メル・ギブソンのメキシコ刑務所での撮影に抗議デモ勃発
2010年1月5日 17:24
[映画.com ニュース] メキシコ・ベラクルス州のイグナシオ・アジェンデ刑務所で3月から撮影予定のメル・ギブソン主演作「ハウ・アイ・スペント・マイ・サマー・バケーション(原題)」に対し、収監者の家族たちが同刑務所の外で抗議デモを行っている。
昨年12月初旬にフィデル・ヘレラ同州知事は、同作の撮影期間中、刑務所を無人化するため、収監者たちを未公表の場所に移送することを示唆した。だがメキシコでは、収監者の食料や衣服は家族によってのみ供給されるため、移送によって、多くの家族は住居移転を余儀なくされる。
12月29日から同刑務所の外側に泊まり込んでいる、およそ300人のデモ参加者のほとんどは女性で、「メル・ギブソン、州が私たちの家族を移送するのはあなたのせいだ」「彼らは動物ではない。連れて行かないで」などと書かれたプラカードを掲げている。
ギブソンが脚本も執筆している同作は、薬物の不法取引で投獄された常習犯が、9歳の少年に出会い、刑務所での生活に適応していく物語。ギブソンは、2006年の「アポカリプト」の撮影もベラクルス州で行っている。