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トルコ&フランスの監督がグランプリ。CON-CAN映画祭授賞式

2008年12月18日 12:00

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滞日中に新宿ゴールデン街で新作を撮影した両監督
滞日中に新宿ゴールデン街で新作を撮影した両監督

[映画.com ニュース] インターネットで世界中に配信される映画祭として各国の映画作家から注目を浴びる国際短編映画祭「第5回CON-CANムービー・フェスティバル」の授賞式が12月17日、東京・六本木の国際文化会館で開催された。

CON-CANとは“魂観”の意味で、インターネットを通じて字幕付きで出品作が広く公開される世界初の試みの映画祭。一般視聴者もネットで手軽に作品を鑑賞でき、魂を込めたレビューを書き込める。5回目を迎える今年は、世界各国から547本のエントリー。米ボストン・グローブ紙の映画評論家クリス・フジワラら審査員団によって厳正な審査が行われた。

その頂点のグランプリに選ばれたのは、トルコ出身のチャーラ・ゼンジルジ、フランス出身のギヨーム・ジョバネッティ共同監督による「アタ(Ata)」。タイトルはウイグル語で「父親」の意味。トルコからフランスに渡ってホームシックにかかったトルコ人女性が、中国ウイグル地区から政治亡命して出稼ぎに来た初老の男と出会う。なぜか言葉が通じ、遠い昔に同じ祖先だった2人は異国の地で心の絆を温めるという26分の感動作。

在日のトルコとフランスの両大使館員から祝福を受けた両監督は副賞1万ドルを手にし、「作る側にとって最も大事なのは観客。インターネットによって感想をフィードバックできるCON-CAN映画祭で選ばれたのは最高の名誉」(ジョバネッティ監督)と満面の笑みで語った。

魂賞には、妻に先立たれた老人が若き日を回想する美しいビジュアルの「残された時間(On Earth as It Is in Heaven)」(ハーブ・デマーズ監督、カナダ)と、羊の食肉処理場の作業工程を淡々と綴ったドキュメンタリー「流れ作業(Chain Gestures)」(カルラ・アタ監督、ポルトガル)。特別賞には、北京でトラブロシューターとして暮らす韓国人ファンと中国人チャイの友情をユーモラスに描いたコメディ「アヒルとガチョウ(Duck&Goose)」(バク・ソンホン監督、韓国)が選ばれた。

「近い将来、米アカデミー賞の短編映画部門へのエントリーも開始したい」と主催者側。第6回CON-CANムービー・フェスティバルの応募はすでに始まっている。

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