世界の食卓を変えられるのはお母さん!「未来の食卓」監督インタビュー
2009年8月7日 12:00

[映画.com ニュース] 子供の未来を脅かす食物汚染や環境汚染を訴えるフランスのドキュメンタリー「未来の食卓」のジャン=ポール・ジョー監督が来日し、インタビューに応じた。
映画は、小学校の給食を全てオーガニック食品(有機農産物)にするという前例のない試みに挑戦する、フランス南部の小さな村バルジャックに1年間密着したドキュメンタリー。
「バルジャック村はとても美しくて、天国のような場所なんだ。だけどそれは見た目だけで、実際は他の大都市と同じようにひどく汚染されている。その見た目と現実のギャップが、映画の舞台を選ぶときの決め手になったよ」と語る監督。
現在、バルジャック村の給食センターは毎日250食ほどのオーガニック給食を供給している。しかし、有機農法は従来の農法に比べコストがかかるという現実があり、オーガニック給食の導入は容易なものではなかったそうだ。「映画の上映後にディスカッションをしたら、子を持つ親世代の人々からの反響が予想以上に大きかった。『来学期から給食を変える!』と申し出てくれた議員もいたよ。でも何よりこの事態を変えられるのは、世界中のお母さんだと思うんだ。お母さんとは家庭を守り、命を守る存在だからね」
劇中ではさまざまなデータが数字で分かりやすく紹介され、その中に「ヨーロッパではガンの70%が、環境と食糧に原因がある」というものがある。「国には将来を担う子供たちを正しく育てる義務がある。これは人権に関わる問題だ。アメリカではガンによって亡くなる人が1日に1500人もいて、その数は2日おきに9・11(同時多発テロ事件)が起きているようなものなんだ。我々は、目に見えない戦争の中にいるという意識を持たないといけないと思う」
ちなみに、映画の原題「Nos Enfants Nous Accuseront」とは、フランス語で「子供たちは私たちを告発するでしょう」という意味だ。「未来の食卓」は8月8日公開。
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