沖縄国際映画祭は黒沢かずこ主演「クロサワ映画」2冠で幕
2010年3月28日 20:05

[映画.com ニュース] 第2回沖縄国際映画祭のクロージングセレモニーが3月28日、メイン会場となる宜野湾・沖縄コンベンションセンターのシアター1で行われた。9日間にわたって開催された“映画の祭典”は、「森三中」の黒沢かずこ主演の「クロサワ映画」が「“Laugh部門”海人賞グランプリ」と「審査員特別賞ゴールデンシーサー賞」の2冠で幕を閉じた。「“Peace部門”海人賞グランプリ」には、インド映画「A Match Made in Heaven」が受賞した。
3月24日に開幕した同映画祭は、9日間で観客動員約38万人を記録。20~23日のカウントダウン期間4日間で2万4000人、24~28日の5日間で35万6000人を動員した。1日あたりの最高は、最終日となった28日の12万1000人だった。
2部門を戴冠した「クロサワ映画」に主演の黒沢は、あまりの驚きからか口を開け放って終始ぼう然とした様子。時おり目を潤ませながらも「あのう……女性芸人をやっていて良かったと思いました。こんなに人に見られることがないので、どうしたらいいのか分からない」と挨拶する姿に、惜しみない拍手がおくられた。それでも、「オー、センキュー! オー、センキュー! 恥ずかしくて目が開けられない」と目をつむりながら得意の歌で喜びを表現した。長編プログラムのキム・ドンホ審査委員長は、「女性芸人の孤独や悲哀が描かれていて、満場一致で決まった」と絶賛した。

黒沢は、授賞式後にメガホンをとった渡辺琢監督に携帯電話で連絡を入れると「『まーじーでーすーかー! やったあ!』と大声をあげていました。海人賞でいただいた賞金の250万円は、亀高美智子プロデューサーが『みんなで温泉にでも行きたい』と言っていました。これから考えます」と喜びをかみしめていた。
同映画祭の大崎洋実行委員長は、「ブスが泣くと、美人が泣くよりもリアリティがあるな。黒沢、もらった賞金は明日すぐに会社へ入金するように」とジョークで爆笑を誘った。そして、「第2回が終わるということで寂しさはあります。関係者の皆さんにただただ感謝したい」と頭を下げた。来年の第3回沖縄国際映画祭は、2011年3月19~28日の開催を予定。
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