TALK TO ME トーク・トゥ・ミーのレビュー・感想・評価
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不快さが不穏さに活かされていない
すごく、つまらなかったです……
ぜんぜん怖くないのです。
ホラーというのは、現実にあり得ない現象を描きながらも、それが現実にあり得る現象のメタファーになっていたり、現実にあり得る心理(主に死の恐怖ですが)が超常的なものによって表現されていたり、そうした時に怖さが生まれるのです。
……と思うのですが、これは私の「怖い」と感じるホラーがそうした次元のものばかりだっただけなのでしょう。
この作品に感じるのは総じて「こけおどし」です。
ホラー表現の背後が空っぽで奥行きがないのです。
その原因は主に主人公のキャラ造型の薄さにあると思います。
あんなに愚かしく描かれては白けてしまいますし、物語に奥行きをもたらす(怖さをもたらす)唯一の筋だったはずの母親の死をめくる彼女の葛藤の描写がまったくおざなりですね。
「おまえはママじゃない!」と振り払う結末なら少しは納得いったのですが……
ラストの趣向も「ああ、やっぱりね。これやりたかったのね」と興醒めでした。
冒頭からして納得しがたいものがありました。
枕をぶつけるだけのシーンにあんな効果音いります?
「不快」は「不穏」とは違います。この映画を作った人はそこを混同している。
不快なだけでちっとも不穏じゃないんですよ。
感情移入できない、あとうるさい
まず、すごくうるさい。ホラー映画あるあるだけど、驚かすところでうるさいんじゃなくて、常にうるさい!
ガラス割れる音、殴る音、その他諸々驚かすというかうっとおしい。
そのせいでだんだんイライラしてきた。
最後のエンドロールまでうるさくてエンドロールを批判するの初めて。
冒頭に出てくる兄弟が降霊術でやらかすところから始まる。
ちなみにコイツらはこの後の重要人物かでいうともう存在忘れていいレベルなんで、ちゃんと見なくていいです。
ミアとジェイドの関係もどういう関係なのか不明。お互い女性ではあるが家族愛なのか、恋愛感情なのかよくわからない描写から降霊術パーティへ参加する。
パーティ参加するもミアは打ち解けられず、ボスっぽいやつに嫌われてる。
ただその降霊術をする事でミアは仲良くなる。
調子にのったのか、ジェイドの(元)彼氏と弟とボスグループ、その他でまた降霊術をする。
麻ヤク感覚で降霊術を行うが、90秒でやめさせなきゃいけないルールがある。
ジェイド弟が降霊術に挑戦するも降霊されたのは死んだミアの母。
90秒といるルールを破り、ミアは母と話そうと降霊術をやめなかった。そのせいで弟は大惨事に。
→ミア自己中すぎる。
ミア後悔するもジェイドとその母に拒絶され、ジェイドの彼氏を家に誘って添い寝する。たぶん寝取ろうとしてた。
→理解できない。
冒頭のモブ兄弟に接触し助けを求めるも、拒絶される。
→また出す意味あった?
その後もミアは降霊術のせいで母の霊が見えるようになっており、おかしくなっていく。
→自業自得、見ててイライラしてきた。
最終的に霊に騙されてることに気づき、弟を楽にしてやる(ころす)のではなく、自分を犠牲にした。
→当然だよ、自己中め
何一つミアに共感できるところがなく、ある意味胸くそ映画だった。
ストーリーや題材は面白いけど、もっとキャラクターをちゃんと構成してほしかった。
降霊術の時に見える霊が怖い。
おそらく、こういう話だったのではないだろうか?
