劇場公開日 2024年3月29日

オッペンハイマーのレビュー・感想・評価

全733件中、561~580件目を表示

2.5日本人にはちょっと理解に苦しむってか・・・

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

難しい

クリストファー・ノーラン監督で去年全米で公開された「オッペンハイマー」がやっとの日本公開で、大変に楽しみにしていました。本作品の題材となるオッペンハイマーが、原爆の父と言うわれた人物の内容なので、日本公開には、色々と格闘もあったみたいですが、しかし、真実を公開すると言う部分では、やはり公開するべきだと私自身は思いました。

また、クリストファー・ノーラン監督作品って、私自身、いいか、悪いかなので、ちょっと恐る恐る映画館に足を運んだ気持ちもあるんですが・・・・

で、まずですが、本作品、IMAXでの鑑賞を推奨されていたので、IMAXで鑑賞しましたが・・・・IMAXで鑑賞する程のモノではありません。(あくまもでも、IMAXで見るべき効果のお話です)

通常スクリーンでいいかな・・・・

で、肝心な内容ですが、まず淡々と内容が進む感じで、お話に山もなければ、谷もないと言った感じ、オリヴァー・ストーン監督の「JFK」を思い出したかな・・・・あの作品も、私にとって淡々とした作品でした・・・

正直、本作品ですが、予習して見た方がいいかな・・・正直、当時のアメリカ国内や、第二次世界大戦やソ連などの絡みがあり、当時の情勢を知っている人には、分かりやすくても、あまり向こうに事情を知らない日本人には、お話の意図とする部分が分かりずらいかな・・・・

原爆を作り上げたオッペンハイマーと言う人の苦悩や格闘などは分かりますが・・・・・

しかし、本来は、ドイツ向けに作られたものだったんですね。あと、数ヶ月早く完成していたら、日本ではなく、ドイツにおちていたのかもしれない事は、初めて知ったな・・・

また、あの時代、ソビエトと攻撃の連携をとっていて、ソビエトが、「日本に原爆を落とせ」と煽ったのも初めて知った・・・

ま、戦争って、結局、誰も幸せしないんだろうね・・・・

原爆を発明した事で、地球人は、自ら自殺する素手を作ったんだろう・・・・

ま、やはり、本作品、長くて、淡々として、内容が分かり難いかな・・・・・

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sally

4.0原爆実験映像が何か違う

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

CG使わなかったからなのか、子供の頃から何十回、何百回とみた原爆と違い違和感があった。 そこ以外はオッペンハイマー伝記映画として良かったかと。
オッペンハイマーの伝記映画なので音と映像は重視しなくて良いだろうとIMAXで観なかったのは後悔、ノーラン映画なので、これから観に行く方はIMAXのがオススメです。
あと日本人視点で、原爆投下を熱気を持って喜びを表すアメリカ国民は不快。

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茶々の尻尾

2.0日本人にはだからなに?って言いたくなる

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

オッピーの視点で描きたかったのはわかるが…ノーラン甘すぎる。
日本人は核の怖さは子供の頃から学んでいるし身近に感じているからこそ実際に使ってはいけないと強く思えるところがある。
まず肝心のこの映画の映像的一番の見せ場とも言える原爆の実験映像…どうなるかどんな映像が映し出されるのか誰もが期待したであろう。この映像で原爆がどれほど恐ろしいものか伝えられる映像でもある。
その映像が…ショボ!燃えてるだけ…肩透かしの映像を見せられ心底IMAXで見にいった事を後悔。
こんな描き方では恐怖は感じない。
我々日本人は原爆の悲惨さを良く知っている。だから脳内で忖度して恐怖を補完してしまうが、こんな映像で何を伝えたいのだろうか。
そして最大の失敗は、
広島や長崎の投下後の現状を見せてその破壊力や悲惨さ非情さをはっきり映像にして見せるべきだった。
オッペンハイマーの視点で描き、本人が目を背けたとしても、同じように視聴者に目を背けるような映像を見せて、目を背けたい人は見なければ良い、真実を見たい人は悲惨さを受け止めれば良いのだ。
この映画はそうした映像での真実を見せないで、目を瞑り、偽善者ぶってるように見える。
ちゃんと真実を直視しろといいたい。
日本人だからだとは思うがこれがアカデミー賞かととても残念だった。

ただ一つ関心したのは、物語を語る上で、現在と過去、そして未来をオッペンハイマーの目を通して語ったこと。
過去の過ち(取り返しができない事)が現在に影響していて、自分の行いが未来の世界を破壊出来るくらいの脅威を与えてしまったと語ったことで、見ている観客に過去の出来事を今の自分事に置き換えて考えられるように描いたのは良かった。

