小籔千豊&相武紗季、淡い恋と友情を描く「FLY!」の役づくりを告白
2012年3月9日 17:00

[映画.com ニュース] 吉本新喜劇の最年少座長を務め、「人志松本のすべらない話」で一躍その名を全国区に広めた芸人・小籔千豊の初主演映画「FLY! 平凡なキセキ」が、3月10日から公開される。ヒロインを演じるのは女優、相武紗季。役同士が距離を縮めるのと同じ速度で、現場で打ち解けていったという2人に、作品の魅力を聞いた。
大阪の町工場で働くさえない男・満男(小籔)は、同僚の事務員でシングルマザーのななみ(相武)に密かに恋心を抱いていた。ある日草野球の試合中、不時着したさえない宇宙人・シカタ(温水洋一)と出会う。2人はそれぞれの恋を応援し合いながら、いつしかきずなを深めていく。不器用な恋と友情をコミカルに描く、心温まるドラマだ。
小籔は脚本を読んだ当初について、「恐怖心しかなかったです。もちろん内容が面白いという気持ちもあったんですけど、主演というプレッシャーと、『相武さんとこんなにしゃべるの?』という驚きが先に沸いて。主演のうれしさはその後ですね」と控えめな笑顔で振り返る。これまでも脇役として映画出演経験があり、またテレビや舞台で活躍してきている小籔だが、今回はひと味もふた味も違ったという。「新喜劇座長と言うと、役者寄りの芸人に思われたりもするんですけど、演技の勉強らしい勉強をして来ずに、経験のみ重ねてきただけなので」と、緊張の連続だったと述べた。

役づくりに関しては「撮影の合間も役同様に、『めっちゃ好きやけどしゃべれない……』という淡い思いをイメージしながら、相武さんを見つめていました。これが自分なりの役作りかなと思って。周囲からは気持ち悪い奴だと思われていたかもしれないですね(笑)」と、マイペースで臨んだことを明かす。
初のシングルマザー役に挑んだ相武は、「なるべく現場で役を作りたいなと思いました。子役の子と仲良くなろうとか、撮影が始まってから取り組んだことが多かったですね。淡い恋心が芽生えるという設定も、徐々に作れたらいいなと思いながら撮っていたんですけど、ストーリーが進むにつれて小籔さんとお話できる時間が増えていったので、役作りの上でとてもやりやすかったです」と、リラックスして過ごせた現場に感謝を示した。
満男とシカタの熱い友情も物語の大きな要素。小籔は自らが昔、芸人を辞めようとして先輩や後輩に止められた経験を思い返し、「そのおかげで今がある。友情と義理を感じています」と人生に与える力の大きさをかみしめる。上京して約10年になるという相武も、「地元の友だちと昔の話で盛り上がったりすると、それだけですごく救われているなと感じます」と実感を言葉にした。そして、一歩踏み出すエネルギーを作品からもらってほしい、と2人はメッセージを付け足した。
3月10日の公開初日には、東京と大阪の3劇場で小籔、相武、温水ほかキャストが登壇する舞台挨拶が行われる予定。
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