視聴率ダウンの「LOST」、2010年に放送終了
2007年5月8日 12:00

「LOST」のクリエイターであるデイモン・リンデロフとカールトン・キューズは、かねてから番組を区切りよく終了させたいと発言しており、今年1月には、残り2シーズン(=48話)で終了するのが妥当であると主張していた。長く存続させたいABCはこれに対し、シーズン3終了後、最終話までの48話分を16話ずつに分割し、3シーズンに分けて放送することで同意した模様だ。
同じく「LOST」のクリエイターであるJ・J・エイブラムスは、「番組にとっても視聴者にとっても正しい選択だ。ABCとタッチストーンの素晴らしい決断に拍手を送りたい」と、シリーズ終了の決定を支持している。
かつて人気を誇った「LOST」だが、最近では視聴率ダウンの傾向にある。その主な理由は、シーズン中に数カ月間、放送を中断していたためで、中断前と比較して「LOST」は約21%、同じく一時中断した「Heroes」も18%ほど視聴率が落ちている。
アメリカのTV業界は新シーズンが9月に開始し、翌年5月で終了するというサイクルになっており、1シーズンで製作されるエピソード数(22話~24話)を放送回数が上回るため、新エピソードの間に再放送が差し込まれるのが普通である。しかし、ABCの「LOST」やNBCの「Heroes」は連続性の高いドラマのため、定期的に再放送を差し込むという従来の方法ではなく、数カ月に及び番組を一時中断するかわりに、毎週新エピソードを放送するという方法を選択した。
ところが、シーズン中にいったん長い休みを設けると、視聴者が離れていくことがニールセンの視聴率調査で明らかになり、この反省を受けてABCはシーズン4から「LOST」を1月スタートにすることを決定。ミッドシーズンから番組をスタートさせることにより、中断せずに毎週新エピソードを放送することが可能になる。この手法は、「24」のやり方を真似たもので、近いうちに「Heroes」も同様の放送パターンになる予定だという。
「LOST」はアメリカで今月末にシーズン3が終了。日本では6月からAXNにてシーズン3のレギュラー放送がスタートする。
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