市井紗耶香「悩みや葛藤、自分に重なる」シングルマザー役に共感
2012年3月31日 13:50
[映画.com ニュース] 日中友好40周年記念作品「明日に架ける愛」が3月31日、全国19スクリーンで封切られ、東京・新宿バルト9で初日舞台挨拶が行われた。主演を務める市井紗耶香をはじめ、本作で邦画デビューを飾るアレックス・ルー、八千草薫、山本未來、高嶋政宏、香月秀之監督が登壇した。
日本と中国のファッション業界を舞台に、中国残留日本人孤児の祖母(八千草)を持つシングルマザーの悠子(市井)が、中国人男性(ルー)との国境、時代を超えた恋を通して成長する姿を描く。
市井にとっては初の単独主演作で「プレッシャーや不安があったが、共演させていただいた皆さんが、私の新しい面を引き出してくださった。だから今は演技が楽しいです」と手応えたっぷり。私生活でもシングルマザーとして2児を育て、仕事と育児を両立させており「悠子が抱える悩みや葛藤は自分に重なる」と共感。それでも「それはシングルマザーに限った問題ではなく、子育てする誰にも共通する悩み」と幅広い層に受け入れられる作品だとアピールした。
東日本大震災の発生後に青森県でロケを敢行し「皆さんがとても温かく、私の背中を押してくれたので、ありがたかった。きっと悠子はこういう心温かな場所で生まれ育ったんだと思いながら演じた」と思い入れも格別だ。
一方、ルーは「僕にとって日本でのデビュー作ですから、大変意味があります。ありがとうございます」と流ちょうな日本語で挨拶。「撮影でいろいろな場所に行きましたが、特に青森の菜の花畑は涙が出るほど感動しました」と振り返る。また、中国語のセリフに挑んだ高嶋に対し「自分に対してとても厳しい方。完ぺきな発音になるように、何度も練習していた」と賛辞をおくった。