劇場公開日 2024年4月12日

「プリシラ」プリシラ asaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5プリシラ

2024年5月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

Eのジェントルマンっぷりに憧憬し、寄り添おうとするプリシラの初々しさが印象的でした。スターの彼女ゆえか、それとも時代なのか、アルバイトを阻まれそしてペットをあてがわれ、彼女の自立への萌芽を摘まれて徐々に精神的に軟禁生活に陥っていきます。
ダイアナさん映画にも感じましたが、互いに寄り添うのではなく依存せざる得なくなる所が痛々しく見ることができました。(Eの薬の描き方しかり)
プリシラを軸にEとの関係(だけ)の軋轢を脇目も振らず一直線に描いていたのは好印象でした。
ただおおよそ丁寧に描かれてたぶん、ラストにかけてプリシラが唐突に別れを切り出すところが食傷気味に感じました。
バイオグラフィー通りなのでしょうが、作品として補完するものが欲しかったです。
やはり題材が実在する人物なだけあって、偏った作為的な解釈で描くことを避けたのでしょうか。自分はそこを作家の姿勢と捉えましたが、ならもう少し違うアプローチがあったんじゃないかと思いました。

asa