「ラスト、、、唖然」悪は存在しない ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
ラスト、、、唖然
まず、ラストシーンに完全に置いてきぼりにされました。釈然としないまま、ラストから物語を遡ってみると、様々なシーンが思いだされます。
だからあの時、巧はこう言っていたのか?高橋って浅はかだよな。あの音がラストへの伏線だったのか?
しかし、色々と考えを巡らせていても、ラストの出来事が理屈に合わない。
ああ、世界には説明のできない非論理的なことが現実に《存在する》のだな。
人類はずっと論理性を追求し続けていますが、この世は非論理的なんだ。
論理的に感情的にならずに賢そうに振る舞っていた社長とコンサルが、実は誰よりも滑稽な存在だったのだということをラストシーンから気づくことができました。しかし、世界は社長やコンサルに象徴される《滑稽さ》に覆われていて、私達もその《滑稽さ》が正しいと思う社会に生きています。
資源開発に限らず、福島原発、ガザの状況も理屈に合わないことのひとつと気がつくことができました。生物の本質は生きることですが、本質から逸脱した《種の破滅》も可能性として起こり得るのだなと思います。
自然界には悪という概念は存在しない。熊が人を襲うのに善悪はない。
鑑賞後、様々なことについて、想像力が膨らみ続けています。凄い作品に出会いました。
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