興味本位に刺激や快感を求める若者の軽薄さを戒める映画であるということは、「降霊」を危険なドラッグに置き換えると分かりやすい。
ただし、主人公は、そうした行為を正す側の人間ではなく、むしろ、自ら積極的に降霊にのめり込んだり、他人の降霊を面白半分にはやし立てたり、友人の弟に自分の母親の霊が憑依したと思って、自ら設定した制限時間を破らせた挙げ句に、彼を瀕死の目に合わせたりと、身勝手さばかりが鼻について、まったく共感することができない。
主人公の母親の死の真相を巡って、降霊しなくても見えるようになった母親の霊と、主人公の父親の言い分が食い違い、どちらが正しいのかと混乱させられるのだが、「悪霊」の策にはまって主人公が父親の首にハサミを突き立てるに至って、ようやくとどんな話なのかが分かりかけてくる。
おそらく、悪霊は、最初から主人公の友人の弟に狙いを定めていて、彼の魂を奪うために、彼に主人公の母親の霊が憑依したと見せかけたのだろうし、その後は、自らが母親の霊に成りすまして、主人公をミスリードしたのだろう。
あるいは、母親自身が悪霊になってしまったという考え方もできるかもしれない。
結局、悪霊は、主人公の魂が手に入ったので、友人の弟の魂を解放したのだろうが、ラストシーンを見ると、「手」によって降霊するのは、悪霊によって魂を奪われた者で、その魂も悪霊になっているのかもしれないとも考えられる。
いずれにしても、後味の悪いバッドエンドであることは間違いないのだが、「共感できない」という主人公のキャラクター設定も、こうした後味を緩和するためのものだったとすれば、それはそれで納得できるのである。
都内で…
なぜやらない?笑
というわけではるばる行ってまいりました本八幡。
まずはショッピングセンターがはるか彼方。
着いても建物内がダンジョンで辿り着けない…。
すでに8番出口状態でむしろワクワク。
ホラーってチープだからこそってのがあるけど
まさにそれで
全米興行成績がA24史上最高らしくて
これまためちゃオーストラリアンドリーム。
YouTuberさんが監督ということで
撮り方がiPhoneの自由度由来でいい感じ。
降霊とドラッグどっちもODは死に直結って
わりとテーマはわかりやすかったりする。
キリスト教の
神から頂いた命だから
自殺したらダメ、地獄に落ちるよっていう常識?を
頭に入れて観るとしっくりくると思われる。
欧米ってなんか前提条件とか
常識とかたくさんあってめんどくさいね。
まあ主人公ミアが降霊リミットの90秒超えて
悪霊どもに取り込まれていくお話なので
なるほどトークトゥーミーアってことね。
相変わらずうちの相方の
鑑賞後のひと言はバキバキに冴えてるわ。
久々にガツンと来た
久々にガツンとくるホラーだった
邦画ではこんなの絶対できないだろうな
少年があんなに自傷するとか怖すぎる
出てくる霊がリアルだった。
あとお母さんの霊
あれはおそらく ”忌まわしい別の何か” なんだろう
これ観た後でランニングしようと思ったけど後ろが怖くて今夜は とりあえずやめときます。
鑑賞動機:新しい才能の予感8割、サンダンス2割
特級○物かなんかなんでしょうか、アレ。
もっと見るからに低予算だとわかる映画かと思っていたら、冒頭のパーティー場面からして、スムーズなカメラ移動、意表をつく展開など、すでに手慣れた感ある。
憑依されてる時点での本人視点映像を出さないことで不確かなことを増やしているとか、脇役も書き割りのモブじゃなくてきちんと背景の肉付けがされているとか、死刑が行き届いていて、ちゃんと作ってるという感じがした。
最後はそうくるか。今度はあの人たちが…?
この人見たことあるなあと思っていたら、ミランダ・オットーさんでしたか。
カンガルーがヒントになっていた
話の内容は知らずに観たら、久しぶりにかなりハラハラドキドキしました。オーストラリアの車が右ハンドルであることも初めて知りました。
よくあの気持ち悪い手に触れるなと思いながら、霊との交信をする話でした。
冒頭で死にかけのカンガルーに遭遇するのですが、この物語のヒントになっていたと思います。
