「均衡(バランス)崩壊の行き着く先は!?」悪は存在しない ゆきとうさんの映画レビュー(感想・評価)
均衡(バランス)崩壊の行き着く先は!?
クリックして本文を読む
追加上映にて観賞。何となく「楽園」の佐藤浩市の話に似ているなと思いました。
ある芸能事務所が山の中にグランピングの施設を建てる計画を立てていることで住民と対立し、均衡が破れることによって起きる話ですね。
後半に巧の娘である花が行方不明になり、事態は急変します。巧は建設側の高橋という男と一緒に花を捜すことになります。
ラストに巧たちは、2頭の親子鹿の前に立っている花を発見しますが、おそらくこれは巧の見ている幻覚なのではないかと思います。
現実は花が倒れていて、鹿に襲われて死亡しているのではないかと思います。このラストの前に鹿の狩猟による銃声があり、撃たれた小鹿は死亡し、苛立っている親鹿が花を襲ったのかなと感じます。
つまり、あの親子鹿は巧親子を表しており、混乱した巧は高橋をスリーパー・ホールドにかけてしまったのかなと思います。
冒頭と最後に木々を見上げた風景が流れますが、人間が倒れないとその風景は見られませんので、やはり花の死を暗示しているのかなと思いました。
個人的な推測による感想になりましたが、劇中で真実を出していないため、いろいろな考察ができる面白い映画になったと思います。
追記 ラストシーンは、「だるまさんが転んだ」のシーンと同じ静止シーンになっています。小技が上手すぎです。
コメントする