最後にも書きますが、この映画で核爆弾の怖さは伝わらないと思った。ノーラン監督が今の若い人に関心を持ってもらいたいと語っていましたが、本来の伝えるという目的はこの映画では果たせていないと感じました。

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tar

2.5娯楽としての映画ではなかった

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

難しい

オッペンハイマーの伝記的な映画なのだろうとは思っていましたが、娯楽性の少ない映画を延々3時間も観続けるのは正直しんどかったです。映画の中に出てくる共産主義云々の話も複雑で、アメリカ人にはピンとくる話かもしれませんが、私にはついていくのに精いっぱいでまるで勉強でもしているような感覚でした。途中退席も考えましたが、さすがに原爆投下の話の前に出るのもどうかと思い最後まで我慢して観ました。観賞後も満足感はなく、疲労感だけが残りました。

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ガンーカタ

3.5伝えるべき事と見応えのバランス

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

先ず、日本人だからなのかもですが、伝えるべき事象と映画としての見応え、演出のバランスが悪いと感じました。原爆の恐ろしさを伝える映画ではなく、オッペンハイマーという人間を描きたかったのだろうが、そこは一体の話だし、日本人だし割り切れない感情がありました。
非常にデリケートな問題を映画にしたのは評価したいし、あの作り方なので映画としての見応えが増したと思うのですが、、それだけにちょっと残念です。

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マクラビン

4.0個人の感想として!!

2024年3月31日
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映画見て思ったこと!
原爆が作られなかったとしても、他の誰かが原爆規模の物を作ったであろうと思いました!

原爆が賛成などとは全く思っていません!!
しかし、原爆の規模を世界が認知した事によって世界が気づいたことがあると思います!

原爆規模の戦争を続ければ、地球は無くなってしまう!!!!
全部焼け野原になって何も残らなくなる!!

日本は大きな代償や、遺恨を残す事になったと思います!
肯定する気持ちさらさらありません原爆を!

しかし
この映画を通して、感じたことや、もしこの原爆がなかったとしたら、オッペンハイマーがこれを作らなかったとしたらと考えさせられました!

個人の感想なので、賛否あると思いますが
僕はこのように感じました!

人それぞれの感じ方でいいと思います!

0.1点の方もいるでしょうし
5.0点の人もいると思います!

どちらも正解なんじゃないでしょうか?

それを問う、どう感じるかの作品なのではないでしょうか?

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品川慶

5.0オッペンハイマーの内面に同期

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

「疲れた〜」というのが正直な気持ちです。しかしそれは妙にザラザラした、何と表現したものか分からない感動を伴う疲れ。
難解な映画です。時間軸がコロコロ変わり、台詞も多く物理学の単語も含まれる。普段使わない脳みそをフル回転する3時間。事前に少しは勉強して臨んだが全然足りなかった。
では何に感動したのだろうか。
この映画に反核や反戦といった主張は見えない。広島の惨状もない。
ただ一人の稀有な科学者オッペンハイマーの内面に、カメラはぐいぐいと容赦なく入りこんでいく。観客とオッペンハイマーの内面を同期させるがごとく。そのための3時間だったのか。
人類がパンドラの箱を開けてしまう現場に立ち会ったような、或いはその一端を担ってしまったような感覚が残る。

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ピッポ

4.0時間軸が前後するのが難しい

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

クリストファーノーラン監督の手腕はいつもながらすごいと思う。アカデミー賞を取ったのも納得。ただ、日本人としては、原爆成功後の熱狂シーンなどは心穏やかには見れない。ただ、現実にはこんな感じだったんだろうな、と思わざるを得ない。
映画の作りとしては、時間軸が前後するので、見ていて理解するのが難しく感じた。アインシュタインなんか、いつ出てきても同じ外観なので、いつの話なのかすっと頭に入らなかった。あと、量子力学の最初の授業で一人だけの生徒が、「基礎だけはやりました」と言ったのに対して、「そりゃ間違っている(ちゃんと教えれるのは俺ぐらい)」の反応は笑えた。

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MTY2000

2.5今迄で一番考えさせられた映画(良くも悪くも)