カンガルーは、この物語のライリーを表しているのだなと思いました。
ミアはライリーとは対照的な結末ですが、あの世は案外孤独なところかもしれませんね。
精神疾患で例えるとライリーはうつ病の苦しみで、ミアは認知症のような状態かな。
結末が予測しにくいのがホラー映画のいい所で、結末の着地点も良かったと思います。
人の心の弱みに付け込む悪い奴
母親の死を機に、交霊会を通し母親の霊とコミュニケーションをとりたかったが…という設定はありがちで、だいたいこのシチュエーションでくるホラーの大方は、母親と見せかけて悪意ある霊が悪い導きをしようと企むケースが多い。
人の心につけ込むために、人が喜ぶことをあえて見せる、そしてあたかも現れたと信用させる。
もし、大切な方が亡くなり、どうしても声が聞きたい、話がしたいと思った場合はそっと耳をすませば聞いているかもしれない、大事だと思う人の存在には必ず目には見えぬ形でいます。
主人公は自殺の真相を確かめたいがために踏み込んではいけないゾーンへ踏み入り魂が還れなくなってしまった。信じたい気持ちもわかるが、そこは猜疑心をもち信念を貫く強さが必要でしたね。父親はちゃんと向き合うべきでしたね。
セブンセンシズ握手会場こちらです
脚本4/5
演出4/5
撮影4/5
編集4/5
音響・音楽4/5
最恐度3/5
感想
見始めてしばらくは若者のノリに突いて行けるか心配でしたが、中々面白かったです。
ラストシーンを見るとこの主人公は悪霊?になってしまって、過去の思い出をループしているのか?まさに地獄。
無くなった家族に会いたいから降霊会に参加する、というのは歴史的に正しいですね。
良かった点
ホラーというジャンル物だが、ホラーだしこの程度で良いか、という手抜き感無く良くどのシーンも良く撮れてました。
過去のトラウマに引っ張られて他人を巻き込んだらアカンな、と。
イマイチな点
そこそこ怖かったが、最後の方はホラーというより、サスペンス寄りになっちゃったのが、残念です。
女囚さそり、みたいに本当に地獄が出て来て欲しかった。
演技がよかった
伏線もがっつり効いてるし、チャレンジのノリも動画撮るのもイマドキ感あってよかった。よくできている。
でも、これ、映画じゃなくて小説の方が面白かったんじゃないのかなあ。
憑依される感覚やその面白さは、映像で描くにはちょっと難しかったのではなかろうか。
なぜ若者たちが「助手席に乗ってる感覚」に夢中になるのか、それのどこが面白いのか素晴らしいのか、わからなくて、そこが残念だった。
でもこの監督の次回作は期待できそう。
心の弱みにつけこむ幽霊たちは、私にはどちらかというと悪魔のように感じた。悪魔というものが存在するなら、こんな風に人を騙すのだろうなと。
ミアの母親の霊が本物だったのか、化けた偽物だったのか。
個人的には母の霊の語ることより、父親の話の方が真実だと思うけれど。
ラストから考えれば、あれは母の霊が変質してしまったもの、という解釈になる。
ということは、ミアもあんな風に邪悪な存在になってしまうのだろうか。哀れだ。
好感度の高い2人の登場人物のうち1人は…そしてもう1人が
ホラー映画って、好感度の高い登場人物、良い人、共感しやすいキャラクターが最後まで生き残ってハッピーエンドになるじゃないですか。まぁ、ホラー映画に限らないかもしれませんが…。
で、逆に嫌なヤツは途中で報いを受けるっていうか、生き残れなかったりするじゃないですか。
でもこの作品、分かりやすく「嫌なヤツ」が出て来ないんですよ。だから先が読めない。
ネタバレっぽくなっちゃいますけど、あくまで自分的に、好感度の高い2人の登場人物がいて、そのうち1人はハッピーエンドでした(多分)。でももう1人は絶望的な終わり方。しかもその終わり方が予想外で、何とも言えないイヤ〜なオチ(ホメ言葉)。
本気で怖い映画だという噂を聞いて急遽見に行ったのですが、私基準では、怖いっちゃ怖いけど…まあ充分に怖いけど、逃げ出したくなるような怖さではなかった…。でもそんなことより何せ面白い!
