「色々と中途半端で」ある閉ざされた雪の山荘で 背中にエンジンさんの映画レビュー(感想・評価)
色々と中途半端で
原作未読。
映像化不可の宣伝文句で、凄いトリックなのか、エグい内容なのかと思ったら、「はぁ?」。でっ、見終わった後にググったら原作が叙述トリックで進行しているからなのね・・・でも、叙述トリックの代名詞でもある「アクロイド殺し」やそれ以降の叙述トリック作品も幾つも映像化してるしなぁ・・・。まぁ、原作はもっと複雑な作りなのかもしれない。
でっ、映画はいきなりバスの中で目隠しされている登場人物たち。行き先不明なんだと思ったけど、どう見ても路線バス・・・他の乗客がいないから良いけど、居たら「止めてください」って運転手に言われてるよなぁ。それに下車したら途端に目隠しして歩いて山荘まで。目隠しは何のため?
劇団の次作の出演者選考の為と言う名目で劇団員から6名、そして外部から1名が参加。
が、山荘で過ごす、まして初日の夜、つまり翌朝に参加者一名が殺されたと劇団主幹からのアナウンス。が、死体は無い。そして、そのまま選考は続く。
これって、ミステリー作家育成教室じゃなく、芝居の役者選考なのに、なんの意味が?
一人だけ劇団員以外が選考に参加して、彼が探偵として解決するんだけど、彼が解決出来なかったらどうしてたんだろう?他のレビューでも有るけど、そもそもの動機が逆恨みと言うか八つ当たり。
山荘で言い合っていた、女優が枕で役と取ったとか、親が劇団のパトロンだから役を取ったとかの真実は?
犯人が隠れていた場所も、レッスン室の様な場所の壁一面の鏡の中の収納。誰も探さない?トイレとかどうしてた?足悪いんだから、他のメンバーの隙を見てとかも無理だし・・・。
原作では上手く処理してたんだろう・・・多分。
でっ、見終わった後に内容に合わない歌がエンドロールの中で流れる・・・あぁ、主役があの事務所だからね・・・・まだ、そういうゴリ押しするんだ。せめて、内容に合った曲にしようよ。