2024年3月31日
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登場人物が多い事や共産主義活動(本人は関わっていない)や主人公に恨みを持つ者の政治的策略の赤狩り聴聞会等があるので事前学習必須です。また当監督特有の時間軸の違いがあるので途中で追いつかなくなります。また多数の皆さんが言う通り広島長崎の描写は一切出てきません。なぜなら主人公の主観で描かれているから。
実際に本人がこの映画を観たらどう感じるかどうしても聞いてみたい所です。トルーマン大統領の捨て台詞の言う意味も理解出来ます。自分達(ロスアラモスチーム)で作っておいて主人公が大統領に嘆く姿は母親に慰めて欲しい子供の姿そのものだから…結果は本人が一番分かっていた事なので。日本人の我々からすると偽善者に見えてしまう。

【追記】2024.4.2
タイトルにも記した予習ですが、雑誌スクリーン5月号のオッペンハイマー特集を読めば大体理解出来るようにはなると思いますが、いかんせん登場人物がおおいので内容をもっと理解したい方は吹替版をみるのもいいかも知れません。【【すみません。吹替版はありませんでした。申し訳ありません。】】わたくし自身ももう一度吹替版で観ようかと考えましたが…やめました。何故なら本映画が原爆の破壊力の凄さや主人公の懺悔を表現して無いからです。(少しはその描写はありますよ しかし我々から見れば全然足りないです)あくまで内容は赤狩りの方(ストローズの策略)に重点が傾いているからです。

わたくしの40代半ばの広島出身の友人は今でも映画「この世界の片隅に」を観る事は出来ないと言います。オッペンハイマーは日本に来日した際、広島長崎には行って無い。では本作を作成したノーランはどうなのでしょう⁇資料館迄入ったのでしょうか⁈知ってらっしゃる方が居たら教えて下さい。
ある意味この映画は西側(米国)から観た社会そのものかも知れません…日本人のわたしからするとこんな映画でノーランがアカデミー賞を獲りに行って欲しくなかったです…

【追記の追記】2024.5.15
レビュアーMさんへのコメントでも記載しましたが、私はこの映画を観てずっとずっと考えています。今も考え続けています。よく言われますが、「たら/れば」は無い。しかしもしこの映画の主人公であるオッペンハイマーが来日した際に広島長崎へ行って居ればその映像は出たのでしょうか?ノーランも視察したのでしょうか?そうなればこの映画はもっと違うものになっていたのではないかとも考えています。。

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えーじ

3.5アカデミー賞受賞は納得できるが、他に有力な対抗作品がなかったからだと私は思う。

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

何年前だったか忘れてしまったが、原作を立ち読みして、オッペンハイマーの映画を作るべきだと強く思った。ノーラン監督がオッペンハイマーの伝記映画を作るとニュースで見て、私の念願がかなった。

観賞前に原作を読んでいく事を勧めるが、文庫本でも大部なので最低でもチラシにある人物相関図を見ていくと良い。

原爆開発と赤狩りが同時並行し、また時系列も前後する。頭が混乱してしまう。しかし、オッペンハイマーの数奇な人物、および複雑な性格を描く事に成功している。私達は今も核兵器の脅威にさらされている。その原点を見るだけでも価値があると考える。

ウクライナ侵攻でプーチン大統領は、核兵器の使用を脅しに使っている。この映画は時節がら合っている。これに対抗するにはよほど優れた映画でなければ、アカデミー賞受賞は難しいだろう。但し、10年も経てば、そんな映画があったなと思える作品になる気がする。

私が考える映画に是非すべき人がいる。他でもない我が国の昭和天皇である。オッペンハイマー以上に数奇な人生を歩んだ方だ(神様から人間になった、戰犯を逃れた。私は天皇に道義的責任はあると考えているが、仕方がないとも思っている)。しかし、右翼の反発が恐ろしくて日本では製作されることは無いだろう。海外の監督でもいい。たしかイッセー尾形が外国人監督で昭和天皇を演じた映画があった。

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いなかびと

5.0科学者と政府

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

原爆の父ということでそこにクローズアップされてたけど、どちらかと言うとオッペンハイマー自身について。冒頭は何が起きてるのかよくわからずに断片的に話が進んでいくが、物語が進むにつれて話がつながっていき、スクリーンから目が離せませんでした。
純粋に技術を追い求めた科学者と、それを政治利用・軍事利用しようとする政府、そしてその責任の所在をどこになすりつけるのか。
理系出身者は特に考えさせられる映画ではないでしょうか。
どこまでがほんとでどこまで美化されてるのかわからないし、日本人にはちょっと見るにハードルは高いかもしれないけれど、これは観るべきだと思う。