1時間半くらいの丁度良い長さの映画なんですが、とりわけ最後の30分くらいはジェットコースター。えっ!?えっ!?どうなるの?どうなるの?えっ!?…えっ!?…え〜〜〜っ!!!って感じ。
前半や中盤もアイデア一杯で、工夫も一杯で、切り口も斬新で、面白いんですよ?でも何て言うか、終盤は確かな足場がどこにもなくって、何を信じていいのかもわからなくなって、グルグル振り回されました。
この作品、オーストラリア映画でした。
有名な俳優さんはほとんど出てません。
私が知ってたのはミランダ・オットーさんだけでした。
(ロード・オブ・ザ・リングで、サウロンの最強の部下で甲冑幽霊魔王みたいな中ボスを討ち取ったお姫様役の人)
製作費があまり掛かってなさそうなのに、すごくクオリティが高くて面白い映画だと思います。
こういう秀逸なホラー映画を見ちゃうと、最近日本でこのレベルの作品がリリースされないことがちょっと悔しくなっちゃいます。
Handshake
90秒憑依チャレンジという題材のホラー、海外での評価がめちゃ高い、A24配給という情報頼りで鑑賞。そこそこ人が入っていました。
おふざけで始めた90秒チャレンジがしっかりとヤバいもので、霊に取り憑かれてさぁ大変な物語でした。
いきなり薬でラリっている人が出てきて、それを止めようとその人の兄貴が助けに入ったら、霊に取り憑かれただなんだいった側から、弟が兄をナイフで突き刺し、そのまま自分をも刺して自殺というインパクトのあるはじまりに胸が高まりました。
様々な霊に取り憑かれる体験という、お酒とか飲んでないとやらないようなことをノリと勢いでやっちゃうので、まぁ痛い目に遭っちゃうよなとは思いました。
それを楽しんでSNSに投稿するというフランクさがのちの展開にしっかり活きてきますし、すけべな霊をまとわせて床でオナ○ーしたり、ワンコとベロチューしたりと絵面がとても強烈でした。
ライリーがイキって憑依をしようとしだしたシーンで一気にヤバくなるなと思ったらその通りになり、ガッツリ霊が体内に入りこみ、頭台パンからの机の角にバンバンぶつけて目ん玉引っこ抜こうとしたりと強烈なグロを畳み掛けてきます。
厄介なのが目を覚ましたり死のうとするので、不意に起きてしまうと壁に頭をぶつけて血だらけになって死のうとする様子が余すことなく描かれるので驚きっぱなしでした。
このパートから霊に対してどう物事を解決していくかといった感じに物語は進んでいくんですが、ミアが人として色々欠陥のある人物なのもあって、基本悪い方向へ進んでいくのが今作の面白い歪さを象徴しているなと思いました。
元彼氏に未練タラタラですし、勢いで行動しちゃうから周りを振り回しますし、基本身勝手なので色んな人から疎まれるますしで、ホラー映画のメインとしては最高ですが、ものによっては最初の犠牲者だよなぁとメタ的な視点で見れたのは何だか新鮮でした。
途中から構造が少し複雑になり、悪夢と現実を行ったり来たりする展開なので少しだけ置いてけぼりにされますが、最後のスパートがかかってからのミアの先走った行動も相まって不快感とハラハラドキドキがまとめて襲いかかってくる感じは劇中の登場人物のような高揚感がそこにはありました。
続編へと繋げるにも単体としても終わり方が綺麗だったのも良かったです。程よく謎を残しつつも、この作品だけで終わっても問題ないので、これも最近のホラーに欠けていた優しさだったなと思いました。
全体的に音で驚かせるよりも、しっかりとした演出で怖がらせにきていたのも好印象で、ジャンプスケア頼りなホラー映画が多くなっていた中で今作がうまいこと機転になって演出重視のホラーが増えてくれればなぁと思いました。
鑑賞日 12/22
鑑賞時間 11:40〜13:25
座席 I-5
"ストーリーがチョイ凝ったホラー……"な映画
アイデアがユニークなホラー映画でした。
今までありそうでなかった物語だったんですが、なぜか今ひとつ感情移入出来ないまま終演を迎えてしまいました笑
主人公はミアだったとは思うんですが、友人やらその家族やら、ミアの父母やらと場面が中盤以降チョロチョロ変わって行くので、どこに視点を置けば良いのか迷ってる内に…という感じでした笑
個人的には、ライリー君の"自傷行為"場面がピークでした。
ミアの"元カレ"足部ナメナメもカエルみたいで可愛かったです笑
あっ!これ、ホラーです笑
期待値を超えて、、
きませんでした。ルールがいかにも映画のために作られたように感じた事。ミアにイライラして乗り切れなかった事。ラストが良くあるオチに着地している点が残念な感じがしました。A24らしい考えさせる部分があればよかったかなと。
やっぱり1番怖かったのが弟の病院での自傷行為。あれはヒキました。なかなか役者さんやりますね。それと実は足を舐めてたのは自分でした!もなかなかヒキました。霊の存在や、手の像の謎は続編に持ち越しでしょうか。
期待値は超えませんでしたが、それなりには面白い映画でした。続編に期待します!
