「僕の期待が高過ぎた、期待してる部分が監督の描きたいことと違っていた...」悪は存在しない わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)
僕の期待が高過ぎた、期待してる部分が監督の描きたいことと違っていた...
僕の期待が高過ぎた、期待してる部分が監督の描きたいことと違っていた(偶然と想像は年間ベスト、寝ても覚めてもは生涯ワースト)という鑑賞態度の不義理さでスコアはこんなものになるけど、とんでもない作品なのは間違いない。
グランピングの説明会のピリピリした会話劇が本当に面白かった。安直に『都会vs田舎』『革新vs安寧』に留めることなく、住民の中にも『自然側からすると我々は部外者である』という認識を持ったキャラクターが出てくるからこそ、ラストの衝撃の展開が「ただ単に突飛にしたかっただけではない」という説得力を持たせている。実際説明会する側がみんな乗り気なのか、前向きなのかもわからないしな。どうしてもこのタイミングで観ると、静岡のリニア問題を想起させる。
濱口監督の素晴らしい「車シーン」は今回も健在。何となく車の空気を重くしないようにふわっとしたトークからプライベートな話に入っていく自然さ。
自分は『誰の視点に立つかによって見方が変わるので絶対悪は存在しない』と解釈した。
音楽があまり好みじゃなくて、ぶつ切り演出もくどいなと思っちゃったところはある。前半の内容が必要なのは承知の上で、説明会までのシーンが長いなというのもある。
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