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しょう

5.0知的ヒーローの悲哀、残酷な仕打ち

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

都心の音響の良い館だったので、心情が爆音と重なり、ストーリーもずっと落ち着かないが、それもいかにも天才を描く映画っぽく、圧倒された。癖の強い科学者たちを束ねて巨大プロジェクトを一から動かすさま、時代の英雄から挫折と復活、文化・芸術に及ぶ教養など、細部にも魅力多し。それにしても、アメリカの政治って、人を大胆に使って、誉めそやし、後には痛めつける、なんと残酷なのだろうと思う。

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Boncompagno da Tacaoca

3.0映画の上手さと語ることの背景

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

 観客の頭を適度に揺さぶる構成、登場人物の多さと複雑な時制を扱いながらそれほど混乱させない。まず感じたことは、とても上手い映画だということ。しかし好きではない。
 好きでない最大の理由は作品そのものににあるわけではない。この作品は人をこそ描くもので戦争や原爆被害を描くものではないことも承知している。ただドイツとの競争で作られた原爆を「ドイツは降伏したから落とせない、それなら日本に」みたいな軽さで落とす判断だったり、当時は彼我ともに戦時で麻痺していた事も含め、加えてオスカー授与の露骨なシーンもありもやもやが取れない。こちとら昭和のオヤジ、仕方がない。
 東京大空襲に触れている点やわずかながら被爆イメージも描いている点、良心も感じることは感じる。ピューちんのもよく見えたし(笑)

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またぞう

何とも言えない感情

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

原作は上巻の途中まで読み、
通常スクリーンにて鑑賞。
次は本全部読み終わってIMAXで観たい。

小学生の頃に夏休みの登校日に平和授業を受けていた記憶がある。原爆の悲惨さを学んできたので、この映画の発明の成功の裏側を容易に想像できた。悔しくて泣いていた。人間は頭が良いのに愚かな生き物だと見せつけられたような気がする。

言いたいことはたくさんあるけど、これ以上何も語りたくないという気持ち。

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nao

3.5ハイクオリティーだけど予習が必要な映画

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

知的でクオリティーが高く、映像の一部に白黒を使用したりと凝った部分のある映画でした。ただ、大ボリュームでそこそこ長い音の流れるシーンがあり、正直、不快でした。
ストーリーは、軽く予習していったので話の流れは掴めましたが、科学者や政治家、原子力委員会の面々等、大勢登場するので、細かい所までちゃんと理解したい自分にとって、3時間は短すぎると感じました。6-12話位のドラマで作ってほしかったです。
第二次大戦と赤狩りに翻弄されながら生きる一人の科学者の人生を興味深く見ることができました。
激動の時代を生きた人達から、人間の愚かさ等、多くの考えるトピックをもらえる映画です。

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sunbeams72

3.0他人に話す映画ではない

2024年3月31日
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悲しい

知的

難しい

【良かった所】
臨場感のあるBGM
原子爆弾の開発経緯が分かる
科学者の人生を追体験

【微妙な点】
爆発の迫力がショボい
時系列が分かりにくい
共産主義など政治知識がいる
同じシーンが多く飽きる

原子爆弾がどのようにして作られたか、
どんな人が作ったか知りたければ見る映画。
他人に話す映画ではない。

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ヤスナリ

4.0時系列のややこしさこそあれど名作

2024年3月30日
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鑑賞方法:映画館

類稀なる才覚を持つ物理学者のオッペンハイマーは、新型爆弾の開発を担当することとなり…。
クリストファー・ノーラン監督作。時系列が変わりまくるややこしさこそあれど、自己顕示欲がそのまま後悔に変わっていく物語が精神的にキツくなる良質な作品でした。

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shotgun

4.0予習していった方がよかったのかも

2024年3月30日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

オッペンハイマーの伝記映画というイメージでしたが、法廷劇的な流れもあり、ストーリーの構成の仕方も面白く、見応えがありました。
主人公の心象風景を重ねるような映像や音響の迫力も印象的でした。
オッペンハイマー目線なので、日本の被害の描き方は浅いものの、その目線を通して反核反戦のメッセージはきちんと込められており、良かったと思います。

とは言え、「オッペンハイマーは原爆を開発した科学者」くらいの知識だけで観に行ったので、もう一人の主人公的なストローズのことは全く知らず。
二人の関係性を知らないまま観ていたので、分かりにくいところもありました。
その部分は予習していった方がよかったかもと…。
しかし、知らなかったので後半の展開が読めず面白く感じた、という部分もあるかも…という気もしました。