【"若者達(馬鹿者達)が面白半分に行っていた降霊会が呼び寄せてしまった禍々しきモノ。”体感30分の物凄く痛そうで怖い憑依ホラー。今作は発想と構成が見事な作品であると思います。】
■母を自死で失ったミア。喪失感の中、高校の仲間が開いた降霊会に参加する事に。そこには、ミアの親友ジェイドと弟のライリーも同席する。
ジェイドはその行為、”コーティングした霊媒師の肘から先の腕”の掌を握り”TALK TO ME"と霊に話しかけ、更に”LET YOU IN"と言い霊を体内に90秒だけ入れる。”を一切しなかったが、ミアが、まず試し”アメイジング!”等と興奮した表情で語り、それを見ていたライリーもその行為を行うが・・。
◆感想
・冒頭の、ミアが乗った車が轢かれて死にかけているカンガルーの子の血だらけの姿と、最後半、憑りつかれたミアが同様に道で車に轢かれるシーンの対比の見事さに唸る。
・ライリーが憑りつかれた霊は、ミアの母の姿をしていながらライリーに対して酷い行為を行うシーンは物凄く痛そうで・・。
・霊に憑りつかれたミアが母を騙る悪霊に、騙されて行った数々の悍ましき行為。
それは、幻夢の中でジェイドの彼氏、ダニエルに行った事や、ミアの父の首に突き立てた鋏・・。
<いやあ、今作はとても怖いが一気に引き込まれた”自業自得”ホラーである。
ラスト、ミアがどこかの国で行われた降霊会で呼び出されるシーンも、物凄くシニカルである。
今作は発想と構成が見事な作品であると思います。>
怖いことは怖い❗️
『猿の手』と怨霊を組み合わせたら…
こんな怖いものが出来ちゃいました❗️
というノリで作ったような映画でした。
怖いことは怖い❗️
私の座ってたG列では腰が浮くほどビックリした人がいるらしくて、前半3回ほど、衝撃波で揺れを感じました。
あれ?割増料金払ってないけど、これ4Dだったっけ?
ミアは結局何者にもなれず(ヒロインにも悪魔にもなれなかったですね)、最後は「はい、あなたの席はこちらですよ❗️」
というオチが(予想はつくけど)なかなか愉快に表現されてました。
面白かった
主人公のミアが全部の選択肢で間違った方を選ぶ。ラストも結局、弟は勝手に回復していたのをミアが悪霊に騙されてやらなくてもいいのに高速道路に突っ込む。霊をおもちゃにして遊ぶものではない、本当に怖い。お母さんの霊も本当かどうか全然分からない。多分ただの悪霊だ。病院の子どもの霊がかわいい。
バスで会う、手首をくれた人が諦めきった佇まいで、あ~と思う。あの人が言ってた通り、弟の悪霊も時間が経てば霊が弱まっていたようだ。
普通、主人公が懸命に頑張ると結果何か得られるものだが、余計なことしかせず悪い結果のまま終わる。なかなかひどくていい。
「むかつく&周辺破壊型ヒロイン」の極限。完成度抜群の豪州製ポゼッション・ホラー
いやあ、前評判通りガチで面白かった!
めっちゃくちゃ「いやな話」だけどね(笑)。
さすがはA24配給。
とにかく、双子の監督コンビが優秀。それに尽きる。
脚本は緻密で隙がなく、細部まで演出が行き届いている。
観客の感情移入を巧みに操って、翻弄してくる。
先を読ませない展開。様々な名作の美味しいところどり。
絶妙のヒロインを持ってきて、幾重にも企みを張り巡らせた物語を展開している。
これがどういう話かというのは、いろいろな説明の仕方が出来ると思う。
ただ、先読みできないこと自体が面白さの一環なので、
未見の方はなるべく予備知識を入れずに観たほうがいい。
表面的なことだけで言えば、本作は『エクソシスト』(73)の変奏である。
子供もしくは思春期の少年少女が、悪霊に取りつかれて、狂暴化したり汚言を吐いたり自傷行為に及ぶ。いわゆるポゼッション(憑依)というネタであり、コックリさんを行った青少年が悪い霊を呼び出してしまう流れや、黒人と白人のシスターフッドものであることも含めて、先般観てきたばかりの『エクソシスト 信じる者』(23)とほぼ同じ構造の物語だと言える。
