「映画館」利用は45.8%に減少、「映像メディアユーザー実態調査」まとまる
2016年3月5日 08:00
[映画.com ニュース] テレビ、映画館、DVD・ブルーレイ、ビデオ・オン・デマンド(VOD)ほか動画配信などのユーザー利用実態を調査・分析した「映像メディアユーザー実態調査2016」がこのほどまとまった。これはフィールドワークス、映像メディア総合研究所、Gfkライフスタイルトラッキング・ジャパンが、全国5000人(13~69歳男女)規模のアンケート調査(インターネット)を実施してまとめたもので、今回で5年目となるレポート。
映画に関しては、これまでの「映画館における興行」から「パッケージソフトの販売・レンタル」、「テレビ放送」(BS、CS、地上波)というビジネスウインドウに加え、テレビモニター、PC、モバイル端末に向けた動画配信がサービスを拡充し、15年はNetflix、Amazonプライムなどの定額制見放題サービスも開始され、「動画配信元年」ともいえる注目の年となった。
また、テレビ放送番組についても、これまでの「放送」から「パッケージソフトの販売・レンタル」というビジネススタイルに加え、放送直後の「見逃し配信」などが活発化しつつあり、一方で、地デジ化以降のハードディスクレコーダーの利用が拡大し、BS放送の増加・浸透と相まって、放送番組を大量に録画して見たい番組だけを選んで見るというライフスタイルも活発化してきている。
レポートによると、2015年の各映像視聴メディア・サービスの利用率(回答者における利用者の割合)で「映画館」は45.8%(前回は46.1%)、「有料VOD(都度課金制、定額制)」は8.3%(同8.5%)、「エレクトリック・セルスルー(映像コンテンツのデジタルデータ購入)」は5.1%(同7.2%)となった。VODの総利用回数に占める男女比は都度課金制(TVOD)でほぼ2:1、定額制(SVOD)では拮抗するがわずかながら女性が男性を上回った。
なお、今回の回答者のうち、ひとつ以上の有料サービスを利用している割合は67.2%で、2年連続で減少傾向にある。またこのうち、「映画館」を除く有料サービス利用者は52.9%(同54.7%) だった。テレビ番組や映画をはじめとする映像コンテンツの視聴スタイルは、変革の時を迎えている。