バツイチ58歳の前向きな恋愛を好演 ベルリン受賞チリ女優「年を重ねることはファンタスティック」
2014年2月28日 13:50

[映画.com ニュース]子育て、離婚、更年期を糧にし輝く58歳のヒロインの姿が絶賛され、第63回ベルリン映画祭銀熊賞(主演女優賞)を受賞したチリ映画「グロリアの青春」が3月1日公開する。主演のパウリーナ・ガルシアが、年齢にとらわれずいきいきと人生を謳歌する主人公グロリアの魅力を語った。
キャリアウーマンのグロリアは、サンティアゴで子どもを育て上げ、夫と離婚後は一人暮らしを楽しんでいた。独身者たちが集まるダンスホールの常連となっていたグロリアは、年上のロドルフォと出会い、はずみで一夜を共にする。ロドルフォを新たな人生のパートナーとして考えるグロリアだったが、困難が待ち受ける。ガルシアはヌードやベッドシーンも辞さず、魅力的な主人公をパワフルかつ繊細に演じた。
ベルリンをはじめ世界の映画祭で絶賛されたグロリアのキャラクターを「ファンタスティックな人物で、人生を謳歌することに貪欲で、凝縮した生き方をしている」と分析。「そのように最後まで幸福を求めて、生きていく姿に共感しました」と役柄への思いは深い。
いくら人生経験を積んでも、恋愛という舞台の上では相手の理不尽な対応に直面することもある。そんな時もグロリアは、結果はどうあれ前向きだ。「グロリアだけでなく、女性は恋や愛の前では可能性を求めてチャレンジするわけです。決して、それはバカな行為ではないと私は思うのです。グロリアの行動からは決断していくこと、決断した上で後悔しても、その結末も自分で責任を負うという潔さを学ぶことができました」

撮影当時は53歳と実際のグロリアより若いが、年を重ねることは「非常にファンタスティック」だと言い切る。「一言で言うと、精神的な落ち着きがもてるのです。もちろん正直に言うと、老いを迎えるのは怖いです。若い頃の美しさは失われるし、肉体も衰えますから。でもそのことに直面することは、決して悪いことではないのです。生物学的に子どもを作らなければならないとか、女性は社会から多くのことを強要され、特に若い女性たちは精神的に落ち着かないのです。それが、年を重ねることによって、社会的な強要から外れ、自分自身を冷静に見る時間を持てるようになるのです」
ベルリンでの受賞はチリ映画界初の快挙となった。「私の人生における、一番のハイライトでした。まったく想像もできませんでしたし」と振り返り、私生活の急激な変化とマスコミの混乱を避けようと、家族にも帰国日を知らせなかったそうだが、「やはり帰国したらマスコミのカメラが並んでいました(笑)。ようやく今はそういう時期を過ぎて、落ち着いているところです」と笑顔を見せた。
「グロリアの青春」は2014年3月1日から全国順次公開。
(C)2013 Fabula-Muchas Gracias
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