ヒロインが黒人で、人種的な要素が作品の本質に絡んでくるという意味では、『ゲット・アウト』(17)以降のブラック・ホラーの流れもくんでいる。とくに「白人家庭」に身を寄せている「黒人」の少女が、最終的には「災いを家内に呼びこむ闖入者」か否かの判断を問われる展開が待っているわけで、このご時世にしては、かなり踏み込んだ話に敢えてしつらえてきている気がする(しかも結論がアレだから)。
黒人が主人公のレジェント級ホラーといえば、なんといっても『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(68)にとどめを刺すが、じつは両作の構造が大変「似通っている」ということは、あまり気づかれないかもしれない。
何がどう似ているのか? それは、黒人主人公の扱いである。
一見、どちらの映画も、主人公が最終的に事態の解決に挑んで悪夢を終結に導くか「のように見える」。ところが、見続けていくうちに、なんだかいろいろうまくいかないことがわかってくる。むしろ主人公が採る判断は、結果的には常に「悪手」であり、事態を「悪い方向」にしか導かない。主人公に従った連中だけが先にやられてゆく。そして最後は主人公も犬のように横死して終わる。
両作は、きわめて似た主人公像と、ストーリー展開を共有しているのだ。
われわれは、映画鑑賞者の常として、中心に立って話を動かそうとしている主人公に「つい」感情移入しようとする。しかし、その感情移入すべきキャラの行動に、どこかしっくりこないところがある。それでも主人公なんだから、きっとなんとかするんだろうと思って観ている。ところが主人公はやらないでいいことばかりやって、どんどん事態は悪化していく。この絶妙に「いやな気分」。「不安定な感覚」。「何も信じられない先行きの不透明感=スリル」。
製作者たちが『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』や、その追随作ともいえる『ミスト』(07)(これも「信用のおけない主人公」が「正義のヒーローぶって行動した結果」「最悪の結末に周囲を導く」という構造を有する典型作)に寄せて表現したかったのは、まさにこの不安感であり、不透明感だ。
何より、このヒロイン、ミアの設定が絶妙だ。
不安定で、不透明の塊のようなキャラクター。
いつも辛気臭い顔をして、半分死んだような目でぎょろぎょろと世界を見渡しながら、ときに快活に笑い、人をおちょくり、哄笑を爆発させる。このふり幅の大きさ。二面性。
びくびくしているように見えて、無理やりパーティに参加する厚かましさがある。
周囲になじめない様子に見えて、唐突に「憑依」の一番手に名乗り出る。
一度、場に馴染んだあとは、むしろ常識人の友人の制止を振り切って、悪童たちと同調し、乱痴気騒ぎに加担する。
そもそも「憑依チャレンジ」パーティに行きたがったのも、積極的に「憑依」に志願したのも、少年の参加にGOを出したのも、50秒というリミットを超えて「憑依」を延長させたのも、すべてこの女の仕業である。傍目から見ても、まあまあろくでもないタイプで、「周囲のあらゆる人間をトラブルに巻き込みながらも、自分は被害者意識をむき出しに窮状を訴えている」典型。会社などでも「関わりを持ったが最後、ひどい目に遇う」タイプ、「いちばん周囲を不幸にする」タイプといえる。
これだけのことをしでかしながら、なお被害家族の前にのこのこ姿を現し、拒絶されるまでは「受け入れてもらえる」と安易に考えている。で、ふつうに拒絶されて、この世の終わりのように落ち込む。落ち込みながら、独りで悩み、考えてろくでもない解決策を考えつき、やはりまったくうまく機能しない。
挙句に、親友の彼氏である「元カレ」に粉をかけて、「あたし怖いの、ひとりになりたくないの」とかなんとか相手の優しさにつけこんで、二人きりで自宅に呼び込むことに成功し、同じベッドで朝まで寝たりしている。なにこのナチュラル人間関係クラッシャーぶり!?
