東京ランドマークのレビュー・感想・評価
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桜子の途中退場に疑問符
都会で居場所を探す若者たちの私生活を描いた青春ドラマ。家出少女の桜子が主人公と思いきや途中から退場し面白みが激減した。彼女の存在なくしてこの作品は成立しないように感じました。
2024-185
やられてしまった。口コミの数は少ないし、絶賛されてたり酷評だったり...
やられてしまった。口コミの数は少ないし、絶賛されてたり酷評だったりと、前評判が読めない。けれど、いざ観に行くと満席だったりで、なかなか不思議な動きを見せているこの映画をようやく見てきた。
若者が撮ったインディーズ映画かと思っていたら監督は40歳となかなかの人生ベテラン組。
スタジオで撮った写真も好きだけど、ストリートスナップの写真に惹かれるとネットのインタビューで答えてたか。パンフレットには監督の父親が撮り溜めたホームビデオを参考にして作り上げた映画だと書いてあり、異次元の嗅覚を感じてしまった。
監督の人としての立ち姿からある種のセンスを感じ、それがそのまま映画として成立していて、なんというか、良いものを見せてもらえたと感じた。登壇での雰囲気は何やら天然の本物感が凄かった。こういう作品を素で作れる監督は日本では珍しい気がする。もしくはそういう映画が劇場で上映される難しさがあるのか、それだけにこの映画に希少価値を感じてしまう。今をときめく毎熊克哉がプロデューサーとして彼をサポートしている姿もなんだか共感してしまった(勝手に)。こういう監督が日本からいなくなってしまうのは役者としては怖いよね(知ったか)。
メインキャラクターの3人も非常に良き。底抜けに魅力的だ。
スクリーンの中にいる3人はきっと何もわかってない、だけど見ているこちらはわかってしまう。鑑賞中の自分の気持ちも踏まえてこの映画は成り立っているのだろう。これ以上は劇場で見てもらいたい。あーなんと奇跡的な映画なのか。。。
私も物作りを商売にしている身、この映画や監督、チームから受け取るものが沢山あった。
こういう映画が今後も続いていくように陰ながら応援しています。
次回作の予定はないというので、-0.5です。
何を感じれば良いのだろう
コンビニのアルバイトしてる稔は家出少女の桜子を匿っていた。いつも稔の家に遊びにきていたタケは、未成年の桜子を早く家に帰そうとするが、桜子はどうしても帰ろうとしなかった。母は居なくて、父も自分が家出しても捜索依頼も出さないとの事。そこで、タケと稔は桜子のために、桜子の父親に5万円の身代金を要求した。さてどうなる、という話。
2018年撮影らしく、今年の公開まで6年間も何をしていたのだろう?
桜子役のは鈴木セイナは現在24歳らしいから、6年前だと18歳?確か16歳の家出少女の設定だったから、ほぼ近かったんだ、って思った。
匿っても体には触れず、貧乏なのに食事させてあげて、稔はいい奴だなぁ、と思ったくらい。
4サイクルのたぶん250ccスクーターに乗ったり、鍋を3人でつついたりするだけで特に感じるものは無かった。
鍋でも食べるか
現代の東京に生きる若者たちが、ある出来事をきっかけに、知らずに抱いていた閉塞感から解放されていく様子を、静謐で透明感のある映像で描き出す。
「ここに居場所はあるのだろうか」の副題の通り、背景のある若者たちのリアルな生活が描かれてます。私が経験していない物語を丁寧に切り取っていて、自分の生きている範囲はものすごく小さいものであることを知らされます。
3人がこれからどんな人生をおくっていくのか、映画で描かれた場面が3人にどんな思い出(ランドマーク)として残るのか、とても興味があります。
藤原季節さんはじめ皆さんのリアルとしか感じられない演技がとても良かったです。鍋のシーンは秀逸でした。
鍋の長回しシーンは迫力あった
社会と何とか折り合いをつけながらも居辛さを抱えて彷徨う若者、というのは小説・映画・楽曲で繰り返し扱われてきた素材で、少し前なら「怒れる若者」として描かれたのだろう。しかし今や彼らは怒る対象も怒り方も知らず、家出少女に対する同情や憐憫も持て余す。この閉塞感がリアルで息苦しくなってしまうのだが、全体の印象が不思議に明るく乾いているのは監督のセンスの賜物だろう。
目新しさはなかったかな
目標もなさそうなままアルバイトしかしていない青年とアルバイトすらしていない青年のもとに転がり込んできた高校生の女の子。それぞれの家族の問題が語られながらも、たんたんと進んでいく。子供っぽさが痛々しくもあり、ヒリヒリしながら懐かしくもあり。映画そのものは自主映画みたいな雰囲気でチープな感じがありながらも、役者さんたちの演技はリアリティがあって充分、鑑賞に堪えられるものだった。ただ、テーマから展開から何から何まで新しさがなくて、ありがちな話だなという感想です。
揺蕩う、空虚な、けれど優しい人たちの物語
家族関係が軸になり、東京という街で二人の友人同士の男性と、
ひょんなことから関わるようになった女子高生が非日常な日常を紡いでいく。
優しさが裏目に出てしまうようなこともありながら、
頑張ってはいるけれども不満足な日常を抜け出せない。
かと言って、どう行動することがいいのかもはっきりとは見いだせずに、
日々を過ごしていくしかない。
そんな日々の中で、ほんの数日間だけ合った非日常。
そして死と向き合ったり、親と向き合ったり。
見終わった後に残るものは
自分自身の心の中にあるわだかまりの発見なのかもしれない。
(途中で書いていたメモが消えてしまったため、また追記します)
馴れ合う寂しがりたち
16歳の誕生日に家出して来た少女を自宅に匿うコンビニでバイトをして暮らす26歳の男と無職のその友人の話。
状況のヤバさをいくらかは察している無職のタケに言われて、少しは解ったかの様にみえた稔だったけれど、コインランドリーでのやり取りから何だそれ???
実際には電話をしていないでのその後の流れだったらまだ引っ掛かってくるものもあったかもしれないが、感覚がズレ過ぎていて理解不能。
何考えて生きてんだろ?は寧ろ君たちです。
鍋の行もキレ散らかしといて居座ることに何も触れないし説きもしないし…。
それと、どうでも良いかも知れないが、アーガイルの服来てたところの相手の方の言い回しは「主人も…」じゃなくて「お父さんも…」じゃないですかね?若い方が書かれた脚本なんでしょうか…自分がそのぐらいの歳の頃のことを考えても、殆ど気持ちが理解出来なかった。
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