「あぶない刑事」伊藤洋三郎が明かす、浅野温子と繰り広げた“初アドリブ”とは?
2016年1月15日 17:00

[映画.com ニュース]舘ひろしと柴田恭兵による人気シリーズの完結編「さらば あぶない刑事」の公開を前に、過去作6作の上映会が開催中だ。1月14日には、映画版第4作「あぶない刑事リターンズ」(1996)のトークショー付き試写会が都内で行われ、第4作から横浜港警察署の岸本猛刑事役(第4作までは井沢鉄男刑事役)を務める伊藤洋三郎が登壇した。
2日前の12日には新宿・歌舞伎町でレッドカーペットイベントが行われたばかりだが、観客の中にはその会場で伊藤にサインをもらったという男性も。伊藤は顔をほころばせながら「(『あぶ刑事』シリーズが)あれほど人気があるとは思わなかった。皆さん好意的に握手してくださったりサインを求めてくださった」と感慨深げな表情。30年続いたシリーズを振り返り「『あぶ刑事』は人情話だと思うんです。日本人の優しさや互いを思いやる気持ちが底辺に流れている。だから愛されるんじゃないかな」と考察した。
伊藤は、テレビシリーズの撮影時を回想し「メインのドラマは刑事課なので、(井沢刑事が属する)警ら課は引きでしか映らない。たくさん出たい人はカメラに合わせて動いていた。僕は、みんながカメラを向いてるのも面白くないと思って後ろを向いたりしていたんだけど、スタッフに(顔が映っていないと)怒られちゃった」と裏話を披露。舘や柴田ら刑事課のメンバーを「スターが向こうにいる、みたいな感じ。(気軽に)遊びに行けない」という思いで見守っていたそうだが、その苦労が思わぬシーンにつながったという。
「テレビシリーズの後半になると、助監督が監督を任されるようになったりして若手が増える。それで、牢屋のシーンであっちゃん(浅野温子)のセリフにかぶせて『捜査ができて刑事課はいいよな』とアドリブで愚痴(ぐち)を言ったんです。あっちゃんもすぐそれに乗ってくれて。それが受けて、本編でも使われているはずです」。それがシリーズでの初アドリブだったと明かした伊藤は、「最新作でもアドリブを言っていますよ」とアピールした。
「あっちゃんは普段は全然だけど、打ち上げでは(ハイテンションなキャラが特徴的な)薫ちゃんのような感じ」と暴露して笑いを誘った伊藤は「恭兵さんと舘さんは繊細(な人間)同士。昔からずっと変わらないですね。恭兵さんは(年長者である)舘さんに敬語を使っているし、舘さんもいばらない。(『あぶ刑事』メンバーは)チームワークがしっかりしています」と強調。シリーズの酸いも甘いも知る俳優の言葉に、ファンはじっくりと聞き入っていた。
「さらば あぶない刑事」は、1月30日から全国公開。
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