このあたりで、観客もうすうす気づいてくるはずだ。
「こいつ、もしかしてダメなんじゃないか?」
ミアの側にも、不安定で自暴自棄な振る舞いを見せる相応の理由はある。
そこはもちろん、可哀想といえば可哀想ではある。
彼女を苦しめているのは、母親の不意の自殺だ。
本当に母は自殺したのか。自分はそこに関わりがあるのか。
仲よしの姉妹のような親子だっただけに、どうしても母が自死を選んだことが信じられない。
彼女のなかには、もともと母に「拒絶」されたという無意識下のトラウマがあって、自罰感情が(本人も気づかないうちに)内面で増幅されている。そして、母親への執着と妄念が膨らんでいる。
だからこそ彼女は、「憑依」の一番手に名乗り出るのであり、その後も間違った決断を下し続ける。彼女の「思い切りの良さ」は、もともとの「間合い」の空気の読めなさもあるのだろうが、自暴自棄と母親への執着がそれを増幅させた部分も大きい。
その心の隙間に「悪霊」が忍び込み、ミアを内側から破壊してゆく。
監督たちは、この「信用のおけないヒロイン」の扱いがじつに上手い。
ときに共感させ、ときに可哀想に思わせながらも、急にむっつり黙り込んだり急にはしゃぎだしたりする切り替えの「怖さ」と、友人たちとの距離感の本来的な「おかしさ」を強調することで、だんだんヒロインとしての無謬性をはぎ取ってゆく。
「この娘、もしかして霊に騙されてるんじゃないのか?」
「こいつの言う通りにしたら逆にヤバいんじゃないの?」
中盤のトラブルメイカーぶりは、やがて終盤のサイコパス犯罪者化へとつながり、衝撃のラストまでひた走る。
ちなみに、ある種の思考実験として考えてみてほしい。
この映画のヒロインって、実はミアではなくて、友人のジェイドのほうなのでは?
ジェイドはこの映画のなかで、ホラー映画のヒロインとして、正しいことしかしていない。
「憑依」の異常さに唯一、正しい嫌悪感を示している。
自身も、ひとりだけ「憑依」には参加しようとしない。
弟の参加についても明快にNOを告げ、抗議している。
弟の自傷行為を身を挺して止めてみせたのもジェイドだ。
元凶のミアに怒りをぶつけても、後に和解しようとする。
ミアの父親を息があるうちに見つけて助けたのもジェイド。
ミアがライリーに手をだしかねない状況を察知したのもジェイド。
ラスト近くでライリーを危機一髪で救ってみせたのもジェイド。
最終的には、彼女の機転と行動力、決断力によって、大半の登場人物が「救われている」。これを「正しいヒロイン」と呼んで何が悪いのか。
要するに、この物語は実のところ、通常のホラーでは「倒される側」の「悪玉のサイコ犯」サイドから、視点を変えて描いてみせた実験作とも言えるのだ。
本来ならジェイドが正ヒロインであり、幸せに暮らしている母子家庭があって、そこに母親を無くした可哀想な黒人少女ミアが入りびたるようになる。ところが降霊会以降、黒人少女の挙動がおかしくなってきて、徐々に家族に危険が迫り始める。最初は信じようと思ったジェイドだったが、ついにミアのたががはずれてしまっていることに気付き、弟を救うために奔走し、遂には魔手から救い出すことに成功する。
本当はそういう見せ方になるはずの物語を、あえて逆側の視点から見て描いてみせた映画だということだ。
そう、ミアというキャラクターは「もともとはやっつけられる側の悪役」であり、彼女が危険な暴走を始めて駆除されるまでののっぴきならない事情を描いた「ピカレスク・ホラー」というのが、本作の本質なのだ。
もう一点、注目すべき点として、本作ではこれだけ残虐なシーンやグロテスク描写があるにもかかわらず、どうやら「一人も人が殺されていない」。
これって、最近のホラーではとても珍しいやり方ではないだろうか。
冒頭のお兄さんも、とり憑かれた弟も、ミアに刺されたお父さんも、かなりひどいやられようをしているわりには、結局は助かっている。はっきり死んだとわかるのは、冒頭の少年とミアのお母さんだけだが、いずれも自死である。
その意味で、本作は「無駄な犠牲者を一人も出さず」「いたずらに大量死によって恐怖を増幅させるような下卑た演出を排した」うえで、「加害者に回った側にも一定の救済と免罪の余地を残した」優しくてエコでSDGsなホラーということができる。
本作には、他にも「語りうるコンテクスト」がある。
最近の若者SNSカルチャーのもつ、面白ければなんでもいい、悪ノリが価値に結び付くような悪しき傾向を戯画的に描いた作品としても語りうるし(『アンフレンデッド』(14)や『スプリー』(20)の流れ)、高校生がお茶らけてバカなパーティをやったせいで大惨事につながるという、一連の「陽キャ懲罰的ホラー」の系譜にも属している。
ここで出てくる「憑依」を、そのまま「ドラッグ」のメタファーとして捉えることも可能だろう。すなわち、ドラッグパーティにうつつを抜かして、オーバードーズで弟を死なせかけ、友人はクスリのバッド・トリップで家族や友人を殺しにかかる、というきわめてリアルな話を、ホラー仕立てでフィクション化している、とする解釈だ。だからこそこの映画は、若い世代に圧倒的に「刺さる」のだ。
とここまで書いてから、何かそんなことが載っていないかとパンフを読んでみたら、まさに監督が「子供がドラッグを試しながら動画を撮っていて、その子が床で痙攣しだしたんだが、仲間たちは笑いながらそれをカメラに収めていて、衝撃を受けた」のが企画のきっかけだと語っているじゃあありませんか。ね、ほらね?
