のっぽさん、原発問題と子どもたちの未来について力説
2011年12月16日 14:15

[映画.com ニュース] まもなく公開となるドキュメンタリー映画「子どもたちの夏 チェルノブイリと福島」のトークイベントが12月15日に都内で開催された。映画に出演するアレクサンドラ・マカルチュクと田野隆太郎監督に林哲次プロデューサー、さらにかつてNHKの教育番組で放送された「できるかな」に出演していた“のっぽさん”でおなじみの高見のっぽも登壇。映画や原発事故の現状について熱いトークを繰り広げた。
チェルノブイリの原発事故から25年目の節目としてウクライナに住む人々への取材を中心に進められてきた本作。3.11の東日本大震災の発生を受けて福島でも取材を敢行し、原発に依存してきた現代社会の在り方、事故の先にあるものを浮かび上がらせる。
「できるかな」では工作の上手な、ひと言も発しないキャラクターとして人気を博したのっぽさんだが、この日は多弁。元々、田野監督と林プロデューサーと親交があるそうだが「普段、私は『観てくれ』と言われても映画は見ないし、5分くらいでやめちゃう。でも、この映画は偏見なく素直に撮っていて、こちらも素直に観られました」と感想を明かした。
今年で77歳になるが「僕はこの中で一番年上で最初に死にそうだし、『(原発問題について)知ったこっちゃない!』って言いそうなジジイなんだけど、小っちゃい人たちや若い人たちはこれからがある。僕は自分のことは心配してないけど、こういう映画を観たら、これからが大変だと思いますよ。僕は小っちゃい人たちが大好きだから!」と子どもたちの未来を考えると黙ってられなかったようで熱弁をふるった。
原子力関連の仕事をしている両親、祖父母を持ち、チェルノブイリ事故の翌年に生まれたアレクサンドラは「両親はいつも調子が良くなくて、一度病気になると様々な症状を併発する。友人でも甲状腺に問題があり常に検査を受けないといけない子もいます」と自らのの周囲を説明。アレクサンドラ自身も、医者の勧めもあって常に海産物や海藻、錠剤などからヨウ素を摂取していることも明かした。
横浜から来場したという観客の女性は、居住している地区の放射線量のデータなどが発表されない現状への不安と不満を涙ながらに訴え、本作の公開やアレクサンドラの来日をきっかけに、そうした状況が打破されていくようになればと思いを語った。のっぽさんはこれを受け、田野監督に「これからあなたには、この映画を作った責任があるよ」と言葉に力を込める。林プロデューサーは「今後、5年でも10年でも僕と監督は、今回取材した福島の親子の元に通い続けます」とうなずき、田野監督も「重い責任を感じています」と覚悟を明かした。
「子どもたちの夏 チェルノブイリと福島」は12月17日より公開。
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