市子のレビュー・感想・評価
全365件中、81~100件目を表示
無戸籍というワードが特別感を演出している
アマプラで観ました。見返したりもしました。
時系列は飛びますが難なく理解できる範囲。上手く面白くしていると思います。とてもおもしろかった。
無戸籍では無いにしてもこういう女性のお話というのはあると思います。
私はジョゼを思い浮かべましたが、市子も最初の殺人の時から一人で生きる覚悟はあったはずです。人に頼ることが頭にないのです。北くんは勝手に覗き勝手に隠してヒーローになろうとした。北くんや殺されたオッサンは被害者かもしれないけど、仕方ないんじゃないかな。市子の前では。
長谷川も市子の人生経験の糧であり、作品上必要なキャラですね。
幼少期、うまくできなかった友達が社会に出てみるとできたり、結婚までのプロセスを学び、戸籍まで手に入れた市子。立派な犯罪者ですが、逆に存在しない人の犯罪ってどうなるのだろうか。
自分が長谷川の立場だったらしばらくは未練があると思いますがそのうち「いつかまた会えたら良いな」くらいになるだろうから、進んで口をわらないと思います。
自分的にはハッピーエンドでしたね。
最後のお祭りのシーンが回想ではなく、新しい名前を名乗ってやり直しとかだったら大興奮だったかもですが笑
誰より虐げられた被害者は市子と月子だから
また観たいと思わせる作品。
戸籍は手に入れたのだろう。
これから、保険証やケータイの心配はなくとも、また市子と名乗れない長い長い苦痛の日々が始まるのだろう。
それでも、長谷川くんと過ごした市子としての3年間は、これまでの人生にはなかった、小さくとも濃い光になるであろうことは、彼女にとっても観てる側にとっても救いだなぁと思った。
妹が死んだ後の母親の歌には、狂気の中にも呪縛からやっとの思いで逃れたという解放感があったのに、同じ歌を、シアワセから離れざるを得なかった市子が歌うシーンはすごくすごく切ない。
エンドロールが鼻歌なのもとても良かった。
欲を言うなら長谷川くんのバックボーンもちょびっと欲しかったかなぁ。
個人的な望みとしては長谷川くんが市子に逢えて欲しかったけど、逢わせないことで市子のこれからの人生の切なさがより浮き彫りになってすごく染みた。
悪が否か
悲しい
杉咲花さんの演技に脱帽。プロポーズされて涙する可愛らしい女性…からの失踪、存在しない事実、過酷な過去…。
始まりがもう自分ではどうしようもできないことだから…。なんであの時月子とツキコを入れ替え、月子と市子を入れ替えないとダメだったのか。なんで無戸籍なんかにしたんだ…とか、いろいろ考えた。
最後はショックでした。市子は、生きることを諦めなかったし、そのために人を殺すことをいとわなかった。あのストーカー男は、大人しく殺されたんだな…。なんか怖いし悲しい映画でした。
杉咲花 若葉竜也 森永悠希が良い
親ガチャとその後の人生
幸あれ
賛否両論あるけど傑作だと思う。
この作品を見るまで無戸籍問題なんて知らなかったし
そこまででなくても、人に言えない闇みたいなもんは
誰だって多かれ少なかれ抱えているだろうと思うからだ。
「万引き家族」しかり、こういう見過ごされてきた
社会の隙間みたいなものを映像として、
しかも上質な映画作品として世に残すことは意義がある。
本作では、川辺市子という人の人生を他者の目線で浮き彫りにしていく。
彼女が無戸籍になってしまったのは、ある意味で母の愛情からと言えなくもないし
彼女が嘘を重ねざるを得なかったのは、希望を捨てなかったからと言えなくもない。
特に「助けたい」なんていう感情は、エゴ以外のなんでもないし
誰か他者がジャッジしていい類のものではなく、
どこかに障がい者の人権軽視だとか法律軽視だとか言ってる人がいたけど
この作品にそういう感想を抱く人って何を見てるんだろうと。
反対に、母・川辺なつみの証言が嘘では?っていうレビューには目を開かれる感覚だった。
とにかく、こんなに鑑賞しながらハッピーエンドを願った作品は他になかった。
市子に幸あれ。
幸せになって欲しいけど…
訳が分からないままどんどんはまっていく展開
市子に感情移入してしまうし涙も流してしまったけれど、冷静になると4...
観ていて中だるみしてしまう
主人公の悲劇性のまとわせ方に違和感
2023年の邦画最高作という高評価ばかりを目にして期待して観たのですが、登場人物に感情移入できず、というか、感情移入しかかっていたのが、だんだんと設定・描写の不合理性ばかり気になってしまい、次第に心が離れ、終盤にはすっかり冷めてしまいました。
特に、社会問題的な設定が、ただ主人公に悲劇性をまとわせるためだけのご都合主義的な使われ方をしているように見えてしまって、心底残念です。
にもかかわらず、何かの忖度が働いているとしか思えない高評価なので、これが今の邦画シーンを流れる主流的な感性を捉えた作品なんだろうと納得するしかありません。また、高評価ばかりの中に、私のように受け入れられない人間がいるというのは、ただのつまらない作品であるというわけでもないのだろうとも思います(価値ある作品は評価が両極端に分かれがち)。皆さんがこの作品を観て、それぞれに考えさせられるという経験が、無駄にはならないことを祈ります。
まるで古谷実の世界観
全365件中、81~100件目を表示