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nakadakan

3.0非常に疲れました。私はだめでした

2024年3月30日
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鑑賞方法:映画館

ノーラン監督作品の中では、私は唯一不満の残る作品でした。残念です。

理由は、原爆被害が映像として全く描かれていないからです。
唯一の被爆国の日本人として、国をあげて原爆開発に勤しむ中盤あたりから、観ていて沸々と怒りが湧いてきて・・・心がゾワゾワして・・・
実験成功の場面の恐ろしさと合わせて、大騒ぎで歓喜する様子を見て非常に不快。
腑に落ちないし、正直とても気分が悪い。

出来上がった2つの原爆が砂漠の中を運ばれていく場面は、罪のない沢山の人たちがこの球体によって無惨に焼き殺されたのだと思うとたまりませんでした。
広島や長崎の人たち、これ見れないんじゃないでしょうか?

私は、敗戦間近の日本への原爆投下は間違っていたと思っているので。
非人道的過ぎると思うので。

ロバート・オッペンハイマー個人は善人だったし、大変優秀な研究者でしたが、結果、とてつもなく恐ろしい殺戮兵器をその手で作り出したことは変えられない事実であり、罪を背負うべき。
あの時代に政治利用されないわけがないでしょう?
科学者は、そういう事を考えられないの?

罪の意識に苦しむ晩年を丁寧に描いてはいるけど、それが当然の報いだと思ってしまう私は厳しすぎるのでしょうか?

3時間観終わり、とっても疲れました。

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Mariko

4.5「原爆の父」の数奇な伝記ドラマ

2024年3月30日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

「NHK」の「映像の世紀バタフライエフェクト」、
2024年2月19日の放送は〔マンハッタン計画 オッペンハイマーの栄光と罪〕。

本作の良い予習になると同時に、
幾つもの感嘆すべき内容が。

一つは国家を挙げてのプロジェクトだけあり、
多くの映像が残されていたこと、
もう一つは本作でも同様のシーンが再現されていたこと。

最近流行りの『キリアン・マーフィー』の主人公への激似さは驚きも、
『クリストファー・ノーラン』は
脚本や監督にあたり、過去の映像をつぶさに確認し
印象的な場面を援用したのだろう。

が、個人的にもっとも嘆いたのは
兵器開発のために、砂漠のド真ん中に街を一つ造ってしまうだけの力のある国に
戦争を仕掛けた当時の大日本帝国の指導層の判断なのだが。

二つの物語りが同時並行で描かれる。

一つは「原爆の父」とされる『ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)』の盛衰
(このパートはカラーで)。

もう一つは彼に(最終的に)敵対し引きずり降ろそうと画策する政治家
『ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)』の暗躍(こちらのパートはモノクロで)。

『オッペンハイマー』の造形はエキセントリックで女好き。
それが先々の禍根を生むことは明白ながら
ずぶずぶと男女の関係を結ぶ。天災にありがちなタイプではある。

『ストローズ』は私怨に近い感情から
絶頂にある『オッペンハイマー』を「赤狩り」を利用することで排斥し、
その機に乗じ、更にのし上がろうとする。

味方と思っていた人間の裏切りを共に味わい、
それが濃厚なドラマとなり昇華する。

ここで思い出されるのは、
〔イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 (2014年)〕
での『アラン・チューリング 』。

戦況を変える偉業を成し遂げた彼は
同性愛が元で国から捨て去られるように41歳で死去する。

国家の非情性が二人に重なって見える。

三時間の尺を使い、エピソードもふんだんに盛り込み、登場人物は多数。
目まぐるしく変転する画面に、とても頭の整理や理解は追いつかない。

ため、人名を紐付けるのは中途から諦め、
シーン毎に記憶を呼び起こすことに専念し対応する。

それでも各人の役割が不明朗になる瞬間もあり、
もっと枝葉を整理することはできなかったのか、との
恨みは残る。

ナチスに先んじることを第一義に「マンハッタン計画」に邁進、
「トリニティ実験」を成功させた瞬間の高揚感。

一方で、自身が生み出した大量破壊兵器が実際に使われる段になり、
その威力に畏怖する科学者や愛国者を離れた人間臭さを垣間見せる言動。

同時に、当時ですら、原爆の投下に反対し
署名活動まで行った識者がアメリカ国内に存在したことは
僅かながらの無聊となる。

劇中で語られる、
『スターリン』が日本への原爆投下を望んだとのエピソードは、
8月8日のソ連対日宣戦布告を見据えてのものなのだろう。

今も変わらぬ同国の狡猾さと共に、
『クリストファー・ノーラン』がそこまでの意図を組み込んだのかは
気になるところ。

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ジュン一
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