帰して仮面ライダーらしさを取り戻そう』と(書かれていた)」と原点を見つめ直しつつ新たな方向性を示した「アマゾン」の存在の大きさを語る。
製作では、アマゾンの世界観を継承しながら独自の要素を加えていった。そのひとつが、アマゾンの残酷さを示すハードな描写や、陰影を強調した映像。白倉氏は、テレビ放送中の「仮面ライダーゴースト」との差別化を図るべく「まず、見て区別が付かないといけないのは最初に意図しました」と明かす。「アマゾンズがキャラクターも内容的にも違う、まさに画も違うという風になっていないと、これがプライム・ビデオでないと見られないという意味や価値が伝わりにくいので、映画用の機材を導入しました。具体的に言うとレンズなんですが、キレも抜け(感)も違う。Amazonプライム・ビデオ(での配信)というのもあるけれど、海外品質に近いものを作ろうとはしています」。
本作の独自性は、アクション面にも表れている。「主役2人の戦いざまが変わっていくのが見どころ」という仮面ライダーのド派手な見せ場はもちろん、「人間離れしたアマゾンのリアリティを成立させるためには、人間が人間としていなきゃいけない」と駆除班の見せ方にも注力。軍事訓練を受けた人間と怪人の戦いを盛り込むことで、パワーバランスを効果的に見せている。脚本作りでも、脚本家と相談を重ね“お約束”の展開にならないよう細心の注意を払った。「実写の場合は、敵の強さの表現に限度がある。(本作では)シチュエーションに活路を見いだしました。仮面ライダーが本来持っている構造を真剣に考える延長線上でやっています」。
現代版のアマゾン像を生み出した白倉は、本作とアメコミ・ヒーロー映画を比較して「本来子ども向けだったものを大人の目線で語り直す際に、人間を身近に、魅力的に描いている。応援したくなりますよね。そういう意味で、大人目線で描き直すことには意味がある。本作でも、それができているはずです」と締めくくった。
「仮面ライダーアマゾンズ」は、Amazonプライム・ビデオで配信中(全13話)。また、配信中のオリジナル版を再編集したテレビ版が7月3日からBS朝日(衛星放送)、7月6日からTOKYO MX(地上波)で放送開始。
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