「映像化する作品ではない。」ある閉ざされた雪の山荘で ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
映像化する作品ではない。
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題名のとおり、閉ざされた場所で起こる殺人事件です。ミステリでは古典的な設定です。東野圭吾はそれを踏まえ、古典的設定を逆手に展開した小説です。しかし、これを映像化するとなるとかなり困難です。まずは、本格ミステリぽく重々しい雰囲気で引き込まなければなりません。いわくありげな登場人物、歴史ある建物となりますが、そうなるとあまりにも現実感がなくなります。そうなると今時の若者という登場となります。重圧はなくなり軽い始まりとなります。そして「そして誰もいなくなった」のように屋敷で主催者の声が流れます。これをわかりやすくする為に、壁に文字が映し出されます。そして声はどこかのアニメで聴いた事のある声優。これで雰囲気はテレビドラマレベルに落ち緊張感がありません。そして殺人が起こります。ここも映像化により不自然さがあからさまです。更には第2、第3の殺人シーンでは犯人がまるわかりの映像です。ラストは舞台のシーンとなりますが、原作未読者はなんでこうなるの?となります。原作をもっとアレンジすべきでした。
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