ホラー描写としても、『エクソシスト』はもちろんのこと、『ゾンビ』『呪怨』『ヘレディタリー継承』『ルームメイト』など、さまざまな先行作のエッセンスが引き継がれていて、監督コンビのオタクぶり、シネフィルぶりがビンビンに伝わってくる。ラストの『シックス・センス』っぽいネタも綺麗にはまっていて心地よい。でもなんでギリシャなんだ(笑)。
それから、「オセアニアのイヤミス映画」の系譜のなかで語ってみるのも面白そうだ。
とにかくオーストラリアとニュージーランドで製作される映画には、後味の気持ち悪い「猛烈にいやあな気分にさせてくる」作品が極端に多い。『ピクニックatハンギング・ロック』『マッドマックス』『アングスト不安』『ピアノ・レッスン』『バッド・テイスト』『ブレインデッド』『ベルリン・シンドローム』『ソウ』『キャンディ』『拷問男』『ベター・ウォッチ・アウト』などなど、なんとなくわかるでしょう? 最近だとまだ見てないけど、『悪い子バビー』とか。
これって、なんでだろうね? 旧流刑国だから、とか書いたら検閲されちゃうのかな?(笑)
それとも、日々の発音で「DAY」が「DIE」になっちゃうからとか?
なんにせよ、『TALK TO ME』は本年度観た洋画のなかでは3本の指に入るくらいは面白かった。続編もあるらしいから、大いに期待したい。
秀逸なラストは必見!(個人的感想)
とにかく、ラストどうするつもりなんだろう?というのが観ていて気になってきてた。ラスト前から、もしかして?と思ってた中での、あのラスト。
久々にラストで「うん、うん」となったホラーでした。
いやあ、こわい、こわい。SEの使い方も単なる「音バン」じゃなくてスピード感もあるしね。全体的なムードというか、感触としては、非常にジャパニーズホラーのテイストを感じたね。
悪魔じゃなくて霊。
憑依と呪い的なナニカ。
解決方法不明。
負の連鎖。
そして訳のわからない抽象的なラスト前
海外の観客が怖がる「ジャパニーズホラー」の要素が入ってるような気がするなあ。
途中で、あの手がもう一つある、ってセリフがあって、「あ、これ、伏線だなあ」って。んで、あのラストは確かに「逆の手」だったよね?
続編決定らしいけど、大丈夫かな?今回の作品では、あの「手」が何故できたのかを語ってないから次で語る展開?となると、
き、危険だなあ
欲しい情報をクローズすることで生まれる「怖さ」もあってさ、それが今回活きていると思うんだけどね。さて、YouTuber出身の監督のお手並み拝見!って感じかな?年末ギリギリで、年間上位の作品に出会えたのは、ラッキー!パンフレット購入させていただきました!
イスの固定もしっかりしよう
霊媒師の左手とロウソクで本当に降霊出来る降霊術パーティにハマった若者たちの話。
ロウソクに火を灯し左手を握ってTALK TO MEで霊が目の前に現れて、LET YOU INで憑依されるけれど、憑依時間が90秒を超えるとそのまま取り憑かれてしまうということだけど…。
いきなり離脱失敗!?かと思ったら超えてもなんとかなってるし、術から解けた後も憑依されていた時の記憶はあるようで。
なんの根拠か15歳未満は時間が違うんですか?からのまさかの突然豹変??と思ったら2分やっていた体なんですね。
そしてなぜかそこから何もしなくてもみえるの?それでもまだTALK TO MEやるの?てか、LET YOU IN無しでそんなこともできるのね…。
その辺りから、都合の良い設定の後出し感が満載だし、一人称と二人称の視点が入り乱れてなんでもありの様な感じがしてちょっとゲンナリ。
途中までかなり面白かったし、締めもまあそうだろうねではあるものの良かったんだけどなー…。
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