アリに“演技”させて描く昆虫大戦争「バグズ・ワールド」監督に聞く
2008年6月26日 12:00

[映画.com ニュース] 足元に目を凝らさなければ見ることができない昆虫の世界を、鮮明な映像で捉えたネイチャー・ドキュメンタリー・ドラマ「バグズ・ワールド」が、間もなく公開を迎える。本作のメガホンを取ったドキュメンタリー作家のフィリップ・カルデロン監督が、今年3月に開催されたフランス映画祭2008で来日した際に、同作の魅力を語った。
西アフリカ・ブルキナファソの中央サバンナ奥地には、数メートルに及ぶオオキノコシロアリの巣であるアリ塚が点在する。巣の中では、1匹の女王アリを中心に数百万匹のシロアリが秩序正しく管理された帝国を築き、外敵からの完全防御態勢が敷かれている。その無敵の要塞に、集団で放浪しながら行く手にあるものを食い尽くす凶暴なサスライアリが迫ってきた。その数、2千万匹。果たしてシロアリの帝国はサスライアリの侵略を阻止することができるのか――?
2種類のアリが繰り広げる壮絶なバトルを映し出す本作は、いわゆるネイチャー・ドキュメンタリーとは異なり、監督と生物学者が共同で作成したシナリオを基に撮影されている。昆虫をシナリオ通りに動かすなど容易ではないだろうが、監督曰く「アリという昆虫は非常に機械的で、まるで自動装置のような反応をするんだ。そこを理解して、敢えて惨劇が起こるような演出をしたのさ」とのこと。
時にアリたちは、生物学者が予想だにしなかった行動を起こすこともあったのだとか。「シロアリの巣に侵入しようとするサスライアリが、互いの身体を鎖のように繋げて巣の内部に降りていくさまは、生物学者ですら見たことがなかったんだ。その姿はさながらエイリアンのようで、何とも気持ち悪いシーンが撮れたよ」
ミクロの世界を映すにあたって欠かせないアイテムだったのが、医療用レンズとして使用されている撮影機材“ボロスコープ”だったという。「ボロスコープはアリの姿を至近距離で捉えることができ、さらにその背後に広がるアフリカの大自然やアリ塚の内部に至るまで鮮明な映像で撮影することが可能になった。これは小さなアリの映画であると同時に、アフリカの自然を映した映画でもあるんだ」
「バグズ・ワールド」は6月28日より全国ロードショー。
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